自動車の維持費を少しでも抑えたい!今すぐできる維持費節約テクを専門家が解説
2024/05/25
車はあまり乗らなくても、持っているだけで税金や駐車場代などの維持費がかかります。しかもその金額は、1台につき年間数十万円にも!物価高騰が続く今、車の維持費をできるだけ抑えることは、家計を守る大きなポイントになります。そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さんに、車の維持費を節約するテクを聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2024年4月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
- 自動車保険は「年齢条件」をこまめに見直すことで安くできる
- 運転する際は「エコドライブ」でガソリンの消費を少なく
- 給油する際はポイントがついたり割引になったりするカードで
- その日、そのときにもっとも安いスタンドをチェック
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「車の維持費の節約テク」!
自動車保険は「年齢条件」をこまめに見直すことで安くできる
車の維持費は大きく分けて、税金、保険料、駐車場代、車検も含めたメンテナンス費用、ガソリンなど車の使用に関する費用の5つがあります。
維持費の金額は車種や保険の内容、駐車場の有無などさまざまな要素で異なりますが、だいたいコンパクトカーで30~40万円、駐車場代や保険料によっては50万円以上かかる場合も。
1世帯で2台、3台保有している場合はとても大きな出費になりますから、少しでも抑える方法を知っておきましょう。
まず、今すぐ見直せるのが保険料と駐車場代でしょう。
自動車保険には「年齢条件」というのがあり、全年齢で補償が受けられる「全年齢補償」はもっとも保険料が高くなります。年齢条件の区分が高いほど保険料は下がるので、大人しか乗らないのであれば「35歳以上補償」などの制限をつけて保険料を抑えましょう。
「運転者限定」を「本人限定」や「家族限定」に変更することでも保険料が安くなります。
また、一定期間事故を起こさずにいると「無事故割引」が適用される保険も少なくありません。丁寧で安全な運転を心がけ、無事故をキープすることも大切です。
駐車場代は、地域や場所で大きく異なり、都心部では月5万円以上するケースも少なくありません。屋根がない青空駐車場にするなど、駐車場のグレードを落とすことも考えましょう。
ただし、車の盗難被害が増えているため、多少コストがかかったとしても盗難リスクを下げる対策をした方が、結果的には節約になるケースも。万が一盗難された場合、自動車保険の車両保険に加入していれば保険金が支払われますので、加入中の自動車保険を確認しておくといいでしょう。
運転する際は「エコドライブ」でガソリンの消費を少なく
車の燃費は車種によって異なりますが、運転の仕方でも変わります。乗り方を工夫することで、ガソリンを節約することができます。
環境省が奨励する低燃費と安全を考えた運転「エコドライブ」から4つのテクをご紹介します。
ゆっくりスタートするだけで燃費が10%程度アップ
急発進せず、アクセルを穏やかに踏んで発進するだけで、10%程度燃費が改善。最初の5秒で時速20km程度が目安です。
車間距離をとり、加速・減速は少なめに
車間距離が短いとムダな加速・減速が増え、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化。車間距離をしっかりとって、速度変化の少ない運転を心がけましょう。
減速、停止、坂道を下るときはエンジンブレーキを活用
信号が変わるなどで停止するとき、早めにアクセルから足を離すと、エンジンブレーキが作動して2%程度燃費が改善します。減速するときや坂道を下るときも、エンジンブレーキを活用するのがおすすめです。
車内の荷物や外装品も燃費に大きく影響
100kgの荷物を載せて走ると、3%程度燃費が悪化するのだとか。必要のない荷物は、車からこまめに下ろす習慣をつけましょう。車の燃費は空気抵抗の影響も受けるので、スキーキャリアなどの外装品も使用しないときには外すのが正解です。
給油する際はポイントがついたり割引になったりするカードで
一般的にガソリンの価格は、有人のガソリンスタンドよりセルフサービスの店舗のほうが安いので、セルフサービスを利用している人も多いでしょう。その支払いをする際、利用したガソリンスタンドと提携しているクレジットカードで支払うと、ガソリン代が割引になったり、ポイントが還元されて割引同様のメリットを受けたりすることができます。
例えば、楽天カードやdカードはどちらも、エネオスで燃料油2Lにつき1ポイントが、コスモ石油では利用料金200円につき1ポイントが貯まります。
自分がよく使うカードのホームページなどで、提携店と特典を確認してみましょう。
出光クレジット株式会社などの石油会社系列の企業が発行するクレジットカード「ガソリンカード」は、ガソリンを割引価格で入れられたり、ポイントが貯まったりするなどの特典があります。車を頻繁に利用するなら「ガソリンカード」をつくるのがおすすめです。
その日、そのときにもっとも安いスタンドをチェック
ガソリン価格は全国統一ではなく、店舗ごとに異なり、日によっても変わります。近隣のガソリンスタンドのなかでそのときにもっとも安い店舗を選んで行くようにすれば、年間でかなり節約ができます。
安い店舗を見つけるのに役に立つのが、「gogo.gs(ゴーゴージーエス)」というサイトで、スマートフォンアプリもあります。ここには全国のドライバーやガソリンスタンドのかたから寄せられた、ガソリン価格の情報がリアルタイムで掲載されています。
帰省や旅行などでロングドライブをする際は、行く先のガソリンスタンドの価格もチェックし、安い所で給油を。ただし、高速道路のガソリンスタンドは高めなので、高速に乗る前には給油をすませておくことをおすすめします。
上記のほか、車を高い環境性能を持つエコカーに乗り換え、エコカー減税やグリーン化特例などの税金の優遇措置を受ける方法も。エコカーにすればガソリン代も節約できますが、電気自動車はEV充電スタンド数の数がまだ少なく、充電にも時間がかかるなど、利便性に欠ける面が課題となっています。
ライフスタイルや住んでいる地域、運転スキルなどを考慮し、できる節約テクから取り入れて、快適にお得に車を活用しましょう。
取材・文/かきの木のりみ