【管理栄養士監修】「パセリ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/09/02
パセリは料理に添えられることが多く、お皿にのっているものは主に2種類あります。ふわっとした形でこまかなちぢれのカーリーパセリと、平らな葉で三つ葉のようなイタリアンパセリです。口に運ぶ機会はあまり多くはありませんが、栄養があるパセリについて解説します。
パセリの種類
飲食店のメニューに添えられているのを見かける機会が多いパセリですが、日本で主に提供されるパセリは、「カーリーパセリ」「イタリアンパセリ」の2種類があります。また、根パセリと呼ばれる根の部分が大きくなり、葉と根のどちらも食べられる「ルートパセリ」といったパセリも存在します。
食べると独特の香りがあるので、口にする機会は少ないかもしれません。しかし、パセリには、カリウムやカルシウム、β-カロテンなどをはじめとした、健康によいとされるたくさんの栄養素が含まれています。
パセリのカロリーと栄養素
パセリのカロリーは100gあたり、葉パセリは43kcal、乾燥パセリは341kcalとなっています。
パセリに含まれるカリウムやカルシウム、鉄などのミネラルや、ビタミンCやビタミンK、β-カロテンなどのビタミンなどは野菜の中でもトップクラスの含有量といわれています。
パセリの栄養素
・カリウム
・カルシウム
・β-カロテン
・ビタミンC
・ビタミンK
パセリの栄養素1:カリウム
カリウムは血圧を下げる効果を持っており、血圧を上げる効果のあるナトリウムと合わせて、体の中の血圧を調整して一定に保つ役割を持つ栄養素といわれています。
また、塩分を排出する効果もあるといわれており、むくみの解消のためにカリウムを摂取する人もいます。
カリウムは、パセリ100g当たりに対して、1,000mg含まれています。
パセリの栄養素2:カルシウム
カルシウムは、摂取したうちの多くが骨と歯になります。そして、残りは止血の働きをする血液凝固因子や筋肉運動、神経の働きなどに充てられ、日々の生活で不可欠な役割の栄養素です。
私たちの体の中でも、つねに骨の中にカルシウムは蓄えられており、カルシウムが不足すると骨からカルシウムを放出し、体中に補うといわれています。
カルシウムは、パセリ100g当たり290mg含まれています。
パセリの栄養素3:β-カロテン
β-カロテンには、生活習慣病やがんなどの原因といわれている活性酸素から体を守る抗酸化作用という働きや、免疫力をあげる効果があるといわれている栄養素です。
また、β-カロテンは、油と摂取することにより吸収がよくなるため、油を使った調理方法と相性がよいといわれています。
β-カロテンは、パセリ100g当たり7400μg含まれています。
パセリの栄養素4:ビタミンC
ビタミンCはβ-カロテンと同じように免疫力を上げたり、抗酸化作用があるといわれています。
ストレスなどへの抵抗力を強めるとされており、喫煙やストレスによって消費される量が増えることから、喫煙習慣のある人やストレスを強く感じている人は、意識して多く摂取する必要があります。
また、肌の健康を守るといわれているコラーゲンをつくるための重要な栄養素のため、コラーゲンを増やして美肌を目指すためにビタミンCを摂取する人もいます。
ビタミンCは、パセリ100g当たり120mg含まれています。
パセリの栄養素5:ビタミンK
ビタミンKは、カルシウムと同じように出血を止めるための凝固因子を活性化させる働きのある栄養素です。
また、骨のたんぱく質を活性化させて骨の形成を促す効果があるといわれており、骨密度が低下することによって骨折をしやすくなる骨粗しょう症という病気の治療薬として使われます。
ビタミンKは、パセリ100g当たり850μg含まれています。
パセリはダイエットに効果があるの?
パセリのカロリーは100g当たり43kcalと低カロリーのため、どんな料理にも合わせられる便利な野菜です。
またパセリは、食物繊維やカリウムが含まれていることからも、ダイエットに必要な栄養素が備わっているスーパーフードだといわれています。
食物繊維はお通じをよくする効果があるといわれており、カリウムは水分を外に出す効果があり、その利尿作用によって老廃物の排出やむくみの解消などの効果があるといわれています。
パセリを使ったおすすめのレシピ
パセリをそのまま料理することはあまり馴染みがないかもしれませんが、パセリには、じつはさまざまなレシピが存在します。
ここではパセリを使ったおいしい料理のレシピを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
パセリのおすすめレシピ1:イカとトマトのパセリ炒め
夏におすすめの、さっぱりしたイカとトマトのパセリ炒めです。
トマトに加えてパセリを加えることで彩りが豊かになり、味だけでなく見た目からも楽しめる一品になっています。
パセリのおすすめレシピ2:パセリバターライス
香りの強いパセリに、マイルドなバターの味が合わさった一品です。
バターライスにパセリの鮮やかな緑色が加わることで、食欲を刺激してくれます。
パセリのおすすめレシピ3:鮭のパセリ焼き
鮭のパセリ焼きもおすすめの一品です。
つくり方も非常にシンプルで、5分程度でつくれるお手軽さが魅力です。彩りがよいので、お弁当のおかずとしてもおすすめです。
パセリをおいしく食べよう!
ふだんは料理の彩りやつけ合わせのために添えられる機会が多いパセリですが、カロリーがとても低く、体によい豊富な栄養を含んだ優秀な野菜です。
また、いろいろな料理と相性がよく、パセリを追加することによってふだん不足しがちな栄養を効率よく摂取できます。
ふだん口にする機会が少ないかたも、こまかく刻んで料理に入れるなど、健康やダイエットのための栄養素が含まれているパセリをぜひ活用しましょう。
監修者ミニコラム:サプリメント代わりになる!?優秀な「パセリ」の効果
洋食に添えられているイメージの強いパセリですが、ビタミンやミネラルなど栄養素を豊富に含むに留まらず、まだまだスゴイ効果を持っています。
独特な香りは好き嫌いが分かれますが、「アピオール」や「ピネン」などの香り成分が含まれ、
・食中毒予防
・口臭消し
・疲労回復
・保温効果
など、たくさんの働きがあるのです!日本でよく使われているカーリーパセリよりも、3つ葉に似たイタリアンパセリの方が、苦味や香りが控えめなのだとか。
パセリに苦手意識がある人は、種類を選んだり、刻んで加熱したものや冷凍して砕いたものを使うと食べやすくなりますよ。スープ・パスタ・サラダなどに、彩りも兼ねて、少量ずつ使ってみるのもおすすめです!