野菜のプロが解説!にんじんをスーパーで買うときにおいしいものを見分けるコツとは?
2024/10/21
カレーに煮物、サラダ、炒め物など幅広い料理に使われるにんじんは、常備するために買う頻度が高い反面、選び方にまであまり気を遣っていない…という人が多いのでは。しかし、簡単なコツを知ることで、新鮮でやわらかいにんじんをサッと選ぶことができるので、「なんとなく」で買うのはもったいない!
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、スーパーでにんじんを選ぶときのコツを教えてもらいます。
まずは軸のついている頭の側からチェック!
にんじんを選ぶ際はまず、頭のほう、つまり太いほうから見ましょう。にんじんの頭には軸の切り口がありますが、この切り口が小さいほうがおすすめ。
というのも、切り口が小さい(つまり軸が細い)ほうが、やわらかいにんじんで、切り口が大きい(軸が太い)と固いにんじんであることが多いためです。お店で買うとき、時間がなかったらとりあえず軸の切り口だけはチェックして選ぶようにしましょう。
なお、春から夏にかけて出回るにんじんは、切り口の部分が緑色のものが多いのですが、秋から冬にかけては茶色いものが多くなるので、切り口の色についてはそこまで気にしなくても大丈夫です。
全体が「ふっくら」した姿が目安
ここまで説明してきたとおり、時間がなければ軸だけチェックしていただければよいのですが、もし余裕があったらにんじん全体の状態も確認しておきましょう。全体の形としては、「ふっくら」しているものがおすすめです。
「ふっくら」というのは、太いというよりは、「へこんでいない」というイメージ。にんじんの表面がところどころへこんで凹凸ができているような場合があるのですが、そういった凹凸がなく、「ふっくら」して表面がなめらかなものを選びましょう。
この「ふっくら」というのは、同じく土の中で育つじゃがいもやさつまいもについても同様のポイントなので、覚えておくと便利です!
表面の状態や重量感も確認して
最後に、にんじんの表面の状態と、重量感も確認しておきましょう。表面にできるだけキズがないもののほうが、日持ちしやすいです。もちろん、キズがあってもおいしく食べることができますが、長く保存できないのですぐに使い切るようにしてください。
また、同じくらいの大きさのにんじんであれば、持ったときにずっしり重たいもののほうが、水分が多くみずみずしいのでおすすめです。
甘くておいしい秋冬にんじんを堪能しよう!
よく「春にんじん」というのを聞いたことがあると思いますが、春~夏にかけて出回るにんじんは、みずみずしくて生食に向いているのが特徴です。これに対して、秋~冬に出回るにんじんは、加熱すると春にんじんより甘みが強く出るという長所があります。
これから寒さが増すにつれて、にんじんはどんどん甘くなっていくので、ぜひ今回紹介したコツを押さえて、おいしい秋冬にんじんを存分に味わってください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部