掃除のプロに聞いた「キッチン掃除」でやってはいけないワースト4
2024/03/01
キッチン掃除でやってはいけないことについて、ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんに聞きました。
キッチン掃除でやってはいけないこととは?
ひとくちにキッチンの掃除といってもコンロやシンク、冷蔵庫などいろいろな場所がありますが、それぞれの場所で使う洗剤や掃除方法も違うので注意が必要。
また、重要なのは汚れたらすぐに掃除すること。キッチンにつく汚れの多くは放置すればするほど、頑固な汚れになりがち。でも、すぐに掃除をすれば簡単に取れるのだそうです。
NG行為1:「あとで掃除しよう」は絶対にダメ!
ハウスクリーニングのプロ土井さんによれば「コンロの油汚れなどがいちばん落ちやすいのはついた直後。料理しているときに吹きこぼれや油汚れがあったら、すぐに拭きましょう」とのこと。
たとえ油汚れでも、付着した直後であれば、洗剤などを使わなくてもキッチンペーパーなどで拭くだけで簡単に取れるはずです。汚れは時間がたてばたつほど落ちにくくなるので、あとからまとめて掃除するのはNG。
「じつはお風呂場も同じで、いつ掃除をするのがいいかといえば使った直後です。ちょっとした掃除で汚れが落ちます。ハウスクリーニングのプロはそれがわかっているので、自宅では汚れたらすぐに掃除する人が多いんです(笑)」(土井さん)。
NG行為2:塩素系漂白剤をシンクで使っちゃダメ!
まな板やふきんの除菌や漂白に使える塩素系漂白剤はとても便利です。しかし、キッチンでは使っていけない場所があります。それはシンク。
「食器などをつけ置き洗いをするためにシンクに水をためて塩素系漂白剤を使う方がいらっしゃるかもしれませんが、これはシンクが錆びる原因にもなりますので、NGです」(土井さん)
ほかにもステンレスのボウルや水筒なども塩素系漂白剤でつけ置き洗いをするのは錆の原因になるので、避けるようにしましょう。
NG行為3:メラミンスポンジで蛇口をこすっちゃダメ!
メラミンスポンジはとても便利ですね。ただしメラミンスポンジを使うとくすんでしまう場所があります。それはステンレス製の蛇口やシンク。
それまでピカピカしていた場所がくすんできたりしますので、注意してください。もちろん素材によっては使える場所もあるので、設備の説明書などを参考にしてみてくださいね。
NG行為4:ゴシゴシこすっちゃダメ!
コンロなどの汚れを力まかせにゴシゴシこするのはNG。部材などが剥げたりすることがあります。
「とくにこげ落ちスポンジや金属たわしなどでゴシゴシこするのはやめてください。また、スポンジに洗剤などをつけてコンロを洗うのもよくありません。洗剤はスポンジに吸収され、泡立ちすぎることがあります」(土井さん)
洗剤を使うなら、ラップをぐるぐる丸めたものに少量の洗剤をつけてこすり、そのあとを乾いた雑巾で拭くといいそうです。
キッチン掃除のNG行為まとめ
一般の人のキッチン掃除は自己流が多いとハウスクリーニングのプロは指摘します。その中には効果がないどころか、逆効果になる場合があるそうです。たしかにネットなどにはいろいろな情報が氾濫してどれが本当なのかわからないこともあります。いきなりガンガン掃除をするのではなく、まずは様子を見ながらやってみて、傷がつくようだったらやめておくほうがいいでしょう。
よくわからない場合はプロに頼んでみるのも手です。しかし、たいていの場合は汚れてすぐに対処すればたいした労力もなく汚れが取れるので、こまめな掃除を心がけましょう。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。