【管理栄養士監修】「たこ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/10/11
たこ焼きやお刺身など、日本人のなじみが深い「たこ」はプリプリとした食感と歯ごたえが好まれ、定番の食材として知られています。たこは低カロリーで健康維持に欠かせない栄養素が多く含まれることから、積極的に取り入れたい食材のひとつといえるでしょう。
たこの種類と栄養
生で食べても、火を通してもおいしいたこには数多くの種類があると言われています。主に食卓に上がるたこの種類は、マダコ、ミズダコ、イイダコと言われています。
たこにはどのような栄養素が入っているかご存じでしょうか。たこに含まれる栄養素にどのような効果があるのかを含めてご紹介します。
たこのカロリーと栄養素
たこのカロリーと栄養素は、たこの種類によって多少の違いがあります。
マダコの場合、生は100gあたり76kcal、ゆでたものは100gあたり99kcalです。たこにはカリウムやナトリウムなどのミネラルや、たんぱく質が豊富に含まれています。
たこはコレステロールが多く含まれると言われ、コレステロールが高い人には要注意の食材とされてきましたが、近年たこに含まれるタウリンの血中コレステロールや血圧を正常に保つ効果が認められているため、上手に摂取することで健康や美容の維持に役立てることができます。
たこの栄養素
・たんぱく質
・ビタミンB2
・タウリン
・ビタミンE
・亜鉛
たこの栄養素1:たんぱく質
たんぱく質は三大栄養素のひとつと呼ばれ、筋肉や血液、臓器などの材料となるほか、エネルギー源にもなっている欠かせない栄養素です。
近年ではダイエットをする際のたんぱく質摂取の重要性が唱えられており、カロリー制限などで食事量が減ることで不足しがちな栄養素であるため、意識をして摂取する必要があります。
たこの栄養素2:ビタミンB2
ビタミンB2は、タンパク質・脂質・炭水化物すべての代謝に関わり、皮膚や粘膜の健康を維持する働きをする栄養素です。
たこ以外では、レバー、うなぎ、卵、などに多く含まれ、不足すると口内炎など皮ふや粘膜に影響があると言われています。アスリートや、スポーツを楽しむかた、アクティブなお仕事をしているかたなど、活発に活動する人にはとくに積極的に取り入れてほしい栄養素と言えるでしょう。
たこの栄養素3:タウリン
アミノ酸の一種と言われているタウリンも含まれています。タウリンは、胆汁を生成したり、神経系の伝達、浸透圧の調整、解毒作用、細胞膜の安定化などの役割を担っている栄養素と言われています。
また、タウリンは栄養ドリンク、目薬などにも含まれる成分です。タウリンが持つ老廃物の除去を助ける働きによって肉体疲労や眼精疲労によいとされています。たこ以外では、牡蠣やしじみ、あさり、ホタテなどの貝類に多く含まれています。
たこの栄養素4:ビタミンE
「若返りのビタミン」ともいわれるビタミンEは、細胞を活性酸素の害から守る、抗酸化力がとくに強いことが知られている栄養素です。
仮に、ビタミンEが不足してしまうと、老化が早まったり、冷え性などの症状がでる可能性があると言われています。美容などに関心の高い女性は、積極的に摂取したい栄養素のひとつと言えるでしょう。
たこの栄養素5:亜鉛
亜鉛の働きでもっとも重要なのは、新陳代謝に関わる酵素の成分になることだと言われています。
古い細胞を分解し、新しい細胞を合成することから、成長期には欠かせない栄養素のひとつであると言えるでしょう。仮に亜鉛が不足すると、肌荒れや味覚障害、免疫力の低下、亜鉛欠乏による貧血などが引き起こされることがあると言われています。
たこはダイエット効果がある?
たこは低カロリーで栄養素を多く含むため、ダイエット中の食事に積極的に取り入れてほしい食材です。
たこには糖質がほとんど含まれず、たこに含まれるタウリンには血中コレステロールを下げ、肝機能を助ける働きがあるため、ダイエット中にも飲酒をしたいというかたはおつまみにたこを食べることをおすすめします。
たこを使ったおすすめのレシピ
ここからはたこを使ったおすすめのレシピを3つご紹介します。
たこのおすすめレシピ1:タコとせん切りキャベツのごま酢和え
ゆでたたこを使って、簡単でおいしい副菜をつくることができます。
いっしょに合わせるのは、せん切りキャベツです。たこのコリコリと食感としゃきしゃきのキャベツの相性は抜群です。たこにしっかりと味がからみ、ゆでたこを使えば火を使わなくてOKなので、さっぱりしたものを食べたい夏におすすめのレシピです。
たこのおすすめレシピ2:タコの和風カルパッチョ
簡単につくることができて、おもてなし料理にもピッタリなたこの和風のカルパッチョです。
材料は、たこ、レモン、にんにくの3種類と調味料のみで、生のたこが本格的なカルパッチョに仕上がります。お客さまのおもてなしやおつまみにもピッタリな一品です。
たこのおすすめレシピ3:タコピラフ
たことグリーンアスパラの香りが広がるピラフです。
隠し味の白ワインで、あっさりとした味つけが自慢の一品。ニンニクとオリーブオイルの香りがイタリアン風の仕上げになって食欲を誘います。グリーンアスパラは季節のお野菜に変更してもいいでしょう。
たこをおいしく食べよう!
たこはさまざまな栄養素が含まれ、生でも煮ても焼いてもおいしい食材です。
たこ料理と言えば「たこ焼き」や「たこのお刺身」などが定番だと思われていますが、たこはアレンジしやすい食材なので上手に取り入れることで料理のレパートリーが広がるでしょう。
コリコリとした食感で臭みも少ないため、ぜひ今回ご紹介したたこ料理のレシピを食卓に取り入れて、おいしく栄養を摂取してください。
監修者ミニコラム:たこには地域差がある?品種による旨味&やわらかさの違い
たこの品種としてよく知られているものに、旨味が強く加熱料理によく使われる「マダコ」と、やわらかい食感と甘味が強く生食もしやすい「ミズダコ」があります。
関西地方などでよく食べられるたこ焼きやたこ飯として使われているのは、「マダコ」が多いとか。ちなみに、「マダコ」は南日本、「ミズダコ」は北日本が生息域なので、それに合わせて食文化が発達したとも言えそうですね。
近年では、日本近海の漁獲量が減少していることもあり、半分以上が輸入に頼っているのが現状。西アフリカではたこを食べる習慣がありませんが、水質がよいことから、モーリタニアやモロッコ産のものを見かけることも。これらは「マダコ」なので旨味を生かした調理がおすすめです!