【管理栄養士監修】「セロリ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/07/31
独特の香りを持つセロリは、体内のミネラルバランスを調整するカリウムが多く含まれているのが特徴です。ほかにもセロリには、ビタミンB群が多く含まれています。セロリをおいしく食べるためのレシピもご紹介します。
セロリの種類と栄養
セロリはセリ科の植物で、江戸時代に日本に入ってきました。ヨーロッパが原産と言われてます。独特な香りと歯ざわりのセロリは、食物繊維を含んでいます。
筋の堅い部分は除いて、生のまま食べたり、炒めたり、煮物にしてもおいしいです。セロリにはカリウムが多く含まれています。
セロリのカロリーと栄養素
セロリの栄養素はどのようなものでしょうか。生のセロリの100gあたりに含まれる成分の数値をご紹介します。
セロリのカロリーは15kcalです。100gのセロリのうち94.7gは水分で、タンパク質0.4g、脂質0.1g、炭水化物3.6g、灰分1.0gが含まれています。
灰分というのは食品成分として食品の中に含まれる鉱物質、つまりミネラルのことです。
セロリの栄養素
・カリウム
・βカロテン
・ビタミンB1・B2
・アピイン
・ビタミンB6
セロリの栄養素1:カリウム
セロリに多く含まれる栄養素はカリウムです。カリウムというのはミネラルのひとつで、体からナトリウムを排泄する役割があります。
また、カリウムは筋肉や神経の機能を維持し、体内のミネラルバランスを整える働きがあります。ミネラルバランスが崩れると、脱力感や食欲不振などが起きやすくなりますが、カリウムにはそれを防止する作用があると言われています。
セロリの栄養素2:βカロテン
セロリにはβカロテンも含まれています。βカロテンは、体内に入ると必要に応じてビタミンAに変換されて働きます。
含有量が多い野菜としてはニンジンやホウレンソウなどがよく知られています。βカロテンには、皮膚の健康を維持するという働きがあると言われています。
また、鼻やのどの粘膜に働き、免疫機能を正常に保ってくれると言われています。
セロリの栄養素3:ビタミンB1・B2
セロリには、ビタミンB1とB2が含まれています。
ビタミンB1は、体内の糖質をエネルギーに変える働きをする栄養素です。また、粘膜や皮膚を健康に保つと言われています。
ビタミンB2は、体内での代謝を支える働きをしています。エネルギーをたくさん消費する人はどちらも多く摂取する必要があるということです。また、ビタミンB1と同様、皮膚や粘膜を保護する働きも果たしているそうです。
セロリの栄養素4:アピイン
セロリには独特の香りがありますが、その成分がアピインと言われるものです。アピインはポリフェノールの一種で、その香りは精神を安定させると言われています。
セロリは匂いの強い肉などといっしょに料理することで臭みを消す役割を果たしますが、それにはアピインをはじめとしたセロリに含まれる香り成分が寄与します。
食欲を増進させる効果もあるということです。
セロリの栄養素5:ビタミンB6
セロリにはビタミンB6も含まれています。ビタミンB6は血液や筋肉をつくるのに必要な栄養素です。
ビタミンB6が不足すると皮膚炎や口内炎、湿疹など、皮膚や粘膜に変化が起こりやすくなるようです。ビタミンB6は血液や筋肉をつくるのに必要なため、タンパク質とともに摂取するのが効率的だと言われています。
セロリはダイエットに効果がある?
セロリはヘルシーなイメージのある野菜ですが、食物繊維が多く含まれているわけではありません。セロリには、体内の水分を調整してむくみを予防するカリウムや、エネルギーを作り出すときに欠かせないビタミンB群が含まれています。
セロリを摂取することが直接的なダイエットになるとは言えませんが、代謝を促し体をきれいに保つ効果は期待できると言えるでしょう。
セロリを使ったおすすめのレシピ
小さく切ってサラダに入れたり、スティック状にしてディップをつけて食べたりすることが多いイメージのセロリですが、加熱してもおいしく食べられます。
セロリの香りが苦手という人はスープや炒め物などの加熱料理に使うと、独特の風味が少し弱くなるのでおすすめです。
セロリのおすすめレシピを3つご紹介します。
セロリのおすすめレシピ1:セロリの漬物
セロリを食べやすい大きさに切り、昆布を加えて漬けます。
うまみたっぷりの昆布をたくさん使うことで、箸休めにもちょうどいい一品と言えるでしょう。セロリ独特の風味が好きな人にはとくにおすすめの一品です。
セロリのおすすめレシピ2:ミネストローネ
セロリやニンジン、玉ねぎなど、たくさんの野菜をベーコンと炒めて水とトマト缶を加え、コトコト煮ます。
1度に沢山の野菜を摂取することができる野菜が主役のスープです。野菜の旨味が凝縮され、セロリのコクを味わうことができます。
セロリのおすすめレシピ3:セロリのきんぴら
洋風のイメージがあるセロリですが、和の料理にも合います。セロリのシャキシャキ感を生かしたい場合は太めに、しんなりとした食感が好みであれば細めの千切りがおすすめです。
セロリをおいしく食べよう!
さまざまな栄養素を含有し、体の調子を整えてくれる効果を持つセロリについてご紹介しました。
みずみずしく、生で食べてもおいしいセロリですが、加熱するとコクが出て、また違ったおいしさが楽しめます。
いろいろな料理に使って、セロリの魅力を楽しんでみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:葉っぱは食べる以外にも活用できる!【セロリの葉】の賢い使い方
セロリを買うと、必ずついてくる葉。佃煮、スープ、味噌汁、天ぷらなど、調理して食べてしまう人もいれば、やや硬めの食感などが気になって捨てている人もいるのでは?
セロリには、約40種類の香り成分が含まれ、鎮静作用だけでなく安眠効果なども期待できます。セロリを干してお茶のように飲む健康茶としての使い方もあり、漢方では数々の薬効が知られています。ほかにも、お茶パックのような袋に葉を詰め、お風呂に浮かべて入浴剤のように楽しむ方法も!
香りを鼻から吸い込むことによって、香り成分が脳へ働きかけ、心と体を癒してくれますよ。
セロリは、葉つきのままでは鮮度が落ちやすいので、できるだけ早く、葉と茎を切り離すようにしてくださいね。