重曹がNGの場合も!?じつは掃除で使っちゃダメなアイテムを掃除のプロが解説
2023/10/13
ハウスクリーニングのプロが使うようなお掃除グッズも最近では100均などで買えるようになってきました。簡単に手に入るようになったお掃除関連のアイテムですが、便利な半面、落とし穴もあるようです。
そこで、ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんに便利なお掃除グッズのNG行為についてうかがってみました。
便利なお掃除グッズも使い方次第で、逆効果なこともあるようなので、しっかりおさえておきたいですね。
メラミンスポンジは利用NGな場所が多い
急須などの茶渋を取るのに便利なメラニンスポンジ。洗剤いらずで、水だけで簡単に汚れが落ちます。そのため、いろいろなところに使いたくなるのですが、じつはNGな場所が多いのです。
「コーティングされている素材は、NGですね」と土井さん。たとえば、ワックス塗装されたフローリング、木製品。曇り止め加工がほどこされている鏡など。また便器や浴槽なども使えないことがあります。説明書を読んで、研磨剤での掃除が禁止されている場所にメラニンスポンジは使えません。
また、プラスティックなども傷がついてしまうので使えません。使えるか使えないかがよくわからない場合は、まず目立たない場所を少し使ってみて、大丈夫なら全体に使うというようにするといいそうです。
なお、メラミンスポンジがNGな場所は、ナイロンたわしや金属製のタワシもNGです。
重曹は畳に使っちゃダメ
小さいお子さんがいる家庭などでは、害の少ない洗剤としてよく使われている重曹。「重曹は弱アルカリ性なので、酸性の汚れによく効きます。たとえば油汚れです。鍋の焦げ付きなどは重曹水をつけてゴシゴシこするといいでしょう」と土井さん。
しかし、使ってはいけないのものもあります。それは天然素材のものだそうです。たとえば、畳などに使うとい草が変色してしまいます。
また、アルミ、銅、皮革なども変色してしまうので使わないようにしてください。
玄関にいきなり水を撒くのはNG
掃除に水を使うのは、なんだか当たり前のような気がしますが、じつは水には注意が必要です。
昔の人は玄関掃除というとまずは水を撒いて、ホコリが舞い上がらないようにして、箒などで掃くという方法をとっていました。しかし、玄関に水を使うのはNGです。たたきと呼ばれる、靴を脱いで家にあがる場所に水を撒くと水とホコリなどが混ざり、こびりついて取れにくくなるからです。
また、水を使ったあときちんと乾燥させないとカビなどが発生することにもなります。とくにマンションなどでは水を使わないほうがいいでしょう。
「他にも水を使わないほうがいいのはパソコンのキーボードなど。故障の原因にもなります。布などで乾拭きするといいでしょう。また、バスルームなど、水を使ってそうじする場合、最終的には水を拭き取って、よく乾燥させることです。水が残ると、汚れの原因にもなるからです」(土井さん)。
まとめ
洗剤などもいろいろな種類があり、分かりづらいこともありますが、使う前に使用説明書をよく読むことが大切だとハウスクリーニングのプロである土井さんは言います。
適切な場所に適切な方法で使うことで効果が発揮されます。しかし、間違った場所に使うと逆効果になる可能性もありますので、気をつけてください。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆執筆・・・増田剛己さん
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。