りゅうちぇるさんゲスト!断捨離トーク「断捨離は 子育てに欠かせない」
2021/08/08
やましたひでこ先生のご自宅(本物っ)に断捨離しているゲストを迎えてスペシャル対談。今月のお客様はりゅうちぇるさん!美しく繊細なりゅうちぇるさんがパパになって捨てたことは……?
やましたひでこさん
断捨離®提唱者。1954年生まれ。東京都出身。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。BS朝日『ウチ、"断捨離"しました!』(毎週月曜夜8時)にレギュラー出演中。最新刊は『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』(講談社)。
りゅうちぇるさん
タレント、歌手。1995年生まれの25歳。沖縄県出身。高校卒業後に上京し、原宿でショップ店員をするかたわら、読者モデルとして活躍。テレビ出演をきっかけに、タレントとしてブレイク。2018年より音楽活動も本格的にスタート。現在は妻でファッションモデルのぺこさん、長男のリンクくんとの3人暮らし。
パパになったおかげで「無意味なプライド」を断捨離しました
りゅうちぇる(以下R):最近気になるのはサステナブル。ゴミを少しでも減らせたらと思って、去年からなるべくペットボトルの飲み物を買うのをやめ、マイ水筒を持ち歩くようになりました。服を買うときは、いつか着なくなっても捨てずにすむように、リメイクできるか、だれかに譲れるかどうかを考えてから買ってます。
ひでこ:意識するようになったきっかけは?
R:22歳でパパになってからです。
ひでこ:親になると考え方が変わるものよね。
R:本当に……!自分はこんなに無意味なプライドを持ってたんだ!ってことにも気づいて、驚きました。
ひでこ:無意味なプライド?
R:息子が生まれる前は「父親らしく教えなきゃ」って身構えていたんですけど、生まれてからは、むしろ自分が成長させてもらっていると感じるようになって。「親なんだから」なんてひとりよがりで無意味なプライド、つまりエゴでした。
ひでこ:不要な「気負い」を断捨離したんですね。
R:はい。物の選び方が意識的になったのも、「子どもに教える」という上から目線ではなくて、僕の行動を通して背中を見せたいと思ったから。そう変化する一方で、軸は変えずにいたいとも思っています。「親らしく」ではなくて、あくまで「自分らしく」子育てしていきたい。パパでもメイクは楽しみたいし!
すがすがしい空間が子どもの感性を育てる。だから、断捨離は子育てに欠かせない
ひでこ:メイク賛成!りゅうちぇるさんの美意識って本当に素敵。実は断捨離も、どう美しく生きるかの探求なんですよ。外見をきれいに装っても、家の中がぐちゃぐちゃだったら、汚いパンツをはいてるのと一緒。
R:同感!でも僕の家は今、荒れてます……(苦笑)。ぺこりん(妻のぺこさん)と僕がバタバタしていて、子どものおもちゃの片づけがつい後回しになってて。
ひでこ:子どもは散らかすのが仕事だから仕方ないわね。でも、ちらかしっ放しはダメ。というのも、子どもの教育には空間が大事なの。空間は親の美意識の表れ。すがすがしい空間が子どもの知性をはぐくむんですよ。
R:あ!実は僕もぺこりんも、実家はいつも片づいていました。空間の美しさが子どもの心に影響するのって、わかる気がする……。
ひでこ:素晴らしい!お2人とも体感的に理解されているのね。
R:しかも僕、「気」に対して敏感みたいで、しょっちゅう沖縄に帰るのは、東京にはない、いい「気」をチャージしたいから。そんな僕だから、散らかった家は大きなストレスになっているのでしょうね。
ひでこ:空間の「気」は人と人、人と物の関係性が強く影響するの。私たちも初対面だけど、こうして話しているうちに、場がなごんできたでしょう?散らかっていない空間は、人と物の関係が良好。だから「気」がよくなる。
R:納得!そう聞いたら、もう片づけないわけにはいきませんね。
人生は全部、演技。自分で選んで演じてるって思えば面白くない?
ひでこ:りゅうちぇるさんは25歳という若さの割に自分の意見を持っていて、しっかりしてるわね。
R:でも、忙しいと心に余裕がなくなってしまうことがあって。仕事では「りゅうちぇる」を演じているし、家では「パパ」として子育てに追われて、「今すぐ沖縄でカチャーシー※した~い!」って現実逃避したくなるときも(苦笑)。
ひでこ:余裕がないと自分を見失ってしまうのよね。では対策を1つ。「人生は全部、演技」って考えてみるのはどう?
R:え、どういうこと…!?
ひでこ:人生には仕事、子育て、1人で過ごす時間などいろいろなシーンがあるけど、その都度どんな自分でいたいかを自分で決めて、演じ分けると考える。そんなふうにとらえてみると面白いし、気持ちがラクにならない?
R:それは考えたことがなかったです!余裕がないと「求められることに応えなきゃ」とつい焦っちゃうけど、受け身でいるのではなくて、なりたいイメージを自分で先に決めて演じて楽しんじゃおう、ってこと?
ひでこ:そう。人生は自分のものなのだから、どうありたいのかを自分で選ぶことが大事。実は断捨離って、自分の生き方を自分で選べるようになるためのレッスンなんです。断捨離の基本は「今の自分にふさわしい物を選ぶ」こと。それを繰り返していくうちに、「選ぶ」ことが習慣化されて、結果、自分の人生を能動的に選べるようになっていく。
R:断捨離って奥が深い……。単なる片づけの話ではなくて、生き方の話なんですね。
ひでこ:さすが、りゅうちぇるさんは鋭いわ!断捨離はだれでもその場で実践可能な、心地よく生きるための修行。だから、楽しんで続けてくださいね。
※沖縄に伝わる踊り。結婚式など祝い事や飲み会の締めにみんなで踊る。
参照:『サンキュ!』2021年8月号「断捨離トーク」より。掲載している情報は2021年6月現在のものです。撮影/久富健太郎(SPUTNIK) 取材・文/志村香織 編集/サンキュ!編集部