SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のこと。人々が安定して暮らしていくために定められた、2030年までに達成すべき具体的な目標を指します。サンキュ!読者の皆さんも、SDGsについて耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか?
最新トレンドや社会問題について調査するサンキュ!STYLE取材班が、最新のSDGs情報をご紹介する連載「39SDGs WeeklyNews」。今回は、サンキュ!STYLE取材班の丸山希がお届けします。

- Topic1.生薬残渣を活用した「生薬リサイクル紙」の開発に成功!
- Topic2.3社協働で日本初となるぬりぐすり容器のリサイクルプログラム始動
- Topic3.古紙リサイクル工場で5回目となるイベントを開催
- 明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
Topic1.生薬残渣を活用した「生薬リサイクル紙」の開発に成功!
株式会社伊藤園と株式会社ツムラの共同研究により、漢方製剤の製造工程において発生する生薬残渣を使用した「生薬リサイクル紙」の開発が成功しました。生薬残渣とは生薬の製造過程や使用後に出る残ったかすのことです。ツムラグループは主に中国産原料生薬の栽培から流通までを一環して行っており、製造過程において年間約38,000トンの生薬残渣を輩出していました。これまでは堆肥化やバイオマス燃料、一部有償化による100%リサイクルを行ってきましたが、今回、お~いお茶などのお茶製品を作る伊藤園独自技術による「茶殻リサイクルシステム」を活用し、実現。
生薬リサイクル紙は生薬残渣を紙の原料に混ぜて製造するため、一般的な紙とは質感、強度、色合い、香りが異なります。さまざまな生薬残渣を使うことにより、仕上がりの風合いも変わってくるのが特徴です。紙原料に生薬残渣を混ぜることで、紙原料の削減にも繋がります。
現在、ツムラグループの従業員名刺として2025年4月から採用しており、同年9月からは色や材質の異なる3種類の封筒の制作も開始予定。
Topic2.3社協働で日本初となるぬりぐすり容器のリサイクルプログラム始動
市販のぬりぐすりを手がける3社がぬりぐすり容器のリサイクルプログラムを始動しました。参加するのは、シオノギヘルスケア株式会社、第一三共ヘルスケア株式会社、田辺三菱製薬株式会社です。
3社は、2025年9月15日より、大阪府内のドラッグストア16店舗にて、使用済みのぬりぐすり容器を回収するリサイクルプログラムを開始しました。回収するのは、プラスチック容器およびアルミチューブの2つ。使用済みぬりぐすり容器を回収して行うマテリアルリサイクルでは日本初となる取り組みで、プラスチック容器だけでなくアルミチューブも回収します。
リサイクルを行う消費者にはポイントが付与され、ポイントは社会貢献を行う団体への寄付やリサイクルグッズとの交換に使用可能。消費者にとってもメリットのあるリサイクル活動となるでしょう。
3社はこの協働を通し、ぬりぐすり容器のリサイクルを起点とした新たな循環型社会への実現を目指します。
Topic3.古紙リサイクル工場で5回目となるイベントを開催
愛知県名古屋市にある株式会社エス・エヌ・テーの古紙リサイクル工場にて、2025年9月13日に学生と企業、さらにアートを掛け合わせたコラボイベントが開催されました。5回目の開催となる今年は、初めて前夜祭が行われます。
参加するのは地元企業5団体と、学生が主となっています。インターン生と企業の繋がりも生まれるこのイベントでは、毎年多くの学生がイベント成功に向けて働きかけており、今年は1年生が多いとのこと。そのほかにも、地産地消ブースが設けられています。
前夜祭ではバンド演奏があり、イベントを大いに盛り上げます。多くの人が古紙回収を通して自然資源について考えることとなったでしょう。
明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
SDGsと聞くと「ちょっとむずかしそう…」「自分には関係ない」と感じてしまいませんか?実はそんなことないんです!取り組みやすいこともたくさんあります。今週筆者が調べてみたことをご紹介します。
身近でできるリサイクルには何がある?
私は現在、家庭で出るごみの中からリサイクルできるものはリサイクルに出すようにしています。食品トレーや牛乳パック、ペットボトル、段ボール、空き缶、ガラスが主です。そこで今回は、身近にあるものでどんなものがリサイクルできるのか調べてみました。
まずは、「プラスチック製容器包装」です。例えば、プリンやヨーグルトなどの容器、レジ袋、シャンプーなどのボトルです。プラスチック製容器包装マークがついているものは、リサイクルにできるそう。そのほかにもスマートフォンやけいたい電話もリサイクルの対象です。身近なものからごみとして出すのではなく、積極的にリサイクルして行きたいと思いました。
リサイクル対象となるごみについて、詳しくは、資源・リサイクル促進センターをご確認ください。