「めんつゆ」がないときの代用レシピを検証!おすすめの組み合わせも紹介【管理栄養士が解説】

2022/01/18

レシピをチェックしていざ料理をつくろうとしたところ、必要な調味料が切れていた……なんてこと、だれしも一度は経験があるでしょう。でもその調味料、もしかしたら代用できるかもしれません!

今回ご紹介するのは「めんつゆ」の代用アイデア。

和風料理に使われることが多く、麺類の汁、煮物、炒め物など、幅広い料理に活用できるめんつゆ。それだけで、グッとおいしさを高めてくれるとても便利な調味料です。

管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、めんつゆの代用アイデアをレシピつきで紹介してもらいます。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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「めんつゆ」の原材料は?

めんつゆとは、濃口しょうゆ、みりん、砂糖、だしなどでつくられた麺類のつゆに使われる調味料のこと。水で薄めて使う濃縮タイプや、そのまま使えるストレートタイプなどがあります。

メーカーによって異なりますが、濃口しょうゆ、みりん、砂糖などを煮詰めてつくられたかえしにだしを加えてつくる方法が一般的といわれています。だしには、かつお節、昆布、しいたけなどいくつかを組み合わせて使われていることもあります。

もともとは、味噌を使ったものがうどんのつゆとして使われていたのですが、そばが普及するようになった江戸時代ごろからしょうゆ、みりん、だしでつくられたものがつゆとして使われるようになったのだとか。

明治時代には女性や子どもにも食べやすいように、砂糖が加えられるようになり、現在のような甘味の強いめんつゆが主流になったとされています。

実際に、筆者の手元にあっためんつゆの原材料を確認してみると、

・醤油
・かつお節
・みりん
・砂糖
・食塩

などが主に使われていることがわかります。

めんつゆの味を決める要素としては、「醤油」の香りやコク、かつお節などの「だし」のうま味、みりんや砂糖などの「甘さ」が欠かせないといえそうです。

「だしじょうゆ」と「めんつゆ」の違いは?

めんつゆと似た調味料に、だしじょうゆがあります。

名前のとおり、だしとしょうゆを合わせたものですが、商品によってはみりんや砂糖などが加えられていることもあるため、「めんつゆと同じでは?」と思う人もいるかもしれません。

だしじょうゆ、そのまましょうゆの代わりとして料理にかけて使われることが多く、しょうゆの比率が高く甘さは控えめです。あっさりとした味つけに向いているとされています。

それに対して、めんつゆには濃縮タイプがあり、水を加えて使われたりすることが多くなっています。醤油の比率は低く強い甘さが特徴で、料理に甘さや照りを加えたいときに使われます。

だしじょうゆをめんつゆとして使いたい場合は、薄めてみりんや砂糖を加えることで代用として使うことができるといえます。その場合、水を使ってもいいのですが、代わりにだしを使った方がより濃厚なうま味が楽しめます。また、単に加えるだけでなく、加熱して砂糖がしっかりと溶けるようにするといいでしょう。だしの香りを減らしたくない場合は、最後にだしを加えてください。

「めんつゆ」の代用になる調味料は?

前述したように、だしじょうゆがあれば、めんつゆの代用にする手間が少ないことがわかりますが、どこの家庭にも常備されているとは限りません。

では、だしじょうゆ以外でめんつゆをつくりたい場合はどうすればよいでしょうか?

めんつゆの味を決める要素の「しょうゆ」、「だし」、「甘さ」のある食材を組み合わせることができれば、理論上はめんつゆの代用ができます。

代用食材の候補はいくつもあるのですが、筆者の自宅にあった食材や調味料のなかでめんつゆの代用となりそうな食材は、以下のとおりです。

・濃口しょうゆ
・かつお節
・粉末だし
・顆粒だし
・みりん
・酒
・砂糖(上白糖)
・砂糖(三温糖)
・はちみつ
・甘酒

これらの組み合わせを変えて、どれがいちばんめんつゆとしておすすめできるのかを検証してみました。

【検証1】「だし」の違いで代用レシピを比較

濃口しょうゆをベースに、かつお節、粉末だし、顆粒だし、をそれぞれ組み合わせ、さらにみりん、酒+甘味料(上白糖、三温糖、はちみつ、甘酒)を組み合わせると全部15通りあります。

今回は、最初に「だし」食材の組み合わせの違いから検証してみました。括弧内は、実際につくった際の重量となっています。

【A】濃口しょうゆ+かつお節+酒+砂糖(15ml:1g:15ml:3g)
【B】濃口しょうゆ+粉末だし+酒+砂糖(15ml:1g:15ml:3g)
【C】濃口しょうゆ+顆粒だし+酒+砂糖(12ml:1g:15ml:3g)

比較するめんつゆに近くなるよう、濃口しょうゆと各だしの塩分濃度の分量を調整しています。

また、それぞれを耐熱容器に入れ、ラップをふんわりとかぶせ、電子レンジ500Wで1分加熱してから混ぜ合せました。

【検証結果】決め手は「複雑な味わい」の有無!

画像のいちばん左が「めんつゆ」、その隣から右へ向かって順に【A】【B】【C】の混ぜ合わせたものを並べてみました。溶け残りが見られたため、いずれも茶こしでこしたものを器に盛っています。

画像ではわかりにくいですが、めんつゆは少し透明感のある色をしています。この中で色が近いものは、濃口しょうゆの割合がほかよりも少なかった【C】となりました。

めんつゆには、いくつかのだしが使われることが多く、複雑なうま味が組み合わさって深いうま味を感じます。それぞれの代用めんつゆについて、感じたことを箇条書きでご紹介します。

【A】かつお節だけなので比較的あっさりした味わい
【B】かつお節以外にも煮干しや焼きあご(とびうお)、昆布などがミックスされた粉末だしを使用したので複雑な味わい
【C】昆布粉末や昆布エキスをベースにした顆粒だしを使用したのでかつお節だけよりも少しコクのある味わい

今回は、簡便性を考えて単一のだし食材を採用したのですが、めんつゆに近づけるのであれば【B】のようないつくもの食材がミックスされているものを選ぶといいでしょう。

また、手間でなければかつお節に昆布や煮干しを加えて煮出してだしを濃くとったり、顆粒だしにいくつもの食材が使われているものを選んだりしてもいいかもしれません。

【検証2】「甘さ」の違いで代用レシピを比較

もう1つのめんつゆのおいしさの決め手である「甘さ」についても、組み合わせを変えて引き続き検証してみました。

ここからは、より多くの食材が使われている粉末だしをベースにして、次のように甘みのある食材を組み合わせることに。なお、甘み食材については上白糖の甘さを基準に、一般的に同程度の甘さになるとされている割合を基に分量を計算しています。

【1】濃口しょうゆ+粉末だし+みりん+水(※1)(15ml:1g:7ml:8ml)
【2】濃口しょうゆ+粉末だし+酒+上白糖(15ml:1g:15ml:3ml)
【3】濃口しょうゆ+粉末だし+酒+三温糖(15ml:1g:15ml:3ml)
【4】濃口しょうゆ+粉末だし+酒+はちみつ(15ml:1g:15ml:2.4ml)
【5】濃口しょうゆ+粉末だし+甘酒(15ml:1g:17ml)

だしの比較のときと同様に、それぞれを耐熱容器に入れ、ラップをふんわりとかぶせ(※2)、電子レンジ500Wで1分加熱(600Wの場合は40秒)してから混ぜ合せました。なお、今回は少量調理のため電子レンジを利用しましたが、多く作る場合は鍋で加熱することもできます。

※1.酒の分量と合わせるために追加。みりんを増やすと甘さが強くなるため、水を利用しています。
※2.すき間なくラップで覆ってしまうと、加熱時にアルコールが飛ばなくなります。また、ラップなしで加熱すると、突沸して吹きこぼれる可能性があるのでご注意ください。30~40秒で沸き始めますが、様子を見ながら加熱を続けてください。加熱後にアルコールの香りが残っている場合は、5秒ずつ加熱時間を追加してください。

【検証結果】ストレート、希釈の両方で比べたところ……

画像の左中央が「めんつゆ」、上段左から順に【1】【2】、下段左から【3】【4】【5】の混ぜ合わせたものを並べてみました。なお、最初の比較のときと同じく、すべて茶こしを通したものを器に盛っています。

見た目では【1】~【5】に色の濃さの違いは見られません。ただし【5】のみわずかに濁りが見られました。

味見をしたところ……

【1】しょうゆの香りを強く感じる味
【2】甘さを強く感じる味
【3】【2】に近いがもう少しコクのある味
【4】塩気を強く感じる味
【5】やさしい甘さを感じる味

でした。

いずれもほぼ同じ程度の甘さに調整しましたが、甘さの成分の違いによって味に差が表れたと考えられます。

ここからは、めんつゆの代わりになるかどうかを確かめるべく、これらに「そば」をつけて食べてみることにしました。

めんつゆをそばのつけ汁(つゆ)にする場合、水で薄めて使うのが一般的ですが、まずは味の違いがわかりやすいように、薄めずに食べ比べてみました。

味を比べた結果、いちばんめんつゆに近い味わいだと感じたのは【3】でした。単に甘いだけでなく、適度なコクがそばを引き立たせてくれたように感じます。

続いて、代用めんつゆを水で3倍ほどに薄めて食べ比べてみました。この場合でもいちばん好みだったのは【3】という結果に。

なお、【5】についてはストレートのときよりも味が劣ると感じました。甘酒には酒粕と砂糖でつくるタイプと米麹と米でつくるタイプがあり、今回は酒粕タイプを使用しています。甘味は調整して同じ程度につくられていることが多いですが、うま味成分は米麹タイプの方が多い可能性があります。米麹タイプを使用すると結果は違っていたかもしれません。

代用めんつゆの楽しみ方は?

代用めんつゆのメリットとしては、自分の好みでだしの組み合わせや割合を変えたり、甘さの加減がしやすいこと。めんつゆがない場合だけでなく、市販のめんつゆに飽きてしまったり甘みが強いと感じていた人も、少しだけ手間をかけて代用めんつゆを使ってみてはいかがでしょうか。

また、一般的に和食で使うめんつゆですが、じつは洋食にも隠し味として使うことで、奥深いうま味が感じられる料理に仕上げることもできます。たとえばカレーに加えれば、そば屋で出されているような、だしが効いたカレーに仕上げることができます。

なお、今回の代用レシピの検証では優劣をつけましたが、実際にはいずれの代用めんつゆも「しょうゆ」「だし」「甘さ」が含まれているため、味が大きく崩れていることはありません。いざというときにめんつゆが無くて困った場合は、いずれの組み合わせでも代用めんつゆとして使うことができるでしょう。

ぜひ、さまざまな料理のおいしさアップに、代用めんつゆを活用してみてくださいね!

■執筆/監修・・・

管理栄養士・ゆかりさん

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。

 
 

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