「もったいなくて捨てられない…」「また着るかも」と、クローゼットの片づけに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。本当の片づけは「もの」を捨てることから始まるのではなく、「気持ちを整理する」ことから始まります。
整理収納と時短家事の組み合わせで家族の暮らしをラクにするアイデアを発信する、整理収納アドバイザーの田中ゆみこさんに、クローゼットをスッキリ見せるために最初に捨てるべきもの教えてもらいました。

まず捨てるべきものは「物への執着」
クローゼットをスッキリさせたいと思ったら、いきなり洋服を仕分ける前にやるべきことがあります。それは「物への執着」を手放すこと。
心が整っていないと、何を処分して何を残すか迷ってしまい、片づけがなかなか進みません。実は、片づけがうまくいかない原因の多くは、気持ちの整理ができていないことにあるのです。
捨てられないのにはワケがある!執着が生まれる3つの理由
クローゼットの片づけがなかなか進まないのは、「執着」が原因かもしれません。特に次の3つの感情が、手放すことを難しくしています。
【1】「いつか着るかも」という期待
「今は着ないけど、痩せたら着れるかも…」と「未来の自分」に期待して、何年も洋服を残していませんか?
【2】「もったいない」という思い
「高かったし、まだ着られるし…」。値段や状態を理由に、なかなか手放せない服も多いのではないでしょうか?
【3】「もらったから」という気持ち
「実は好みじゃないけど、せっかくお下がりいただいたし…」。人の気持ちを大切にするあまり、しまいっぱなしの服はありませんか?
クローゼットの整理が進まない時は、「過去」や「未来」に気持ちが向いていることが多いです。でも、本当に大切なのは、「今の私に似合うか」「今の私が着たいか」という視点です。
執着を手放すためにとりくむこと
まず、クローゼットに収納されている衣類をすべて出して、要・不要の区別です。クローゼットの広さや、家族構成、洋服の持ち方など、人によって要・不要の判断は違います。たとえば、「過去3年着ていないものは処分する」とか「着ないけど思い出の洋服だから大切に残す」といったルールを決めて整理していきましょう。
それでも判断に迷う場合は、ハンカチや靴下といった小物から整理を始めてみてくださいね。小物から要・不要の区別を繰り返すことで、判断力がついていきますよ。
心を向けるのは過去や未来ではなく「今」
片づけを難しくしているのは、「もったいない」「いつか着るかも…」といった、過去や未来への思いです。だからこそ、「今の私が着て気持ちいい服」を基準に整理することが大切。今の自分を大切にするクローゼット作り、はじめてみませんか?クローゼットが整うと、毎朝の「着る服選び」がぐんとラクになりますよ。
■執筆/田中ゆみこ…整理収納と時短家事の組み合わせで家族の暮らしをラクにするアイデアを発信する整理収納アドバイザー。片づく仕組みをつくっても、子どもたちが片づけてくれなかった経験から家庭内の片づけに必要な関わり方に目を向けるようになり、親子の片づけのプロとしても活動。風水鑑定士の資格ももつ。