【元住設メーカー勤務が指摘】意外と知らない!「トイレ掃除」でやってはいけないNG掃除
2024/08/31
ふだんの掃除で知らず知らずにやっていることでも、じつは「やってはいけないNG掃除だった」ということもあるそう。とくにトイレ掃除では、間違った認識をする人も少なくなく、トイレ本体の寿命を縮めてしまうことにもなりかねないとか。
暮らしのエキスパートで住設メーカー勤務の経験もあるシンプリストうたさんに、「トイレ掃除」でのNG掃除について教えてもらいました。
1.ブラシで強くこすること
便器掃除をするときに、力を入れてゴシゴシこすれば汚れが落ちてキレイになった気がしますが、じつはNG掃除法なんです。どの便器も、出荷時には防汚のコーティングがされていますが、強くこすりすぎてしまうと、そのコーティングが剥がれてしまい、陶器に傷が入りやすくなってしまいます。
その細かな傷から汚れが入り込み、掃除がますます大変に。トイレ用樹脂製の使用自体はNGではありませんが、汚れの放置は避け、力加減には十分注意してください。
2.便器掃除で使用した洗剤を長時間放置すること
現在は、「こすらず汚れを落とせるトイレ洗剤」を使う人も増えてきています。ブラシ不要なので、便器を傷つけないという点ではよいアイテムですが、必ずしも安心とも言いきれません。通常2〜3分程度の放置時間が設定されている場合が多いですが、長時間放置してしまうと便器を傷めてしまったり、部品破壊による不具合が起きたりする可能性が出てくるからです。
こすらず落とせるほど洗浄力の高い洗剤は、取り扱いにも注意が必要。うっかりミスを防ぐためにも、寝る前やお出かけ時の使用はなるべく避けておいた方がよいでしょう。
3.「塩素系洗剤」と「酸性洗剤」を同時に使うこと
便器掃除では「塩素系洗剤」が使われることも多く、アンモニア汚れなどには「酸性洗剤」が推奨される場合がありますが、この2つを同時に使うことは絶対におやめください。
よく塩素系洗剤のパッケージに「まぜるな危険」という文言が書かれていますが、じつはまぜなくても同じ空間で別々に使うだけでも空気中で有毒ガスが発生してしまうことも。頭では理解しているつもりでも、意外とうっかりしてしまいがちです。保管場所も分けておいた方がよいでしょう。
NG掃除を知っておくだけでトラブルを回避できる!
ご紹介した3つのNG掃除は、場合によってはトイレ本体の寿命を縮めたり、人体に影響が出たりと取り返しのつかないことにもつながりかねません。万が一故障した際は、部品代だけでなく出張費や技術料なども加算されるので、予想外の出費となってしまう可能性もあるでしょう。
NG掃除を知っておくだけでカンタンにトラブルを回避できますので、知っておいて損はありませんよ。
■執筆/シンプリストうたさん…ズボラでも小さな子どもがいても、スッキリ暮らすためのストレスフリーな方法を提案する整理収納アドバイザー。68平米のマンションでの家族4人のリアルな暮らしぶりを紹介するインスタグラムが人気。インスタグラムは@utatanenet_home。
編集/サンキュ!編集部