【旬食材】めったに買わないから悩ましい山菜の王様!失敗しないタラの芽の選びかたを野菜ソムリエが解説
2024/03/27
春を迎えてスーパーの野菜売り場でも山菜を見かける季節になりました。
ワラビ、ふきのとう、ゼンマイ、ウドなど、最近は都市部でも少量パックで買いやすい山菜が増えましたが、中でも「
山菜の王様」とも呼ばれるタラの芽の人気は不動と言えます。
でも、山菜なんてめったに買うこともないし、いざ買おうとするとどう選べばいいか悩みますよね。
今回は、野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、失敗しないタラの芽選びのコツを教えてもらいます。
「成長しすぎていない」がポイント
タラの芽はタラノキという植物の若い芽の部分です。
成長すると堅い枝や葉になってしまうものを、若くてやわらかいうちにいただきます。
つまり、買うときには「成長しすぎていない」ものを選ぶのがポイント。
そのためにつぼみ(先端)の部分に注目します。
つぼみと言っても先端から出てくるのは花ではなく葉で、つぼみから葉っぱの赤ちゃんが顔を出して、完全には開ききらずにちょっとおじぎをしたような形のものを選びましょう。
大きさは好みに合わせて選ぼう
よくネットでタラの芽の選びかたを調べると、つぼみから出た芽が「3~5cmのもの」と書いてあったり、「2~3cmまたは5~6cm」と書いてあったりして、2cmと6cmだと全然違うので混乱する人もいると思います。
じつは、人それぞれの好みによって選ぶべき大きさが変わってくるのです。
山菜特有の風味や香りが苦手な人は、2~3cmのものがおすすめ。
あまり香りが強すぎず、さわやかで食べやすい味わいです。
一方、「ザ・山菜」の味を楽しみたい人は、5~6cmまで成長したものを選んでください。
調理後も香りが抜けずに、タラの芽本来の味をしっかり楽しめます。
天ぷらならアク抜き必要なし!気軽に山菜を楽しもう
山菜はアク抜きが面倒…というイメージを持たれがちですが、タラの芽の場合、天ぷらのような高温調理であればアク抜きは不要です。
ちなみに、ふきのとうも同様に天ぷらならアク抜きが要りませんし、「こごみ」という山菜は調理法を問わずアク抜きせず食べられます。
山菜は意外と食べやすい食材なのです。
タラの芽はハウス栽培のものが2~3月、露地ものが4~5月にかけて出回り、より山菜本来の味わいをしっかり楽しみたい人には露地ものがおすすめ。
ぜひ選びかたのコツをおさえて春限定の味覚を堪能してください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部