【管理栄養士監修】開封後の「醤油」の賞味期限切れはいつまで大丈夫?正しい保存方法も解説
2020/06/07
醤油は家庭でよく使われる定番調味料の1つですが、1回の料理で使う醤油の量はそれほど多くはありません。そのため、使い切る前に賞味期限が切れてしまうということもあります。しかし、醤油は発酵食品で傷みにくい調味料のため、食べてよいかどうか悩んでしまう人もいるでしょう。
醤油は賞味期限が過ぎても調味料として使える?
醤油は家庭でよく使われる定番調味料の1つです。しかし、1回の料理で使う醤油の量はそれほど多くはありません。しかし、醤油は500mlや1Lなどの容量で販売されていることが多く、使い切る前に賞味期限を迎えてしまうということもあります。
しかし、醤油は発酵食品のため傷みにくいのではないかと思っている人もおり、賞味期限が過ぎても食べてよいかどうか迷ってしまうこともあるでしょう。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限はその製品をおいしく食べるための品質を保てる目安の期間です。
そのため、賞味期限が過ぎた醤油は香りや味が落ちてしまいます。ですが、賞味期限が切れてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
商品によっては賞味期限ではなく、消費期限と記載されている物もあります。消費期限は主に傷みやすい食品に記載されていて、安全に食べられるまでの期間の目安となっています。
【保存方法別】醤油の賞味期限は?
賞味期限はその製品をおいしく食べることができる目安の期限です。
しかし、パッケージに記載されている賞味期限はその製品の保存方法によって前後することがあります。
そのため、醤油も保存方法によっては、賞味期限が縮んでしまうこともあります。醤油の香りや味を保つために、正しい方法で保存するようにしましょう。
未開封の醤油の賞味期限
醤油のパッケージに記載されている賞味期限は未開封の状態で、正しい方法で保存されている場合を想定して設定されています。
そのため、未開封で正しい保存状態であれば、記載されている賞味期限に従うことになります。
醤油は種類によって賞味期限が異なり、濃口醤油・たまり醤油はペットボトル入りなら1.5年、缶・ガラス入りなら2年、淡口醤油であればペットボトル入りなら1年、缶・ガラス入りなら1.5年、白醤油なら缶・ガラス入りで8カ月ほどです。
開封済みの醤油の賞味期限
醤油は開封すると空気に触れて酸化が進み、風味が落ちたり、色が変色してしまったりなどしていきます。また、空気中の菌が入り込むことで、カビが発生してしまうこともあります。
そのため、醤油は開封をしたら空気と菌が入らないようにしっかりと栓をして冷蔵庫で保存するようにして、なるべく1カ月ほどで使い切るようにしましょう。
冷蔵庫で保存した醤油の賞味期限
醤油は開栓前であれば冷暗所で保存することができます。ですが、上記で述べた通り開封後の醤油は冷蔵庫での保存が適しています。
醤油は冷蔵庫で保管することで、熱と光、空気、菌などから守ることができ、酸化の速度を抑えることができます。それでも醤油の酸化を止めることはできないので1カ月を目安に使い切るようにしましょう。
冷凍庫で保存した醤油の賞味期限
開封後の醤油は冷蔵庫での保存が適しています。
冷凍庫での保存もできなくはありませんが、ほとんどのメーカーが冷蔵庫での保存を勧めています。
また、醤油が凍る温度は-60℃です。そのため、家庭用の冷凍庫ではそこまで温度を下げることができないため、冷蔵庫で保存できない場合でもない限り、冷凍庫で醤油を保存する意味はあまりありません。
賞味期限が過ぎて傷んだ醤油の特徴
賞味期限はその製品がおいしく食べることができる目安の期限です。
そのため、賞味期限が過ぎたからといって、すぐに使えなくなるわけではありません。また、醤油は塩分が高いので傷みにくい調味料でもあります。
ただし、傷みにくくはありますが、酸化して風味が落ちやすいです。酸化してきた醤油にはいくつかの特徴が見られるようになります。
特徴1:産膜酵母
醤油は開栓して時間が経ってくると、表面に白いポツポツとしたカビのようなものが発生することがあります。
これはカビではなく産膜酵母という酵母の一種です。産膜酵母が現れ出すと、急速に変色したり、香りや風味が落ちたりなどします。
そのため、産膜酵母が発生した場合には、産膜酵母を取り除き、加熱殺菌しましょう。あまりに産膜酵母が発生している場合は無理に使わないようにしましょう。
特徴2:変色
醤油は開栓すると空気に触れることで酸化します。醤油が酸化すると成分が変化して、色が濃くなります。また、開栓前であっても時間とともに変色することもあります。
醤油は変色すると風味が落ちますが、食べることはできます。風味が落ちてきた醤油はかけ醤油として使うよりも、煮物のように加熱調理する際の調味料として使う方が適しています。
特徴3:ドロドロ
醤油は塩分が高いので傷みにくい調味料です。しかし、絶対に腐らないというわけではありません。保存期間があまりにも長すぎたり、またその際の保存状況が悪かったりなどすると傷んでしまうこともあります。
醤油が傷んでしまうとソースのような不透明な色と、とろみが出ることがあります。このような状態になってしまうと使わない方がよいでしょう。
特徴4:異臭
多くの食材は傷むと異臭を放つことが多いです。
醤油も傷んでしまうと異臭がするようになります。また、味も風味が落ちたという感じではなく、明らかな違和感を抱く変な味になっていることもあります。
もし、醤油の見た目や味がおかしいと思った場合は、賞味期限が過ぎている、過ぎていないに関わらず使わないようにしましょう。
【日数別】賞味期限切れの醤油はいつまで食べられる?
賞味期限はおいしく食べられる目安の期限なので、賞味期限を過ぎたらすぐに食べられなくなるわけではありません。また、醤油は傷みにくい調味料ではありますが、しっかりと賞味期限はパッケージに記載されています。
開栓後であれば賞味期限に限らず、冷蔵庫に保存して1カ月以内に使い切ることが望ましいです。
もし、開栓前に賞味期限が過ぎていた場合は、使えるかどうか悩んでしまう人もいるでしょう。
賞味期限が1カ月過ぎた醤油
醤油は傷みにくい調味料です。
そのため、開栓せずに正しい方法で保存していた場合は賞味期限が1カ月ほど過ぎているくらいであれば問題なく使える可能性が高いです。
しかし、すでに賞味期限をすぎるほど購入してから時間が経っているので、開栓をしていなくても風味が落ちたり、変色をしている可能性はあります。また、保存状況によっては傷みにくい醤油でも傷むことはあるので、必ず状態は確認しましょう。
賞味期限が半年過ぎた醤油
醤油は開栓していれば1カ月ほどで使うことが望ましいですが、未開封で正しく保存ができていれば半年くらいまでであれば問題なく使えることが多いです。
ただし、風味は落ちて、色も変色している可能性があります。
風味が落ちた醤油は、かけ醤油として使うのではなく、煮物や焼き物などの加熱料理の調味料として使いましょう。ただし、賞味期限から半年が経っているので、状態は慎重に見極める必要があります。
賞味期限が1年以上過ぎた醤油
醤油は塩分が高くて傷みにくい調味料です。そのため、開栓していなくて保存状態もよければ、賞味期限から1年以上過ぎていても使えることもあります。
ただし、賞味期限から1年以上も過ぎている醤油を使うのであれば、傷んでいないか状態を慎重に見極める必要があります。できれば無理をしてまで使うようなことは避けた方が無難でしょう。
醤油の正しい保存方法
醤油は賞味期限を過ぎてもすぐに使えなくなるわけではありません。
また、醤油は傷みにくい調味料です。しかし、醤油は絶対に傷まないということはなく、正しい方法で保存しないと傷んでしまったり、賞味期限を縮めてしまうこともあります。
最後までおいしく醤油を使うためにも、醤油の正しい保存方法を知っておきましょう。
常温で保存する
醤油は空気や温度、光や菌などが原因で風味を落としてしまいます。
しかし、開栓前であれば醤油は空気や菌に触れることがなく、温度と光に注意すればよいので、冷暗所で常温保存することができます。
ただし、開栓しなくても少しずつ風味は落ちていくので、できるだけ早く使ってしまうようにしましょう。
冷蔵庫で保存する
前述のとおり、醤油は開栓前であれば冷暗所で常温保存することができます。
しかし、開栓後は空気に触れてしまうことになるため、しっかりと栓をして、冷蔵庫で保存するようにしましょう。冷蔵庫で保存すれば酸化の進行を抑えることができます。
ただし、冷蔵庫で保存しても酸化は進むため、開栓から1カ月で使い切ることを目安にしましょう。
賞味期限切れの醤油には要注意!無理して食べないようにしよう!
賞味期限はおいしく食べることができる目安の期限です。そのため、賞味期限が過ぎたとしてもすぐに食べられなくなるわけではありません。また、醤油は傷みにくい調味料でもあります。
ただし、正しい保存ができていなければ、醤油も傷んでしまうこともあるので、賞味期限が切れた醤油はよく状態を確認して、少しでも違和感があれば無理に食べることはやめましょう。