じつは避けたほうがいいかも!?野菜のプロが教える新じゃがの「もったいない」食べ方
2025/02/01
例年、早春から初夏にかけて各地で流通する新じゃがいも、通称「新じゃが」。収獲してから乾燥させずに出荷されるため、水分が多くてみずみずしく、皮ごと食べられることから人気の高い野菜ですよね。
「新じゃが」はおいしいだけでなく、栄養摂取の面でも優秀なのですが、じつは「もったいない」食べ方をしてしまっている場合も…。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、「新じゃが」の「もったいない」調理法とおすすめ解決策について解説してもらいます。
皮をむいてから加熱するのは「もったいない」
「新じゃが」は通常のじゃがいもよりも皮がうすく食べやすいので、皮をむかずに丸ごと調理して食べることが多いですよね。じつはこれ、ただおいしいからだけでなく、栄養を逃さないためにも意味があることなのです。
そのため、皮を除いた状態で仕上げたい料理をつくる場合でも、可能であれば皮をむかずに丸ごと加熱してから、あとで皮をむくという順序で調理するのがおすすめです。
じっくり炒めるのは「もったいない」
「新じゃが」を炒める調理法の場合、当然ながら切ってから炒めることになりますが、この場合は断面から栄養が逃げてしまいがち。そのため、じっくり炒めるのではなく、できるだけ短時間で調理するようにしましょう。
あらかじめ丸ごと電子レンジで加熱するなどしてやわらかくしてから切って炒めたり、あるいは炒めるのではなく短時間で揚げる調理法にしたりするのもおすすめです。
たっぷりの水でゆでるのは「もったいない」
「新じゃが」を鍋でゆでる際、水をたっぷり入れると、ゆでている間におたがいぶつかり合って、煮くずれしやすくなってしまいます。そのため、全体がちょうど水につかるくらいの、ギリギリの量の水でゆでるようにしましょう。
ちなみに、そもそも通常のじゃがいもの場合も新じゃがの場合も、含まれるビタミンはおもに水溶性のビタミンBとビタミンCなので、できれば水でゆでるよりも電子レンジで加熱するほうが栄養の損失が少なくなり、おすすめです。
コツをおさえて「新じゃが」を堪能しよう!
比較的身近な野菜である「新じゃが」ですが、意外とやってしまいがちなところにさまざまな「もったいない」が隠れています。1年のうち、かぎられた期間しか一般には出回らない「新じゃが」。ぜひコツをおさえて、おいしさだけでなく栄養もたっぷりいただいて、「新じゃが」の季節を堪能してくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部