アジアの人々は5人で乾杯

イベントや飲み会が増えても大丈夫⁉年末年始の体重増を避ける3つのコツ

2021/12/23

年末年始はイベントや誘いが多くて太りやすい……とはよく聞く話ですが、食べ方や飲み方の工夫次第で正月太りもコワくないのだとか!

管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、どのような食べ方やすごし方をすることで正月太りを防げるのか、紹介してもらいます。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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食べても太るのを避ける方法は?

食べすぎた場合、すぐに体に脂肪が蓄えられるわけではなく、だいたい48時間くらいかけて体脂肪になると考えられています。つまり、理論上は飲食をしてから48時間以内に、摂取したカロリーを消費できる運動をすれば太ることはありません。

ちなみに、体重50kgの人が60分間卓球をした場合の消費カロリーは210kcal。ごはん茶碗1杯分(140g)のカロリーが218kcalですから、ほぼトントンです。でも、宴会でご飯1杯だけという人はいませんよね。つまり、運動でどうにかしようというのは、あくまで理論上の話にすぎないということ。

食べてからどうにかしようとするよりも、食べ過ぎないようにすることの方が大切なのです。そこで筆者がおすすめしたいのが、

・食前に〇〇を飲む
・最初に〇〇を食べる
・食べながら〇〇する

という3つのアクション。これらを実践すれば食べすぎを抑えることができて、結果、年末年始を太りにくくすごすことができるのです。

方法1:食前に〇〇を飲む

黒大豆の小麦粉
Promo_Link/gettyimages

飲み会の前に胃薬やウコン(もしくは、しじみなど)ドリンクを飲む人も多いと思いますが、筆者は「きな粉牛乳」をおすすめします。

きな粉に含まれている食物繊維には糖質の吸収を穏やかにする作用があり、牛乳に含まれているタンパク質には満腹感を高めやすくする作用があるといわれているのです。また、牛乳に含まれている脂質はアルコールが胃の粘膜に直接ふれるのを防ぎ、アルコールの吸収速度を遅くする効果も!

飲むのは市販のきな粉牛乳でもいいですし、少量の牛乳にきな粉大さじ1杯くらいを溶いてから牛乳100mlを加えて自作したものでもOK。また、牛乳は温めたものを使うのがおすすめ。温かいほうが胃に入ったときの満足感が高く、神経をリラックスさせる作用も期待できます。ストレスが溜まって食欲が増えている人にはとくにおすすめですよ。

ほかにも、食べたり飲んだりしたものを代謝するのに必要なビタミンB群も幅広くとることができるので、ぜひ食前に「きな粉牛乳」を取り入れてみてはいかがでしょうか?

方法2:最初に〇〇を食べる

サラダを食べる若い女性。
metamorworks/gettyimages

次に、飲み会が始まってからできることに注目してみましょう!

ぜひ意識してほしいのが「糖質の吸収を遅らせること」。食べ物などから大量に糖質をとると、血液中に取り込まれて血糖値を急上昇させ、それが体に脂肪として蓄えられていくのです。とくに、空腹時に糖質の多いものを最初に食べてしまうのはNG!

では最初に何を食べればいいのかというと、それはきなこ牛乳のときにもふれた「食物繊維」です。具体的に何gとっておくと効果的なのかについては、正確なデータが見当たりませんが、目安としては野菜100gくらいといわれていることも。

たとえば、サラダや料理に使われていることの多い野菜であれば、

トマト:1/2個
にんじん:1/2本
玉ねぎ:1/2個
キャベツ:大きな葉2枚

が、それぞれ100g相当といわれています。

とは言え、せっかくのごちそうがあるのに、野菜ばかりたくさん食べるのはちょっと寂しいかもしれません。そんなときは「大豆」から食物繊維をとるのがおすすめ!

蒸したり煮た大豆を食べるのであれば、30gほどで100gの野菜を食べるのと同じくらいの食物繊維が含まれていますよ。大豆30粒で30gくらいになりますので、煮込み料理やサラダなどに大豆が使われていたら、ぜひ数えながら食べてみてはいかがでしょうか?

ちなみに、食前にきなこ牛乳をしっかり飲んだ場合は、とりたい食物繊維量の半分くらいは満たせているので、野菜や大豆は半分くらいに減らしても◎。

方法3:食べながら〇〇する

ビーカーに水が注がれた
YSedova/gettyimages

事前にきなこ牛乳を飲んで、食事中も食物繊維を意識してとり入れておけば、少しは安心して楽しめます。しかし、お酒が進むうちにアルコールで判断力が低下し、食欲がコントロールできなくなる人もいるかもしれません。そうならないために「食べながら水分補給する」ことをおすすめします!

水分補給は、体にとり入れたアルコール濃度を薄め、酔いが回るのをゆっくりにして食欲の暴走を抑えるという目的があります。また、飲む合間に水分補給をはさむことによって、お酒のペースを抑えることにも繋がるでしょう。

日本酒を出すお店では、和らぎ水(やわらぎみず)などと呼ばれる水がいっしょに提供されたり、ストレートのウイスキーなどのようなアルコール度数が強いお酒を出すお店では、チェイサーを出してくれますよね。それらは、口直しとしての役割もありますが、飲みすぎと悪酔い防止にも効果的なのです。

お酒の種類に関わらず、ビール、ハイボール、梅酒、ワインでもお酒のおともには水をセットにしてみてはいかがでしょうか?

なお、氷を入れて冷やした水よりも常温やぬるめの白湯を選ぶと、胃腸を冷やさずに体への負担が減らせます(経口補水液を選ぶと水分の吸収はよりよいといわれていますが、用意しにくければ水で構いません)。

アルコールには脱水作用(利尿作用)があるので、飲んだお酒よりも少し多いくらいの量をとる必要があるといわれています。お酒と交互に飲むくらいを目安に少しずつとり入れると、飲みすぎによる食べすぎも抑えてくれますよ!

3つのコツを押さえて、年末年始のイベントを楽しもう!

イベントを避けたり、食べたり飲んだりするのを我慢するのがむずかしい人にとって、少しでも太りにくくなる方法を紹介しました。

このほかにも、食前に15分くらいの軽い運動をしたり、熱いお風呂に入るといった方法も食欲を抑えるためには有効とされていますが、実践しにくいことが多いので食の面から取り入れやすいものを選びました。

牛乳やきな粉が用意しくい場合は、ヨーグルトやチーズ、大豆を使ったお菓子(甘すぎる味つけやスナック系を除く)で代用してみるのもいいかもしれません。

この時期ならではのイベントを楽しむためにも、ぜひ、3つのコツを参考にしてみてくださいね!

■執筆・・・

管理栄養士・ゆかりさん

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。

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