最初に「やってはいけない」ことは？これで完璧、プロおすすめ「玄関掃除の順番」の正解

毎日行っている掃除ですが、その順番を意識したことはあるでしょうか？ハウスクリーニングのプロによれば、効率的な掃除の順番というものがあるそうです。

ライターの増田さんに、玄関の掃除手順の正解について取材をしてもらいました。

玄関に「まず水をまく」はNG！

玄関は家の顔。訪ねてきた人がまず見る場所ですから、ここがきちんと掃除できていないと、家の中もちゃんと掃除していないのだなと思われてしまいます。そこで今回は、ハウスクリーニングのプロに玄関を掃除する際の正しい手順を教えてもらいました。

玄関掃除といえば「まず水をまく」という人がいるかもしれませんが、これはNGです。玄関のたたき（靴を脱ぎ履きするところ）などに使われているタイルの汚れは、水がかかるとこびりついて取れなくなってしまうことがあるから。

また、住宅によってはたたきに貼られたタイルの下は木材ということもあるので、水をまくこと自体控えたほうがいい場合も。掃除をする前に水が使える玄関なのかどうか調べてから始めましょう。

なお、今回紹介するのは玄関を「完璧に掃除したい」場合の正解手順になります。毎回この手順でやる必要はないですよ。

手順1：玄関にあるものすべてを別の場所へ移動

玄関にはさまざまなものが置かれています。靴はもちろん、傘立てがあったりします。これらを掃除しながら移動させるのは効率がよくありません。掃除を始める前に、玄関にあるものはすべて別の場所へ移動しましょう。

また、ドアに貼られているものがあれば剥がしておく。靴箱の中を掃除する場合は、中に入っている靴などは新聞紙を敷いた別の場所に移動してください。靴箱の上にものが置かれている場合は、そちらも忘れずに。

手順2：上→下に向かって掃除していきます

高いところから掃除をしていきます。いつも天井を掃除する必要はないので、その日掃除をする一番高いところから掃除し始めましょう。

天井を掃除する場合は、椅子などを使ってもいいのですが、危険だったりするので、フロアモップを使ってもいいですね。キッチンペーパーなどを装着し、薄めた洗剤などをふりかけて拭くといいでしょう。

また、天井などを掃除する場合は、マスクをすることをおすすめします。意外とホコリが落ちてきますから。そして天井の次は靴箱の上など、徐々に下のほうを掃除していきましょう。

手順3：移動させたものを掃除します

高いところを掃除したあと、少し時間を置きたいので、この間、移動したものを掃除します。たとえば傘立てです。傘立てはけっこうホコリなどで汚れている場合がありますので、傘をすべて出して、掃除をしましょう。

靴や靴箱の上の置いていた置物などもしっかりホコリをとっておきます。意外に掃除することがないので、けっこう汚れていたりします。

手順4：たたき部分を掃除します

たたき部分のホコリは掃除機で吸い取ってもいいのですが、機種によっては砂などが故障の原因になる可能性もゼロではありません。

そこでおすすめしたいのが、丸めた新聞紙に水を少しつけて絞ったものを、たたきに置いてホウキで履く……というもの。新聞紙にホコリなどが付着してくれるので、あとは新聞紙を捨てるだけでOK。

タイルにこびりついた汚れは使わなくなった歯ブラシやタワシなどでこすりましょう。デッキブラシやメラニンスポンジなどを使ったり、洗剤を使ってもいいのですが、タイルの材質によっては傷つけてしまったり、変色してしまうこともあるので、様子を見ながら掃除をしましょう。

手順5：ドアノブやインターフォンなども掃除しましょう

最後はドアを掃除します。金属製のドアは水拭きや洗剤などを使っても大丈夫ですが木製などの場合は、傷めてしまう場合があるので注意してください。また、手垢などでけっこう汚れているのがドアノブやインターフォン。薄めた洗剤を雑巾につけて軽く拭いていきましょう。

掃除の手順のまとめ

玄関の汚れでいちばん多いのが靴に付着した砂埃や土埃などです。とくに雨の日などは多くの汚れが玄関に持ち込まれます。ついた汚れも早いうちなら簡単に落とせますので、床とともに靴底などもきれいに拭いておくと、頑固な汚れにはなりにくいようです。毎日掃除すれば、ちょっとした労力で掃除が済むのは玄関に限らず、家の中どこでも同じです。


◆監修・文／増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』（ナショナル出版）、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。