【管理栄養士監修】賞味期限切れの「海苔(のり)」はいつまで大丈夫?正しい保存方法は?
2020/07/21
海苔(のり)の賞味期限について、正しい保存方法と合わせてご紹介します。
のりは賞味期限が過ぎても食べられる?
のりを自宅にストックをしているという人も多いでしょう。しかし、ストックをしておくことでうっかり賞味期限を切らせてしまうということもあります。
このとき、賞味期限が切れたのりは食べても大丈夫かどうか、悩んでしまう人がいます。傷んだのりを食べてしまわないように、のりの賞味期限はしっかりと把握しておきましょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【保存方法別】のりの賞味期限は?
賞味期限は、おいしく食べられる目安の期限です。そのため、のりの場合も賞味期限が切れたとしても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし、その賞味期限は未開封の状態で、正しい方法で保存されている場合を想定して設定されています。そのため、保存方法によって賞味期限は前後することがあるので注意が必要です。
未開封ののりの賞味期限
未開封で正しく保存されているのりの賞味期限は、パッケージに記載された日付に従うことになります。
一般的にのりの賞味期限は9カ月〜15カ月ほどで設定されています。ただし、未開封であっても、正しく保存ができていなかった場合には、パッケージに記載されている賞味期限よりも、早く賞味期限を迎えてしまう場合もあります。
開封済みののりの賞味期限
開封したのりは正しく保存をしていたとしても、空気にふれて湿気てしまったり、少しずつ風味が落ちてしまいます。
開封をしたのりはパッケージに記載されている賞味期限に関係なく、なるべく早く食べる必要があり、メーカーも1カ月を目安に食べきることをすすめています。
冷蔵庫で保存したのりの賞味期限
のりは、湿気・光・熱に弱いというデリケートな食材です。これらを避けるためには、冷蔵庫での保存が適しています。未開封であればパッケージに記載されている賞味期限に従うようにしましょう。
ただし、冷蔵庫で保存していたのりを使う場合は、温度差による結露の発生を防ぐため、常温にもどしてから開封するようにしましょう。
冷凍庫で保存したのりの賞味期限
のりは冷凍庫で保存することもできます。のりを冷凍する際にはラップで包み、フリーザーバックなどに入れて、空気にふれないようにします。のりを冷凍保存することで、パリパリとした食感を長く保つことができるようになるでしょう。
ただし、冷蔵庫で保存する場合と同様に、食べる際には湿気を吸わないよう袋から取り出す前に、常温にもどすようにしましょう。
常温で保存したのりの賞味期限
常温でのりを保存しているという人も多いでしょう。しかし、前述したとおり、のりは湿気・光・熱に弱いため、常温で保存するよりも、乾燥していて光や熱の影響を受けにくい冷蔵保存や冷凍保存のほうが賞味期限を長く保つことができます。
とくに開封後ののりは湿気を吸いやすいため、密閉していても、取り出しの際に開け閉めすることで徐々に湿気やすくなっていきます。常温で保存する場合は、直射日光を避け、できるだけ湿度の低い涼しい場所を選んでください。可能であれば、乾燥剤をいっしょに入れて密閉保存しましょう。
賞味期限がすぎて傷んだのりの特徴
賞味期限がすぎても、のりはすぐに食べられなくなるわけではありません。しかし、のりの保存状況によっては、賞味期限よりも早く傷んでしまうこともあります。
賞味期限はあくまでも正しく保存していた場合の目安として考え、賞味期限をすぎたのりを食べるのであれば、必ずのりの状態を確認しましょう。傷んだのりにはいくつかの特徴が見られるようになります。
特徴1:変色している
湿気ているだけであれば、問題なく食べることができます。しかし、湿気た状態でしばらくすると、紫色に変色してくることも。これは水分を含むことによって、のりの色素成分が分解されてしまうためです。それに加え、旨味や風味も失われやすくなることで、おいしくなくなっていきます。
のりの変色は見た目ではわかりにくいですが、光に透けさせると色が確認しやすいです。変色したのりは傷んでいる可能性があるので、食べることは避けたほうがよいでしょう。
特徴2:異臭
多くの食材は傷んでくると異臭がするようになります。のりも傷んでくると、生臭くなったり、酸味のある臭いがしてくることがあります。
変色して、異臭がするようになったら、たとえ加熱して使う場合であっても食べることは危険です。
【日数別】賞味期限切れののりはいつまで食べられる?
賞味期限は、品質を保っておいしく食べられる目安の期限なので、賞味期限が切れても、味や風味は落ちるものの、すぐに食べられなくなるわけではありません。しかし、賞味期限が切れたのりを食べる際には自己責任で判断しましょう。
賞味期限は正しい方法で保存されていた場合で設定されています。そのため、保存方法によって賞味期限は前後することもあります。そのため、賞味期限が少しすぎたくらいだから大丈夫と判断せずに、必ずその状態を確認する必要があります。
賞味期限が1カ月すぎたのり
乾のりは水分が少ないため、正しく保存ができていれば傷みにくい食材ではあります。保存状態がよければ1カ月程度賞味期限がすぎていても、のりは食べることができます。
ただし、風味や食感は落ちている可能性はあります。また、保存状態によっては傷んでいる可能性もあります。食べる前には必ず状態を確認し、自己責任で判断しましょう。
賞味期限が半年すぎたのり
乾のりは傷みにくい食材のため、正しく保存ができていれば賞味期限がすぎても、すぐに食べられなくなるということはありません。しかし、半年も賞味期限がすぎてくると、風味が落ちたり、湿気ている可能性は高いです。
そのため、もし賞味期限が半年すぎたのりを食べるのであれば、その状態をよく確認して、自己責任で食べるようにしましょう。
賞味期限が1年以上すぎたのり
賞味期限が1年もすぎていれば、正しい保存方法をしていても、のりが傷んでしまっている可能性があります。そのため、変色して、異臭がする場合もあります。
なかには、賞味期限が1年以上経ったのりを食べても平気という人もいますが、このような状態ののりは基本的には加熱をしても食べることは危険なため、食べることはやめたほうがよいでしょう。
のりの正しい保存方法
賞味期限は正しい方法で保存されている場合を想定して設定されています。そのため、正しく保存できていなければ賞味期限が短くなり、傷みも早くなってしまいます。
のりのおいしさを長く保つためにも、のりの正しい保存方法を把握しておくようにしましょう。
冷蔵庫で保存する
のりは、湿気・熱・光に弱いため、のりの保存には冷蔵庫が適しています。もし、開封したのりを冷蔵庫で保存する場合には、ラップに包み、フリーザーバックや密閉容器に入れて、湿気から守るようにしましょう。
また、のりを食べる際には、冷えた状態で開封してしまうと、常温との温度差によって結露が発生し、急激に湿気を吸収してしまうので、袋から取り出す前に常温にもどすようにしましょう。
冷凍庫で保存する
のりは未開封であれば、そのまま冷凍庫で保存することもできます。冷凍庫で保存することで、パリパリの食感を長く保つことができます。
ただし、冷蔵庫で保存する場合と同様に、開封する前にはのりが湿気を吸わないように、常温にもどしてから開封するようにしましょう。
また、開封したのりを冷凍する場合も冷蔵庫での保存と同様に、ラップで包んで、フリーザーバックや密閉容器に入れて、湿気から守るようにしましょう。
賞味期限切れののりには要注意!無理して食べないようにしよう!
のりは賞味期限がすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。しかし、賞味期限は正しく保存できている場合を想定して設定されているため、保存状況によっては賞味期限は短くなることもあります。
また、多くのメーカーは賞味期限内に食べることや、賞味期限が切れた場合は早く食べきることをすすめているため、賞味期限が切れたのりを食べる際には状態をよく確認して、無理して食べないようにしましょう。