【管理栄養士監修】「レーズン」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2020/10/27
レーズンにはカリウムや、鉄、亜鉛、銅といった人体に必要なミネラルや、ブドウ糖などの栄養素が含まれています。レーズンはそのまま食べるだけでなく、さまざまな食材と組み合わせて調理が可能です。今回は、レーズンの主な栄養素とおいしく食べられるレシピを紹介します。
レーズンの種類
ドライフルーツと言えばレーズンを思い浮かべる人も多いでしょう。レーズンはぶどうを乾燥させたもので、ぶどうの栄養素が濃縮されています。
産地や原料となるぶどうの木によって、さまざまな種類があります。アメリカのカリフォルニア産のカリフォルニアレーズン、トルコやオーストラリア産のサルタナレーズン、中国産のグリーンレーズンが日本ではよく知られています。
レーズンのカロリーと栄養素
レーズン100gあたりのカロリーは300kcalです。
レーズンには、不足しやすい鉄や亜鉛、カリウム、銅などのミネラルや、効率のよいエネルギー源であるブドウ糖といった栄養素が含まれています。
レーズンの栄養素
・カリウム
・鉄
・亜鉛
・銅
・ブドウ糖
レーズンの栄養素1:カリウム
カリウムはミネラルの一種です。細胞の浸透圧の調整や、体液のpHを一定に保つ働きがあります。また、カリウムには体内のナトリウムを排出する効果があるとされています。
近年の食生活の変化や食塩の過剰摂取などにより、カリウムの摂取は重要視されています。ナトリウムとカリウムをバランスよく摂ることで、高血圧やむくみを予防・改善したり、筋肉の働きを正常に保つ働きがあると言われています。
レーズンの栄養素2:鉄
鉄は人間に必要なミネラルの一種です。鉄は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身の細胞に酸素を運ぶ働きがあります。
月経、妊娠、授乳の有無に応じて、男性よりも女性の方が推奨量が多くなるため、とくに女性は鉄分を積極的に摂ることが理想的だと言われています。
ビタミンCやタンパク質を一緒に摂取することで、吸収率を高める効果が期待できます。
レーズンの栄養素3:亜鉛
亜鉛はミネラルの一種で、不足しがちな栄養素と言われています。亜鉛は新陳代謝に関係する酵素の生成に必要な成分であるほか、タンパク質の合成や皮膚・粘膜の維持、免疫反応に必要とされています。
亜鉛は食事制限や偏った食事で不足しやすいと言われています。味覚障害は亜鉛不足による症状の一つです。その他にも皮膚炎や食欲不振などが起きる可能性があります。
レーズンの栄養素4:銅
銅は人体に必要な栄養素で、ミネラルの一種です。赤血球中のヘモグロビンの生成に必要な鉄を運ぶ役割があります。また、骨の形成を助け、活性酸素を抑える働きもあります。
銅が不足すると、十分な量の鉄分を摂取していてもヘモグロビンがつくられず、貧血になることがあります。
レーズンの栄養素5:ブドウ糖
ブドウ糖は、糖の最小単位である単糖類の一種で、特別な状態を除いて、脳のエネルギーとなる唯一の栄養素です。
ブドウ糖は吸収されるのが早く、激しい運動などで下がってしまった血糖値を素早く上げる効果が期待できます。
血液中のブドウ糖の量は食欲にも関係し、低すぎると空腹感が強くなるとされています。反対に、血中のブドウ糖の量が多くなると、脂肪に変えられて蓄えられ肥満を招く可能性があり、生活習慣病にも関与すると言われています。
レーズンはダイエットに効果がある?
レーズンにはカリウムが含まれているため、適度な量の摂取はダイエット効果が期待できます。カリウムは体内の余計な水分を排出し、むくみを防ぐ働きがあります。
しかし、市販のレーズンには微量の砂糖や油などを加えたものもあるため、ダイエット目的で購入する際には注意が必要です。また、レーズン自体のカロリーは高めなので、食べすぎないようにしましょう。
レーズンを使ったおすすめのレシピ
レーズンはそのまま食べてもおいしいですが、毎日食べ続けると飽きる可能性があります。レーズンはほかの食材との相性もよく、組み合わせることで主食や副菜、デザートになります。
ここからは、レーズンを使ったおすすめのレシピをご紹介します。おいしく効率よくレーズンを食べましょう。
レーズンのおすすめレシピ1:レーズンのフローズンヨーグルト
レーズンの甘酸っぱい風味はヨーグルトにピッタリです。
ヨーグルトにレーズンなどを加えて凍らせるだけのお手軽フローズンデザートは、後味がサッパリして食後にもぴったりです。
レーズンには食物繊維が含まれるため、ヨーグルトの乳酸菌といっしょに摂取することで腸内環境を整える効果が期待できます。
レーズンのおすすめレシピ2:レーズンパン
レーズンの甘さとパンに含まれるバターの風味がマッチして、主食としてレーズンを多く摂取できます。
手作りのレーズンパンはレーズンの量を調整できるため、自分の好みに合わせてつくってみてはいかがでしょうか。
レーズンのおすすめレシピ3:キャロットラペ
レーズンの甘酸っぱさは、デザートだけでなくおかずにもピッタリです。
レーズンと人参を合わせて、自然な甘みが美味しい一品です。作り置きすると味がなじみ、さらにおいしさが増します。食卓やお弁当の彩りをよくしてくれる常備菜です。
レーズンをおいしく食べよう!
レーズンにはミネラルやブドウ糖などの栄養素が含まれています。
レーズンはそのままでもおいしく食べられますが、さまざまな食材と組み合わせることで、よりおいしく栄養を摂取できます。
紹介したレシピを参考に、自分好みのレーズンの食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:白っぽくなったレーズンは食べられる?変色する理由&対処法
レーズンは、保存状況によって、見た目が白くなることも。カビのようなフワフワしたものが付いていなければ、それはレーズンに含まれる糖分が結晶化した「糖化」という状態です。
糖化の原因として考えられるのは
・保存場所の温度が高すぎる
・冷温保存→常温へ移した際の温度差によって生じる結露
などがありあます。臭いなどに変化が見られなければ、軽く水洗いしたり、酒・ジュース・レモン汁などに浸したりしてしばらく置いておくことで、見た目も気にならなくなり、料理に使ったり食べることができます!
ただし、糖化が起こるような環境で保存し続けると、傷みやすくなることも考えられるので、高温多湿を避けた冷暗所で保存するようにしてくださいね。