夫も妻も正社員でバリバリ働いているのに「なぜかお金が貯まらない」。そんな家庭は、”貯まる仕組み” をつくることから始めてみましょう。今回ご紹介する「3ステップ」を行えば自然に貯蓄が増えていくはずです。
共働き家庭の「お金」あるあるチェック
★あなたの家は大丈夫?2つ以上当てはまったら、「共働き”だから”貯まらない家計」です!
□ 夫がいくら給料をもらっているかよく知らない
□ 毎月の支出がどれくらいかかっているか、把握していない
□ 夫婦で、住居費や公共料金などの支払先を分担している
□ クレジットカードの利用明細はほぼ見ない
□ ボーナスは、臨時出費や毎月の赤字補ほ 塡てんで残らない
□ 夫婦の小遣いは特に決めていない
□ 家計の話を夫とすることがあまりない
□「共働きだからなんとかなる」が合言葉のようになっている
ずっと共働きを続けてきた夫婦ほど、「お金がたりない」という危機感が薄く、自由にお金を使っている傾向が。子どもの誕生や住宅購入をきっかけに、初めて貯蓄の少なさに気づいたというケースも少なくありません。その危機感を自覚するためにも、まずお互いの収支を把握しましょう。
Step 1 現在の収支を確認する
共働き夫婦の場合、「住居費と公共料金は夫の担当、食費は妻の担当」など担当分だけざっくり決めて、残りは各自が自由に使うというケースが多いようです。お互いの収入や支出がわかっていないと、計画的に貯めることはできません。まずは、今わが家全体の収支がどのような状況になっているか、確認することから始めましょう。
●収支確認シートの記入のポイント
1. 夫婦の収支を1つの表にまとめること
表にまとめることで、「世帯のお金の流れ」が一目瞭然に。本気で貯めたいなら、お互い干渉しない主義は廃止して、情報共有することが大事!
2. 「年間」で収支をチェック
毎月の収支のほか、年数回のボーナスなどの収入、固定資産税、冠婚葬祭費、旅行費などの支出を記入。年間で収支を把握することで、年間で貯蓄できる金額がわかります。
Step 2 貯蓄を先取りする
「月々の支出のうち自分の担当分を出したら、残りは小遣い。余ったら貯蓄」という方法で、実際に貯められる人は少ないはず。確実に貯めるなら「先取り貯蓄」が必須です。Step1で適正な月々の貯蓄額を確認し、それぞれの給料口座から貯蓄分を先取りする仕組みに。「2人で貯めるお金」でも、「夫婦共有名義の口座」はつくれません。各自で貯蓄用の口座をつくって、毎月決まった金額を積み立てるのが基本です。
●貯蓄をキープさせるためのポイント
1.無理のない先取り貯蓄を決める
Step1の表を確認して、先取り貯蓄は無理なく続けられる金額にすること。多めに先取りしすぎると、月の収支が赤字になり、ボーナスで補塡することになって本末転倒です。
2. 財形貯蓄や自動積立を利用
勤務先に財形貯蓄制度があれば、ぜひ利用して。なければ、自動積立定期預金で給料から引き落としを。貯蓄を引いて残ったお金でやりくりするくせをつけましょう。
Step 3 ムダな支出を見直す
「貯蓄をもっと殖やしたい」という場合は、費目ごとの支出の見直しが重要です。共働き家庭は、ほかと比べて通信費や保険料が高い傾向があります。「必要経費だから」と割り切っているつもりでも、本当にその金額が適正とは言い切れない場合も。外食費などのおつきあい費も要注意!夫婦でもっと削れるところはないかを話し合い、情報収集してムダな支出を減らせば、その分貯蓄スピードがアップします。
●もっと貯蓄を殖やすためのポイント
1. 固定費を見直す
固定費(住居費、通信費、保険料など)を1回見直すだけで年間支出が激減します。夫婦と小さい子どものいる家庭で、通信費や公共料金などの合計額が月4万円を超えている場合は見直しすべき。
2. あいまいになっている費目をチェック
「外食費はそのときしだいで出し合う」「家で飲む酒代は食費と小遣いの両方から」など、分担があいまいな支出はムダのもと。項目を書き出して見直しを。
★今一度チェックしてみよう!
□ 夫婦それぞれのスマホ代
□ 外食費(飲み代なども含む)
□ 子どものおやつ、おもちゃ代
□ 夫婦それぞれの趣味代
□ 交通費
仕組みをつくることで、忙しい共働き夫婦でもお金を貯めていくことはできます。さっそく、3つの方法を試してみてください。
●教えてくれた人……
深田晶恵さん(ファイナンシャル・プランナー)
生活設計塾クルー取締役。個人向け家計相談のほか、メディアや講演で消費者目線のマネー情報を発信。最新著書は『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』(ダイヤモンド社)。
参照:『サンキュ!』9月号とじ込み付録「貯まる!妻の働き方」より。掲載している情報は18年7月現在のものです。監修/深田晶恵 構成/宮原元美 取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部
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