【管理栄養士監修】「天ぷら」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/09/18
この記事では「天ぷら」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています。(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります。)
天ぷらを食べると太りやすい?
カラッと揚がった天ぷらは食欲をそそられる料理です。様々な具材の良さを引き出す調理法としてお好きな方も多いでしょう。
しかし、揚げ物は全般的にカロリーが高く太りやすいイメージなので、体重を気にしている時期には避けることが多い食べ物です。
天ぷらのカロリーは高くて太りやすいのか、この記事で紹介していきます。
天ぷら1人前のカロリー
えび、ししとう、しいたけを具材に使った天ぷらの盛り合わせ1人前(85.8g)のカロリーは167kcalです。
一口に盛り合わせと言っても、天ぷらには幅広い種類の具材が使われます。ここからは、種類ごとによく食べられている天ぷらのカロリーを見ていきましょう。
魚介類の天ぷらのカロリー
魚介類の天ぷらは人気がある具材のひとつです。中でも、えびの天ぷらはお蕎麦にも天丼にも欠かせない存在といえるでしょう。実際のカロリーはどのくらいなのでしょうか。えび、いか、きすのてんぷらカロリーは以下の通りです。
●えびの天ぷら(1尾・27.5g):53kcal
●いかの天ぷら(1切れ・59.4g):104kcal
●きすの天ぷら(1尾・59g):99kcal
野菜の天ぷらのカロリー
では、野菜の天ぷらはどうでしょうか。食材単位ではヘルシーで低カロリーな野菜でも、天ぷらにするとカロリーは高くなります。さつまいも、かぼちゃ、なすの天ぷらのカロリーは以下の通りです。
●さつまいもの天ぷら(1個・37.4g):81kcal
●かぼちゃの天ぷら(1切れ・37.4g):68kcal
●なすの天ぷら(1個・26.4g):36kcal
かき揚げのカロリー
かき揚げは様々な具材を合わせて作られますが、えび、たまねぎ、みつば、にんじんを使ったかきあげ1個(52.2g)のカロリーは100kcalです。
かき揚げは魚介類や野菜など、他の具材と比較するとカロリーは高くなりがちです。具材そのもののカロリーが低くても、かき揚げの表面積が大きいことから必然的に衣が多くなってしまい、油を多く吸ってしまうことが要因です。
天ぷらの炭水化物量は?
炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられます。言葉のイメージから、糖質は砂糖など甘いものにだけ含まれているようにも感じますが、ごはんや芋類、小麦粉などにも含まれています。
糖質はエネルギー源として利用されますが、消費されなかった糖質は脂肪となって蓄積されやすくなるので、摂りすぎには注意が必要です。
えび、ししとう、しいたけを具材に使った天ぷらの盛り合わせ1人前(85.8g)の炭水化物量は8.46g、糖質量は7.64gです。
具材ごとの天ぷらの糖質量は?
前述した天ぷら単品での炭水化物と糖質量は、下記の通りです。魚介類には糖質がほとんど含まれておらず、大部分が衣に使われる小麦粉の糖質に由来します。
●えびの天ぷら(1尾・27.5g):1.53g(1.48g)
●いかの天ぷら(1切れ・59.4g):1.63g(1.58g)
●きすの天ぷら(1尾・59g):1.58g(1.53g)
●さつまいもの天ぷら(1個・37.4g):10.98g(10.24g)
●かぼちゃの天ぷら(1切れ・37.4g):7.71g(6.61g)
●なすの天ぷら(1個・26.4g):2.55g(2.06g)
●かき揚げ(1個・52.2g):6.78g(6.11g)
※括弧内は糖質量
天ぷらを食べる際のポイント
ここからはカロリーや糖質の気になる方向けに、天ぷらを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などに、天ぷらが食べたくなった際の参考にしてください。
糖質の多い具材を避ける
糖質は、摂取量に注意が必要な栄養素です。天ぷら1個あたりの糖質量は、あまり多くありませんが、一度にいくつも食べることが多いので結果的に多くなりがちです。
特にダイエット中は、できるだけ糖質の少ない具材を選ぶようにしましょう。例えば、芋類やかぼちゃよりも、キノコ類やたけのこがおすすめです。糖質量だけを考えると、野菜よりもえびやいかなどの魚介類の方がより低糖質になっています。
衣を薄付けにする
天ぷらを手作りするときは、衣を薄付けにしましょう。
天ぷらの衣に使われる小麦粉は、100g中の炭水化物が75.9g、そのうち糖質が73.4gも含まれる高糖質の食材です。せっかく糖質の少ない具材を選んでも、衣が厚いと糖質の摂取量が増えてしまうのです。
また、衣が厚いほど油を吸う量が多くなるため、カロリーも高くなってしまいます。揚げた後に、油きりをしっかりと行って余分なカロリーを摂らないようにすることも大切です。
良質な油で揚げる
ダイエット中は敵視されがちな脂質ですが、効率の良いエネルギー源であり、細胞膜や内臓、神経などを構成する成分となったり、ビタミンの運搬を助けたりするはたらききがあります。
特に、リノール酸などの不飽和脂肪酸は、人間の体からは生成されないため、不飽和脂肪酸を多く含む植物を中心に摂取する必要があります。
近年はコレステロールを下げたり、油切れがよくてカロリーを抑えたりできる機能性の高い油もあるので、こういったものを上手に利用しましょう。
天ぷらを食べる前にサラダを食べる
天ぷらを中心とした食事は脂質の摂り過ぎになりやすいので、油を使わないおかずや汁物を合わせるのがおすすめです。天ぷら以外にも、脂質の吸収を抑えてくれる食物繊維が含まれる海藻、きのこ、野菜などを積極的に摂り入れましょう。
天ぷらを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
天ぷらは茹でたり蒸したりといった調理法と比較すると、衣をつけて揚げる分だけカロリーが高くなってしまいます。カロリーが気になる方にはあまりおすすめできない調理法ですが、使用する具材を選び適量を守れば工夫次第で楽しめる料理です。
今回の記事を参考にしながら、天ぷらをほどほどに楽しみましょう。