まだ食べたことない!?野菜の王様「モロヘイヤ」栄養価の高さとおいしい食べかた
2021/09/21
野菜ソムリエプロで管理栄養士のサンキュ!STYLEライター小島香住です。
「モロヘイヤ」という野菜をご存知ですか?名前は聞いたことはあったとしても、食べたことはないかも…というかた、多いのではないでしょうか。
子ども向け番組のテーマソングの歌詞にも出てくるので、小さいお子さんがいるご家庭はよく耳にしているかもしれませんね。
今回は、モロヘイヤの栄養価とおいしい食べかたをご紹介します。
モロヘイヤとは
「野菜の王様」と称賛される栄養価の高さ
β-カロテン、カルシウムの含有量は野菜の中でトップクラス!栄養価の高い野菜の代表格「ほうれん草」と比較しても、β-カロテンが2倍、ビタミンB2が2倍、カルシウムは5倍以上も含まれています。
β-カロテン
β-カロテンは抗酸化作用がとても高い栄養素で、若々しく元気に過ごすためには積極的に食べたい栄養素。体内でビタミンAに変換され、目や皮膚の粘膜を健康に保つ働きがあります。
緑黄色野菜に分類されるものは、β-カロテン含有量600㎍以上(100あたり)と定義されていますが、モロヘイヤにはなんと10,000㎍も含まれているのです!
カルシウム
カルシウムは骨の成長に欠かせない栄養素として有名ですね。また神経安定の作用もあるので、イライラやストレスの解消にも一役買ってくれる栄養素です。
ビタミンB2
脂質の代謝に関わるビタミンで、ダイエット中のかたには積極的に食べてほしい栄養素。
また、皮膚や粘膜、髪の毛や爪などの細胞の再生に関わる「発育のビタミン」ともいわれ、発育促進にも欠かせない栄養素です。
「王様の野菜」という意味が語源
モロヘイヤはアラビア語の「ムルキーヤ:王様の野菜」が語源です。
古代エジプトの王様が不治の病で苦しんでいたときに、モロヘイヤのスープで治ったという伝説があるのだとか。
カルシウムをはじめ成長期の子どもに欠かせない栄養素が豊富なことが、子ども向け番組のテーマソングの歌詞にもなる理由なのかもしれませんね。
おいしい食べかた
下処理
加熱して刻むとぬめりが出てくるのが特徴です。茎は少し硬いので、葉と茎を分けて調理するようにしましょう。
お湯を沸かしたら茎を先に入れて約40秒。そのあと葉を入れて約20秒。
ザルにあけたら冷水でしめます。
おひたし
さっとゆでたモロヘイヤに、だししょうゆとかつおぶしをかけておひたしに。細かく刻むほど粘りがでてきて、食感のちがいも楽しめます。
すり鉢で細かくすると、とろろのように食べることもできますよ。
和えもの
さっとゆでたモロヘイヤ、乱切りトマト、ツナ缶を和えて、ポン酢で味付け。さっぱりしていて、ツルっとのどごしのよい和えものができます。
モロヘイヤの粘りで味がからみやすくなり、時間がたってもべちゃっとなりにくいので、つくりおきにもおすすめです。
スープ
鍋にお湯をわかしたら、鶏ガラスープ、塩こしょうで味を整え、刻んだモロヘイヤを加えてひと煮たち。溶き卵を加えたら、モロヘイヤのとろみだけでかきたまスープのできあがり。
ほかにも、コンソメスープやトマトスープに加えてもおいしいですよ。
野菜の王様「モロヘイヤ」をおいしく食べよう
モロヘイヤは通年手に入れることができますが、旬は夏~秋。栽培しやすく、比較的全国で栽培されています。
なかなか注目したことがないかもしれませんが、野菜売り場には並んでいるかも。見つけたら、ぜひ食べてみてくださいね。
◇記事を書いたのは・・・小島香住(こじまかすみ)
野菜ソムリエプロ&管理栄養士。男の子(1歳)のママ。子育てをしながら、野菜・果物を“おいしく食べて” “キレイに健康”になるレシピや保存のコツを紹介しています。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。