大学に合格!入学金や学費を払い終えれば やっと一段落つくというのはホント!?
2022/05/13
教育の大きなヤマ場である大学受験、合格すればお金はかからない?実は、一人暮らし代や免許取得費、成人式など思っていた以上に出費がかかるんです。家計が苦しくなった際の専門家のアドバイスは必見!
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 竹下さくらさん
教育費、奨学金のエキスパート。著書に『緊急対応版「奨学金」上手な借り方 新常識』(青春出版社)など。
大学受験 受験校数は私立が3.7校、国公立で3.2校が平均
私立大の一般受験は、同じ学部でも数回の受験が可能なところも。県外の大学を受験する場合、宿泊費や交通費で、想像以上の出費に。
ウソ?ホント?大学に合格!入学金や学費を払い終えれば、やっと一段落つける
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一人暮らし代、留学費、免許取得費、成人式など、年間に数十万単位の出費が……。
大学1年の4月は、入学式のスーツ代や教科書代、パソコン代や定期代などで数十万円の出費に。「免許取得や成人式など、教育費以外の負担も続き、出費が最もきつい時期。待ったなしなので、小さいころに貯め、余力をつくっておくのがいちばんです」。
一人暮らしの場合は負担も大きい!
日本政策金融公庫の調査によると、一人暮らしの学生への親の仕送り額は年間約90万円。「引っ越し費用もあるため、県外の国公立大より、自宅通学の私立大のほうが安い場合も」。
留学は"交換留学"が狙い目!
私費留学は1年で500万円以上かかるケースもあるなど非常に高額。「大学が提供する交換留学は、短期も多く費用も低め。留学がカリキュラムに入っている学部を狙うのもアリです」。
わが家のCase
息子がフランスに交換留学中!実は日本にいるときより学費が安い。
10カ月の交換留学で、仏の大学に学費を払うプログラムに参加。仕送り代は必要ですが、学費は安く、単位も認められます(神奈川県 48歳)。
ウソ?ホント?在学中に家計が悪化!授業料が支払えないなら、辞めるしかない
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大学や国の支援がいろいろとある。まずは学校に相談を!
家計が苦しくなっても、勉強をあきらめる必要はまったくなし。「大学や国には、家計が急変した学生のために多くの支援制度があります。休学や退学をすぐに決断せず、慎重に考えて」。
大学の支援
学費が払えなくなったときは、大学の奨学課や事務に連絡。「授業料の減額や免除、入金を待ってくれるなどの措置が。奨学金の紹介もしてくれるので、まずは大学に相談を」。
JASSO日本学生支援機構
JASSOには、親の病気や失職による収入減少に対応する、給付奨学金(家計急変採用)と貸付奨学金(緊急採用・応急採用)があります。「通常のものと違い、大学を通じて随時申込を受け付けています」。
コロナによる家計急変もOK。
知っトクコラム
大学生協の"就学費用保障保険"は親が亡くなったときに学費を保障。
大学生協には保険や留学、パソコンの購入などがお得になるサービスが。親が死亡したとき、卒業までの授業料や教材費を保障してくれる保険もあるので、入学時にパンフレットをもらっておこう。
参照:『サンキュ!』2022年5月号「教育費のウソ?ホント?」より。掲載している情報は2022年3月現在のものです。監修/竹下さくら 構成/岡部さつき(風讃社) 編集/サンキュ!編集部