【旬食材】正月だけじゃもったいない!栄養満点なセリの選びかたを野菜ソムリエが解説
2024/01/26
「春の七草」の代表格であるセリですが、七草の節句にお粥にして食べるだけではもったいないくらい、よい香りと高い栄養価に恵まれた野菜です。
例年11月頃から3月頃まで出荷量が多く、手に入りやすい状態が続くセリ。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、失敗しないセリの選び方を教えてもらいます。
まずは葉の色をチェック!
セリは葉の緑色が鮮やかで、黄色っぽくないものを選びましょう。
全体的にみずみずしく見えるものがおすすめ。
また売り場での形態にもよりますが、香りがわかる状態である場合は、香りが強いものがおいしい証拠です。
茎は太すぎないのがいいけど…
茎が太いセリは、固くなってしまっていてあまり味がよくないことが多いため、茎が太いセリは避けるのが無難。
ただし、かと言って茎がやわらかすぎるのもおすすめできません。
目安は、セリを持ち上げたときにクニャっとせずピンと立つくらい。
見た目も、葉先から根元まで全体的に茎がピンとしているものを選ぶようにしましょう。
茎・葉だけでなく根もおすすめ
セリは、根を切られて茎と葉だけで売られているものもありますが、根がついた状態で売っている場合もあります。
セリの根は茎や葉とはまた違った風味を楽しむことができ、セリの生産が盛んな東北地方の各地では、茎・葉だけでなく根も鍋料理に入れる文化があります(茎・葉より火が通りにくいので別々に入れて加熱時間を調整します)。
根も食べやすいように泥をきれいに落とした状態で出荷されているものも出回っていますので、見つけたらぜひ手に入れてみてください。
栄養たっぷりのセリを旬のうちに楽しもう
セリにはさまざまなビタミンや鉄分、ミネラルが豊富に含まれているほか、香り成分にはリラックス効果もあるとされています。
1月7日の七草粥に入れて終わり…ではもったいないので、ぜひ気軽に食卓に取り入れてみてください。スープやおひたしのほか、肉料理(鶏・豚・牛肉)との相性もよいです。
筆者が以前住んでいた宮城県では、県庁所在地の仙台を中心にセリ鍋を食べる文化があり、冬に同僚や親戚と集まる際の定番料理でした。
そろそろ定番の鍋料理にも飽きてきた…という人はぜひ、いつもの鍋に加えてみては。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部