【管理栄養士監修】「小豆(あずき)」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2020/10/29
小豆(あずき)にはタンパク質や食物繊維、鉄分などをはじめさまざまな栄養素が含まれています。この記事では、小豆の主な栄養素やおいしいアレンジレシピなどをご紹介します。小豆のおいしい食べ方を知って、日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
小豆の種類
小豆は和菓子やぜんざいのあんこや、お赤飯の材料として知られています。
小豆の種類は大きく分けると、あんこによく使われる「普通小豆」、ぼた餅が主流の「大納言」、甘煮がよく合う「白小豆」の3種類です。
小豆のカロリーと栄養素
小豆のカロリーは高めで、乾燥小豆100gあたり343kcalです。ほかにもゆで小豆は100gあたり146kcal、缶詰に加工すると100gあたり218kcalです。加工の方法によってカロリーだけでなく、栄養価も変動します。
小豆には食物繊維やタンパク質、ポリフェノールなど、さまざまな栄養素が含まれます。
小豆の栄養素
・食物繊維
・タンパク質
・ポリフェノール
・鉄
・カリウム
小豆の栄養素1:食物繊維
小豆には食物繊維が含まれており、乾燥小豆100gあたり24.8g含まれています。食物繊維は老廃物や毒素などの排出をを助ける働きがあり、腸内環境を整えてくれるので、腸の健康を保つために重要な栄養素です。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。これらはそれぞれ効果が異なっていて、バランスよく摂取することで、効果的に働くとされています。
小豆の栄養素2:タンパク質
タンパク質は20種のアミノ酸で構成されていて、そのなかでも食事から摂る必要のある必須アミノ酸は9種類あります。
タンパク質は体内で筋肉や臓器、皮膚や髪、血液や酵素などの材料となって、健康を維持してくれます。また、ホルモンや免疫物質ををつくったり、体中へ栄養を運ぶ働きがあります。
小豆の栄養素3:ポリフェノール
あずきの赤色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンの色です。ポリフェノールには、シミやしわの原因になる紫外線や、ストレスなどによって増える活性酸素を消す抗酸化作用があります。
ポリフェノールを体内に取り込むことで、身体を若々しく保ったり、老化を防いでくれる効果があると言われています。
小豆の栄養素4:鉄
鉄分は体の血液をつくるのに欠かせない栄養素です。鉄は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身の細胞へ酸素を運ぶ働きがあります。
月経、妊娠、授乳の有無に応じて、男性よりも女性の方が推奨量が多くなるため、とくに女性は鉄分を積極的にとることが理想的だと言われています。
小豆の栄養素5:カリウム
小豆にはカリウムも含まれています。乾燥小豆100g当たり1,300mgのカリウムが含まれています。
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら常に一定したよい体の状態を維持する役割のある栄養素です。カリウムは高血圧を防ぐ役割があり、むくみを解消するともいわれています。
小豆はダイエットに効果がある?
小豆の外皮に含まれるサポニンという成分は、腸で吸収されたブドウ糖が脂肪として蓄積されるのを抑えてくれる働きがあることから、ダイエットの効果が期待できます。
また、血流を改善して体を温め、抗酸化作用によって動脈硬化や肝機能の低下を防ぐ効果も期待されています。このほか、小豆に多く含まれる糖質をエネルギーに変えて、疲労回復にも役立つビタミンB1なども含まれています。そのため、小豆はダイエットに向いている食べ物と言えるでしょう。
小豆を使ったおすすめのレシピ
ここからは、小豆を使った簡単レシピをご紹介します。
小豆を使った定番料理から、珍しい料理までさまざまです。おいしく栄養を摂取できるため、ぜひつくってみてはいかがでしょうか。
小豆のおすすめレシピ1:はじめての方もぜひ。炊飯器で炊けるお赤飯
お赤飯は手間がかかったり、むずかしいと感じる人も多いのではないでしょうか。このレシピは炊飯器で手軽につくれるのが特徴です。完成までに少し時間はかかりますが、初めてでもつくりやすいでしょう。
また、小分けにして3週間は冷凍保存が可能です。作り置きにぜひ試してみてはいかがでしょうか。
小豆のおすすめレシピ2:おいしい小豆の煮方/ぜんざい
小豆といえば、定番のぜんざいを思い浮かべる人も多いでしょう。おいしい小豆の煮方からぜんざいの基本の作り方まで紹介しています。
素材を生かしたシンプルな料理だからこそ時間と手間はかかりますが、できあがりの味は格別でしょう。
冷蔵庫で3~4日保存できますが、たくさんつくったときには冷凍保存も可能です。
小豆のおすすめレシピ3:小豆きな粉クッキー
きな粉とゆで小豆が入った和風のクッキーです。小豆を使ったクッキーは珍しいですが、一般的なクッキーと同じように簡単につくれます。
大人はもちろん小さいお子さんでも食べやすいでしょう。お菓子で小豆の栄養素を手軽に摂れるレシピです。ぜひ試してみてはいかかでしょうか。
小豆をおいしく食べよう!
小豆にはさまざまな栄養素が含まれており、手軽においしく摂取できます。
むくみの解消や疲労を回復したい人は、食事に小豆を取り入れるのがおすすめです。ご紹介したレシピをもとに、小豆の効果を得られるようなアレンジを試してみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:お祝いで赤飯を炊くのは、こんな理由があった!あずきの色に秘められたパワー
あずきは、既に弥生時代には栽培されていたといわれており、「五穀豊穣」という言葉の五穀(米/麦/大豆・小豆/あわ/きび)にも含まれています。
昔は、赤い色に特別な力があると信じられていて、小豆の煮汁を着色料として利用したり、季節の変わり目や生活の節目に「厄除け」として食べられるようになりました。
最近では、子どもの成長のお祝いに「赤飯を炊く」というご家庭は少なくなってきたかもしれませんが、1月15日の小正月に、「1年の無病息災」を願って小豆粥を食べる風習を意識している人はいるのでは?
小さな粒に秘められた小豆の栄養パワーが、健康増進に役立ちますので、ぜひ食卓に取り入れていってみてくださいね!