2025年5月より、小型の荷物を一律420円で配送してくれる「こねこ便420」が、沖縄県を除く全国でスタートしました。荷物配送サービスの種類が増える一方で、配送料は値上がりが続いています。そこで、どれを利用するのがおトクなのか、節約アドバイザーの丸山晴美さんにお聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年7月時点の取材情報を基にしています。

監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「おトクな荷物配送サービス」!
小型荷物配送に便利な「こねこ便420」と「レターパックライト」
「こねこ便420」はヤマト運輸が2024年8月に、東京都で開始していた小型荷物の配送サービスです。それが2025年5月から、沖縄県を除く(※1)全国に拡大されました。
「こねこ便420」の特徴は、A4サイズ相当×厚さ3cmの専用ボックスに入るものなら、一律420円の送料で全国に配送してくれるという点。地域に関わらず同じ金額なのはわかりやすいですし、一般的に送料が高くなる地域に配送する際はおトクですよね。
専用ボックスはヤマトの営業所やセールスドライバーから購入でき、送る際は営業所に持って行く他、集荷も可能です。近くにヤマトの営業所がある方には、便利なサービスではないでしょうか。
「こねこ便420」と似たサービスとして、「レターパックライト」というものもあります。
「レターパックライト」は日本郵便による小型荷物の配送サービスで、A4ファイルサイズ×厚さ3cm、重さ4kgまでの荷物を、専用の青い封筒(レターパックライト)に入れて送ります。レターパックは郵便局の窓口や日本郵便と提携しているコンビニなどで購入できる他、ネット注文も可能です。
料金は430円で、全国一律料金で配送できます。「こねこ便420」より10円高いですが、こちらはポストに投函できる手軽さと、追跡サービスが利用できるメリットがあるので、自分にとって使いやすい方を選ぶといいでしょう。
※1:沖縄県からの発送はできませんが、沖縄県宛ての発送は可能です。
小型&軽量な荷物なら「クリックポスト」がイチオシ
私が小型の荷物を送る際によく利用しているのは「クリックポスト」という配送サービスです。日本郵便によるサービスで、なんと全国一律185円!A4ファイルサイズ×厚さ3cm、重さ1kgまでの荷物を送ることができます。
書類など軽量の荷物を送るには、これがおすすめです。
「クリックポスト」は専用サイトで宛名ラベルを作成するのですが、印字は自分で行います。私は家のプリンターでしていますが、プリンターを持っていない場合はコンビニのマルチコピー機を利用しましょう。
印字の方法は、スマホとパソコンのどちらで申し込みするか、コンビニのマルチコピー機によって多少異なるため、事前に確認することをおすすめします。
印字した宛名を封筒などに貼り付けてポスト投函すればOKで、追跡サービスの利用もできます。
料金は宛名ラベルを作成した専用サイトで支払うのですが、使えるのはYahoo!ウォレットまたはAmazon Payのどちらか。どちらも使っていないという人は、利用できるようにしてから専用サイトへ行きましょう。
大型荷物の配送は、使える割引サービスを調べて送料をチェック
上の3つは小型荷物の配送に便利なサービスです。大型の荷物を送る場合は、割引サービスを上手に利用することをおすすめします。
例えば、荷物の縦、横、高さ3辺の合計が100cm以内で重さ10kgの荷物を、東京から大阪に送る場合の料金を比べた場合、以下のようになります。
日本郵便「ゆうパック」:1,620円
佐川急便「飛脚宅配便」:1,630円
ヤマト運輸「宅急便」 :1,650円
こうして比べると、ヤマト運輸が一番高いですよね。でも、割引サービスを利用すると、以下のようになるのです。
日本郵便「ゆうパック」:アプリ利用で180円割引 → 1,440円(持込割引との併用は不可)
佐川急便「飛脚宅配便」:営業所などへの持ち込みで100円割引 → 1,530円
ヤマト運輸「宅配便」 :クロネコメンバーに登録してにゃんPay利用で12%割引
メンバーズ会員が営業所持ち込みで150円割引
ヤマト運輸のシステムを利用して送り状を作成するとデジタル割として60円割引
→ 1,242円
ヤマト運輸の場合、いくつもの割引サービスがあるので、それを最大限に活用できれば、一番安く利用できます。しかし、ゆうパックは、大きさで料金が決まり、25kgまでなら重さで料金が変わることはありません。
つまり、小さくて重いものを送るならゆうパックがお得になる場合があります。
とはいえ、人によって利用できる割引サービスは異なるもの。大きい荷物を送る際は、自分が利用できるサービスをしっかり調べ、割引サービスを使った後の金額をチェックして何を利用するか決めるのがいいでしょう。
なお、「ゆうパック」は郵便局の窓口で料金を支払う場合、切手で支払いをすることが可能です。家に使わない切手があるという方は、ゆうパックにして切手で支払うのも一案。そうすれば、84円や62円切手など今となっては使いにくい切手を活用でき、配送料も安く抑えられて一石二鳥です。
取材・文/かきの木のりみ