暖冬は大掃除に有利?2023年の大掃除、どこから始めて、どこで終わるかを掃除のプロに聞いた
2023/12/15
12月といえば、大掃除の時期です。今年の冬は暖冬ということですが、暖冬は大掃除にとってよいのでしょうか、悪いのでしょうか。ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんにうかがってみました。
暖冬は大掃除に有利、だけどやることは変わらない
「ズバリ、暖冬は大掃除には有利です。というのも、気温が高いと汚れが落ちやすいからなのです。暖冬ではなくても気温の高い日に大掃除をやると効率がいいですよ」と土井さん。暖冬ならではの大掃除の手順というのは、あるのでしょうか。
「暖冬だからといって、とくに変わったことをする必要はありません。いつもと同じ手順で大掃除を進めればいいと思います」。
というわけで、大掃除の手順について聞いてみました。
大掃除当日までに済ませておきたい不用品の処分
大掃除を始めると、衣類や靴など捨てるべきものが出てきます。また、粗大ごみなども出てくるのですが、すでに今年の収集は終わっていたりすることもあります。
そこで、大掃除の日までにやっておきたいことは、不用品の処分です。下駄箱の中の靴、クローゼットの中の衣類、冷蔵庫の中の食品など、不要なものを捨てておきましょう。そうすれば、掃除の効率はかなりよくなります。
最初に手を付けるのは漬け置きできるもの・場所
さて、大掃除の当日まずは油汚れがひどいレンジまわりなどから始めます。といってもいきなり汚れを落とすのではありません。漬け置き洗いをするのです。
「つけ置き洗いは少し時間をおいたほうがいいので、最初にやっておくことをおすすめします」と土井さん。
たとえばレンジフードなどの油汚れがひどい場所など、取り外せるものは取り外して、洗剤で薄めた水にひたしておくのがいいでしょう。
また、お風呂場の鏡やバスタブなどもいきなり掃除するのではなく、まず洗剤などを吹き付けておくと、他の場所を掃除している間に汚れが落ちてきます。
掃除する場所は奥から手前、上から下
「掃除の効率が悪くなるのは二度手間をやってしまうことです」と土井さん。たとえば、床から掃除を始めてしまうと、カーテンレールや照明器具を掃除したときにホコリが床に落ち、また床を掃除しなくてはならなくなることです。そこで、掃除の鉄則は家の奥から手前、上から下進めていくことを心がけましょう。
二度手間を防ぐには、最初に掃除をする手順を考えておくことが大切だと土井さんは指摘します。
漬け置いたもの・場所を掃除します
床などを掃除したあとは、レンジまわりやバスルームの鏡など洗剤を吹き付けておいた場所を掃除します。洗剤を吹き付けておいたことで、かなり汚れが浮き出ているはずです。また、つけ置いていた五徳などもきれいに洗って、もとに戻します。
屋内が終わったらベランダや玄関など家の外と内をつないでいる場所を掃除して、大掃除を終えましょう。
大掃除はあきらめることも大事?
大掃除を1日ですませようという人も多いかと思いますが、土井さんは1日ですませるコツについて教えてくれました。
「全部やろうと思わないことですね。また、汚れているところを徹底的にきれいにしようとして、そこに時間を取られてしまうこともあります。そうすると、1日で終わらないことがあります。あきらめる場所やあきらめる程度も決めておくといいでしょう」とのことでした。
2023年の冬は暖冬ということで、掃除はしやすいはずなので、1日ですませるのではなく、何日かにわけてやるのも手かもしれませんね。
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。