【餃子の焼き方】町中華のプロが伝授!自家製の「餃子」をお店の味に近づける焼き方

2023/04/21

同じメニューなのに、家とお店では味が全然違う……ということは日常的にあること。しかしその味の違い、じつはちょっとした“ひと工夫”で埋まるかもしれません。

町中華ライターとして知られる増田剛己さんに、数多くの町中華取材を通じて得た、店の味に近づける“ひと工夫”を紹介してもらいます。今回のテーマは餃子!

WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・...

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餃子は「特別なことはしない」が大切

自家製の餃子をつくろうとチャレンジしたもののうまくいかず、「冷凍の餃子でいいや」と諦めている人はいませんか?まさに筆者がそうでした。

しかしある日、町中華の大将から「そんなに難しくないからチャレンジすれば?」と言われコツを聞いた結果、うまくできるようになったのです。

そのコツを踏まえて、自家製の餃子をお店の味に近づける“ひと工夫”を読者のみなさまにお伝えします。

まず大前提として言いたいのは、特別なことはしないこと。たとえば、皮から自分でつくろうとか、餡(あん)を自分なりのものにしようと工夫するのは、工程が多くなり失敗の原因になります。また皮や餡にこだわるよりは、餡の包みかたや、焼きかたといった点に専念したほうが、おいしい餃子に仕上がるでしょう。

今回は3~4人前の餃子づくりを想定して、焼き餃子をおいしくするコツをご紹介していきます。

コツ1:餡は最初にお肉&調味料だけで混ぜる

餡を混ぜる際、最初からすべての具材を入れてしまう人もいるでしょう。でもそれはNG。まずは、お肉にしっかり味をつけることが重要なので、豚ひき肉と調味料だけを入れてよく混ぜます。全体がひとまとまりになるまで混ぜたら、そのままラップをして置いておきましょう。

<餃子3~4人分の餡の材料>
・豚肉(150g)
・調味料
 塩……ひとつまみ
 醤油……小さじ1
 酒……大さじ2/3
 胡椒……少々

コツ2:野菜は細かく刻んで、混ぜすぎない

具材はシンプルにするのがおすすめ。と言うのも、町中華のプロは特別な素材を入れるのではなく、シンプルな具材を入れるところが多いからです。今回は…

・キャベツ(1/4個)
・ニラ(1/3把)
・ニンニク(ひとかけ)
・ショウガ(ひとかけ)

野菜を細かく刻んで、さきほどのひき肉と混ぜていきます。このとき、混ぜ過ぎないように注意。天地を2~3回ひっくり返して、なじませるくらいで大丈夫です。しっかり混ぜてしまうと、具材から水分が出てしまい、味が落ちる原因になります。

コツ3:餡を包むときはスプーンではなく平たいヘラで!

餡ができたら、皮に包んでいきましょう。このとき重要なのが、皮に餡を置くときのアイテム。家庭でつくる際、スプーンで餡を扱う人は多いと思いますが、町中華のプロは木のヘラを使うことがほとんど。

餡は適度に皮へぎゅっと押しつけて包むほうがいいそうなのですが、スプーンの場合、形状的にどうしてもその押しつけがうまくいかないのです。

木のヘラがなければ平たい形状のもので代替しましょう。筆者はバターナイフなどを使っています。包み方は、自分の好きな包み方で大丈夫です。

コツ4:焼きの際は水でなくお湯を入れる

いよいよ焼き上げです。フライパンにサラダオイルを敷き、餃子を並べていきます。並べ終えたら火をつけてください。そして、蒸し焼きにする……と、ここでひと工夫。

餃子を蒸し焼きにする際は、水でなくお湯にしましょう。町中華のプロによれば、お店のコンロは火力があるので、水でもいいのですが、家庭ではお湯を使ったほうが温度の変化が少なく、おいしく焼きあがるとのことでした。お湯の量はフライパンの大きさにもよりますが、餃子の下1/3が浸るくらい入れて、ふたをしましょう。

コツ5:最適な焼き時間は……

フライパンの水分がなくなったところで、フタを開け、ごま油をまわしがけします。皮に焼き目がついたら、できあがりです。

「焼き時間はどれくらい?」と疑問に思った人もいるでしょう。じつは、町中華のプロに家庭での最適な焼き時間を聞くと、同じような答えが返ってきます。それは……使っているフライパンや火力によって違うので、一概には言えないというもの(笑)。

つまり、自分が使う調理器具でどのくらいで焼き上げるかは、自分で判断するしかないということです。あるプロは「何度か失敗すりゃわかるだろ」と話していました。筆者も焦がしたり、フライパンに皮がくっついたりする経験を経て、自分なりの焼き時間がわかりましたので、みなさまもこの点だけは自分流を見つけ出してください。

まずはシンプルな方法でおいしい餃子を成功させよう

餃子は失敗を恐れず、まずはシンプルな方法で成功させることがポイント。「最初からうまくできる人はいませんよ」と町中華のプロも言います。何度か失敗を重ねて、おいしい餃子ができるようになってから、さらなる工夫をしてみましょう。

多くつくり過ぎたら、冷凍してもいいですね。また、餡があまったらチャーハンに使うとこれまたおいしいですよ。

監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。

 
 

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