疲れたときはコレを食べて!酸っぱいものだけじゃない、「疲労回復」に役立つおすすめ食材をご紹介

2024/04/12

みなさんは、疲れたときにどんな食品を食べるようにしていますか?
「酸っぱいもの」が思い浮かぶ人も多いかもしれませんが、それ以外にもさまざまな理由からおすすめできる食品があるんです!
今回は、管理栄養士のゆかりさんが、疲れたときに積極的に食べてほしい食品とその理由についてご紹介します。
休養ももちろん大切ですが、それとあわせてぜひ食事面からのサポートも効果的に取り入れてみてくださいね。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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疲れの状態とは?

日本疲労学会では、疲れ(疲労)について次のように定義しています。

疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である。疲労は「疲労」と「疲労感」とに区別して用いられることがあり、「疲労」は心身への過負荷により生じた活動能力の低下を言い、「疲労感」は疲労が存在することを自覚する感覚で、多くの場合不快感と活動意欲の低下が認められる。様々な疾病の際にみられる全身倦怠感、だるさ、脱力感は「疲労感」とほぼ同義に用いられている(以上、抜粋)。

疲労の原因としては、精神ストレス、環境ストレス、運動、感染などが複雑にからみ合っていると考えられています。

私たちは病気の予防や状態を悪化させないためにも「疲れ」を軽視せず、感じた時点でなるべく早く効果的な方法で解消するようにしていく必要があるでしょう。

疲労回復に役立つ食品は?

いつもより長めに睡眠時間をとったり、リラックスして体に負担をかけずにすごすだけで回復する軽度な疲労もありますが、長期間にわたってなかなか抜けない疲労も。

疲労が起こると、じつは体の中では酸化が進んでいるのだとか!

先述したようなさまざまな要因によって過度にエネルギーを消耗すると、エネルギーを生み出すときに体内で活性酸素が多く発生。
通常は体内の抗酸化物質などによって無害化される活性酸素ですが、その働きが追いつかなくなっていくと細胞が傷つけられていきます。すると、免疫細胞がそれを察知して体内に炎症を起こし、疲労を感じるようになるという仕組みに。

このとき、十分にエネルギーを生み出せないと細胞の回復が遅れ、その分だけ疲労感が長引いてしまうと考えられているのです。

こういったことから、とくに意識してとり入れたいのが「エネルギー代謝を円滑にする栄養素」と「抗酸化物質」を含む食品!
具体的には、次のようなものがありますよ。

エネルギー代謝を円滑にする栄養素

三大栄養素のなかでも、糖質(ブドウ糖)と脂質(脂肪酸)が効率のいいエネルギー源であるため、これらの代謝を助けてくれるビタミンB1やα-リポ酸(ビタミンの一種)、L-カルニチンやパントテン酸が有効とされています。

ビタミンB1が多い食品
・米ぬか
・小麦胚芽
・豚肉(とくにヒレ、次いでもも、ロースの部位)
・うなぎ
・たらこ

α-リポ酸が多い食品
・牛、豚の内臓肉(心臓、肝臓、腎臓)
・緑黄色野菜(とくにほうれん草、にんじん、トマト、ブロッコリー)

L-カルニチンが多い食品
・やぎ肉
・羊肉(とくにラム)
・牛肉

パントテン酸が多い食品
・鶏、豚、牛の内臓肉(とくに肝臓)
・にじます
・納豆
・たらこ
・落花生

抗酸化物質

抗酸化物質は数多くありますが、それぞれ働きかける活性酸素の種類が異なります。そのため、幅広い食品からさまざまな抗酸化物質をとり入れる必要性があるのです。
そのなかでもイミダゾールジペプチド(イミダペプチド)、アスタキサンチン、ビタミンCが注目されていますよ。

イミダゾールジペプチドが多い食品
・鶏ささみ肉
・鶏むね肉

アスタキサンチンが多い食品
・さけ
・いくら

ビタミンCが多い食品
・青汁粉末(原料がケールのもの)
・パプリカ
・ブロッコリー
・柑橘類の皮(とくにゆず、すだち、レモン)
・キウイ

バランスのよい食事にプラスしてみて!

食品によっては、通常の食事量のなかで必要な分だけとり入れるのがむずかしいものもあります。

そのため、特定のものばかりをたくさん食べようとするのではなく、先述したような食品のなかで食べる機会がほとんどないものがあれば、これからは意識して選ぶようにすることをご提案します。

なお、ほかの栄養バランスがくずれては元も子もありません。主食、主菜、副菜がそろった食事を三食とることを基本とし、そのなかにこういったものを上手にとり入れて疲労回復に役立ててみてくださいね。

参考サイト

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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