いたみにくい!ボリューム超ラク2品弁当!5つのルール

2021/06/27

梅雨から夏のべんとうは、どんなおかずにして、衛生面は何に気をつければいいの?と不安になりがち。そこで、おかずは2品だけ!のラクにできるべんとうを「いたみにくい」衛生対策とともにご紹介します。

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<教えてくれた人>
小林まさみさん
料理研究家。夫のべんとうを約15年作り続けた経験から、リアルで作りやすいレシピが好評。「味にメリハリがあれば品数が少なくても満足できますよ」。

夏の食中毒予防の3カ条

夏の食中毒の多くは、細菌によるもの。予防の基本は、「つけない」、「増やさない」、「やっつける」こと。食材の買い物のときから調理の後片づけまで、心がけたいポイントです。

【調理前】10℃以下をキープする
10℃以下で細菌の増殖が抑えられます。スーパーなどに買い物に行ったときは、肉や魚などの生ものは最後にかごに入れ、ほかの食品に汁がつかないよう個別にポリ袋に入れて保冷剤を添えて、持ち帰りを。買い物後は寄り道をしないで帰宅し、帰宅後はすぐに冷蔵室に入れるようにします。

【調理中】こまめに洗浄する
食中毒は細菌の付着した手指や調理器具が食品に触れて発生する「二次汚染」も原因のひとつ。調理前の手洗いはもちろん、調理中にも生の肉をさわった手指、まな板、包丁、箸などはその都度洗剤で洗います。ふきんも細菌を介する要因となるので、使うたびに清潔なものに交換するのがベスト。

【調理後】熱湯消毒する

やかん
kazoka30/gettyimages

使った調理器具やべんとう箱をしまう前は、洗剤で洗ってすすぎ、60℃以上の熱湯をかけると除菌できます。熱い湯をかけると乾燥が早いので、湯をきって自然乾燥すれば、拭かずにすみます。ふきんも熱湯洗いか漂白剤洗浄をし、天日干しにして殺菌します。

いつもの照り焼きをさわやかレモン風味で

おかずは2品(抗菌効果のある食材を使って)

レモン、酢、しょうがなどの抗菌効果のある食材を使って。味にメリハリもつき、一石二鳥。

ご飯(梅干しを入れて炊いて)

米1合につき、梅干し(大)1個を入れて炊き、炊き上がったご飯を混ぜるときに梅干しもくずして混ぜる。このときに種を取り除く。ご飯はさめてもしっとり。梅干しの酸味はとぶので食べやすく、抗菌効果も期待できる。

鶏のレモン照り焼き

【材料】
鶏もも肉(から揚げ用)…200g
小麦粉…適量
サラダ油…大さじ1/2

[A]みりん…大さじ2
しょうゆ…小さじ2
レモン汁…小さじ1

レモン(国産・薄い輪切り)…3枚

【作り方】
(1)鶏肉はペーパータオルで水けを拭き、室温に15分おく。全体に小麦粉を薄くまぶす。[A]を混ぜておく。

(2)フライパンにサラダ油を入れ、鶏肉を皮目を下にして並べ、中火で4分ほど焼く。こんがりとした焼き色がついたら返して1分焼き、火を通す。

(3)火を止め、フライパンの油を拭き取る。[A]、レモンを加え、強めの中火にかけ、鶏肉を返しながら照りが出るまで煮からめる。

たれはつやが出るまで煮からめ、汁けをしっかりとばす。

野菜のおかずは電子レンジで簡単

ブロッコリーとしめじのナムル

しっかり汁けをきることがポイント。

いたみにくいべんとうにする5つのルール

暑い時季には、作るとき、詰めるとき、持っていくときに、なるべく細菌を増やさないよう心がけ、安心でおいしいべんとう作りをしましょう。

1 中までよく火を通す

肉、魚、卵にはしっかり火を通して殺菌・除菌。中までしっかり火が通せるよう、肉はできるだけ薄くしたり、小さく切って調理することがおすすめ。常温保存できないハムやちくわなどの冷蔵食材も、必ず加熱します。

2 加熱後は切らない

加熱後のおかずがまな板・包丁などの調理器具に触れるのは、二次汚染の原因。器具についている雑菌をうつす恐れがあります。まな板と包丁を使わないですむよう、食材は加熱前に切っておくようにします。

3 完全にさましてから詰める

さめる前にべんとう箱に入れると、細菌の大好物の水滴がつくことに。ご飯もおかずも完全にさましてから詰めるようにして。調理の際たれはしっかり煮つめたり、ペーパータオルで水けを拭き取り、水分が出ないようにします。

4 ご飯もおかずも仕切る

べんとう箱の中の何かがいたんだ場合、接触していると菌がうつるので、詰めるときにご飯とおかず、おかずどうしは、必ず仕切ります。生野菜は水分が多いので、葉野菜を仕切りに使うのは、暑い時季は避けるようにして。

5 持っていくときは保冷剤をつける

べんとうは、調理してすぐに食べるものではなく、常温におく時間が長いので、持っていくときは10℃以下に保つこと。保冷剤をべんとう箱にのせて包み、保冷バッグに入れて持っていくのがおすすめです。

<食品衛生の監修 上田成子さん>
女子栄養大学大学院元教授。獣医学博士。日本防菌防黴学会 女性研究者の会代表。食品衛生、公衆衛生、食品の安全などの研究をし、共著書も多い。

【調理を始める前に】
・レシピはすべて1人分です。・IHクッキングヒーターをご使用の場合、揚げもの、揚げ焼きをするときは、各メーカーが指定する油量を必ず守って調理してください。詳しくは取扱説明書をご覧ください。・気温の高い日は、べんとうがいたみやすいので注意してください。保冷剤をつけて持っていくことをおすすめします。気温25℃以上の日は生野菜を避け、卵や練りもの、肉・魚類、野菜などの材料にきちんと火を通してください。

*電子レンジの加熱時間は、600Wの場合の目安です。電子レンジで液体を加熱するとき、沸点に達していても、沸騰しないことがごくまれにあります。この状態の液体が、ちょっとした刺激で急激に沸騰を起こし、液体が激しく飛び散ることがあります( =突沸現象)。やけどの原因になりますので、ご注意ください。

参照:『サンキュ!』2021年7月号「いたみにくいボリューム2品弁当」より。掲載している情報は2021年5月現在のものです。監修/上田成子 調理/小林まさみ 撮影/野口健志 構成・文/春日井富喜 編集/サンキュ!編集部

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