"これが当たり前"という固定観念をやめたら、年収350万円でも1,000万円貯まった!シンプルやりくり
2023/03/15
固定観念をやめたら、年収350万円でも1,000万円が貯まりました。ストレスをためないで年100万円を貯蓄するシンプルなやりくりとは?気持ちに余裕を持って日々を暮らす秘訣とともに教えてもらいました。
<教えてくれた人>
サンキュ!グラマー Sさん(京都府 45歳)
夫(45歳)、長男(14歳)、長女(11歳)の4人家族。住まいは、4年前に購入した築60年以上の中古一戸建て。専業主婦。
◎MONEY DATA◎
月収(手取り) 約29万円
ボーナス(年間・手取り) 0円
年収(手取り) 約348万円
月貯蓄額 約10万円
(特別出費の予算含む)
年貯蓄額 100万~120万円
総貯蓄額 約1,100万円
"これが当たり前"という固定観念をやめたら、年収350万円でも1,000万円貯まった!
味わいのある中古住宅でナチュラルライフを楽しんでいるSさん。シンプルなやりくりで、無理せず年100万円貯めています。でも以前は、"主婦はこうあるもの"と思い込み、がむしゃらに節約していた時期もあるそう。「家計簿をこまかくつけて、少しでもコスパのいいものを調べたり、安い店をはしごしたり…。当時はそれが苦じゃなかったけど、今思うと必死でしたね(笑)」。子どもがアレルギー体質だったため、食生活を見直したのを機に、安さの追求はやめました。「財布1つで予算を現金管理するようにしたら、しがらみから解放され、スッキリした気持ちに。損得に振り回されなくなり、ムダ買いも減って、家計が安定しました」。
品目までこまかく書いていた家計簿は卒業。超絶シンプルな家計管理に
「面倒」「管理しにくい」ことを省いたらスッキリした。
「面倒と思いながら続けていた家計簿をやめるのは勇気がいったけど、思い切って財布1つで管理するようにしたら気持ちがスッキリ!口座もたくさんあるほど管理が大変なので、引き落とし用と給与・貯蓄用だけに。お金の流れがシンプルになりました」。
1カ月の家計表
<収入>
月収(手取り) 約29万円
<支出>
住居費 5万2,000円
水道・光熱費 1万円
保険料 6,000円
通信費 1万円
●年払い用積み立て 4,000円
※月3万円で予算取り
ガソリン代 4,000円
食費・日用品費 8万円
※月8万4,000円だけ財布に
夫小遣い 7,000円
妻小遣い 7,000円
予備費 1万円
残し貯め 約10万円
※冠婚葬祭費やレジャー費などの特別出費はこの貯蓄から出す
●年払いの税金などを先取り。固定費の余りもここに
ボーナスがないため、固定資産税、自動車税、車検代などの支払い分を月々積み立て。水道・光熱費、保険料、通信費が引き落とされた残りもそのまま口座に残し、税金などの支払いに充てています。
家計簿をやめた
基本は月18万円でやりくりするだけ!
生活費全体の予算は月18万円。すべて現金でおろし、住宅ローン、固定費の引き落とし口座に振り分けて、小遣い以外のやりくり費8万4,000円だけ財布に入れるのが毎月のルーティン。
費目分けをやめた
財布1つで残金もひと目でわかる!こまかい計算は不要。
財布の中でお札を仕分け。
週1万円目安で収まればよし費目分けはせず、ざっくり週1万円目安に。1万円札1枚は長い状態で、宅配食品代の4万円と、3万4,000円分をそれぞれ半折りにして入れ、1万円を使い切ったら折ったお札から1万円ずつ使うだけ。全部使い切ったときは、予備費から1万円おろします。
目的別貯蓄をやめた
特別出費にも対応しやすいよう給与振込の口座だけで貯める。
「口座がたくさんあるほど管理が面倒なので、貯めるのは給与振込の口座一択!口座の残高=貯蓄なのでわかりやすいんです」。冠婚葬祭費やレジャー費などもこの残高から捻出。
教育費は、貯蓄型保険の一括払いで確保
2人分の進学費用として貯蓄型保険650万円分を一括払い。「長くおくほど利息が殖えるタイプなので、進学時に現在の貯蓄で足りるようなら、この保険は老後資金に回す予定です」。
底値を追求しまくることに疲れたのでちまちま節約から脱却した
無理して削るよりも、家族にとって大切なことを優先。
結婚前に雑貨店のバイヤーをしていたときのクセで、グラム単位で底値を調べるなど徹底的にコスパを追求していた時期も。「あくせく必死にやっても節約効果はわずか。次第に家族の健康や環境にいいものを大切したいと思うようになり、お金づかいが変わりました」。
家電に頼りすぎるのをやめた
試しに使うのをやめてみて、不便を感じなければ手放す。家電買い替えの手間が減った。
マンション暮らしのときは、家電はあって当たり前でした。「炊飯は土鍋で、掃除はほうきで十分。電子レンジも温め直しに使うだけだったので、うちにはなくても大丈夫と判断して手放しました」。
食費節約をやめた
1円の安さを求めるよりも、体にいい食材を。結果的に医療費がほぼ0円に。
安心・安全にこだわった「生活クラブ」の宅配を利用。「以前は夫や子どもの通院が多かったけど、食生活を見直したら医療費がかからないように。食費にお金をかけるぶん、ほかの支出を抑えています」。
野菜は無人販売所で買うことも。
コツコツ電気代を削るのをやめた
ポータブル電源を導入することで、無理なく節電効果がUP!
「オフグリッド」※を目指し、ポータブル電源を導入。「洗濯機やドライヤー、トースターの電源、スマホの充電はこれ1台で十分まかなえます。おかげで電気代が高騰しても慌てませんでした」。
※「オフグリッド」とは、電力会社に頼らず電力を自給自足する暮らしのこと。
新品にこだわるのをやめた
リユース品を吟味して購入。"安物買いの銭失い"が減った。
「雑貨屋勤務のころは部屋中たくさんのもので盛っていたけど、処分するときにムダを痛感。今は必要なものがあれば、リサイクルやリユース品を選び、長く使うようにしています」。
大好きな雑貨は、買うより手作りで楽しむ。
庭で栽培した麦の茎を使ったヒンメリ(モビール)や、草花のドライフラワーを手作り。「身近にある自然のもので工夫して楽しんでいます」。
やり始めたら必死になるとわかっているから"執着"を捨てて、ストレスをためない
最初から「なかったこと」にした方がラクだと気づいた。
「元々はお得なものに弱いし、ハマるととことんやってしまう性分。そうした雑事に追われてストレスを抱えるくらいなら、最初から手を出さない方がラクだと悟りました。損得に執着しないようにしたら、今あるもので工夫するアイデアが増えて暮らしが充実!」。
お得を追求するのをやめた
お得や利息を追うのはしんどいから、ポイ活や投資には手を出さない。
「いくらお得でも、複数のポイントカードを管理したり、投資の情報を調べたりするのが私にはしんどいので、やらないと決めています」。SNS情報は必要最小限だけに。
家族でスマホ1台のみ。ネット情報には振り回されない。
まわりと比べるのをやめた
「まわりがやっているから」という理由で買わないので、予算が守れる。
「子どもにはゲームもスマホも与えていません。"ほかの人が持っているから"ではなく、本当に欲しいか、何のために使うのか、お互いが納得したものしか買わないのでムダ買いもなし!」。
半端に働くのをやめた
パートで稼いだ分、気の緩みが…。楽しみながらやりくりするほうが自分には向いていた。
5年前までパート勤めを。「週12時間働いて月収は3万円。さほど多くないのにムダづかいすることがあり、自分には不向きだと思ってやめました。今の持ち物を大切にしながら、やりくりしています」。
穴あき靴下はダーニング※で繕う。
※ダーニングは、補修部分にカラフルな毛糸を使って飾りにする修繕方法。
全力のやりすぎをやめた
疲れているときは家事をサボったり、家族にまかせて、気持ちに余裕を持つ。
21時には家事をやめて読書するのがルーティン。「その時間になって片づいていないところがあっても翌朝に回すなど、気持ちの余裕を。子どもには手伝いの対価として小づかいをあげ、家事をまかせています」。
学校のべんとうは長男が自分でつくるように。
参照:『サンキュ!』2023年4月号「年100万円貯まった人の最強やめ習慣」より。掲載している情報は2023年2月現在のものです。撮影/林ひろし 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部