【管理栄養士監修】「オムライス」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/11/10
この記事では「オムライス」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
オムライスを食べると太りやすい?
オムライスは幅広い年代で親しまれている卵料理ですが、カロリーを気にする人からすれば手をつけがたい料理の1つではないでしょうか。
チキンライスに使われているご飯(白米)は、血糖値を急激に上げやすい食品です。血糖値が急激に上がってしまうと、身体に脂肪が蓄えられやすくなってしまいます。
通常の食事であればお茶碗1杯ですむご飯ですが、オムライスには1.5倍~3倍ほどの量が使用されることもめずらしくありません。また、卵を焼く際にバターなどの高カロリーな油脂を使用することも、高カロリーになる原因にあげられるでしょう。
ダイエット中であればオムライスは避けたい料理といえるでしょう。
オムライス1人分のカロリー
厚生労働省の発表した日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、30~40代の女性の推定エネルギー必要量(kcal/日)は2,050kcalとされています(身体活動レベルⅡの場合)。1日3食とすると、1食あたりの摂取目安は650~700kcal程度という計算になります。
ここからはケチャップをかけたオムライス、ホワイトソースオムライス、デミグラスソースオムライスの3種類を比較していきます。なお、ご飯の量はすべて260gで算出しています。
ケチャップオムライスのカロリー
ケチャップをかけたオムライス1人分(489.5g)のカロリーは850kcalです。
卵を2個、チキンライスの具材には鶏むね肉(皮なし)玉ねぎを使用しています。バターや油もたっぷり使い高カロリーのため、上記で紹介した1食あたりの摂取目安のカロリーをオーバーしてしまいます。
ホワイトソースオムライスのカロリー
ホワイトソースオムライス1人分(504.7g)のカロリーは924kcalです。
ホワイトソースに小麦粉や牛乳が使用され、全体的にバターの使用量が多くなっています。ケチャップオムライスよりも脂質が高いため、高カロリーな料理になっています。
デミグラスソースオムライスのカロリー
デミグラスソースオムライスの1人分(494.7g)のカロリーは920kcalです。
ホワイトソースオムライスと同様、チキンライスやオムレツだけでなく、デミグラスソースには多くの油脂と小麦粉を使用していることから、ケチャップオムライスより高カロリーとなっています。
オムライスの炭水化物量は?
糖質制限ダイエットの流行もあって、近年では食品のカロリーだけではなく糖質量を気にされるかたも増えてきました。糖質は食物繊維とともに炭水化物を構成する栄養素です。人体に必要不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪として蓄積されていくためとりすぎには注意が必要です。
前述した3種類のオムライスの炭水化物量と糖質量は以下のとおりです。
●ケチャップオムライス:107.74g(105.93g)
●ホワイトソースオムライス:103.01g(101.65g)
●デミグラスソースオムライス:101.51g(99.98g)
※括弧内は糖質量
オムライスの糖質の大部分はチキンライスに使われるご飯によるものです。ご飯1膳(160g)の炭水化物量が59.36g、そのうち糖質量が58.88gです。オムライス1食分のご飯(260g)に換算すると炭水化物が96.46g、糖質が95.68gになります。
オムライスはどうしてもご飯の量が多くなってしまうので、自ずと高糖質な料理になってしまいます。
オムライスを食べる際のポイント
ここからはカロリーの気になるかた向けに、オムライスを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにオムライスを食べたくなった際の参考にしてください。
ご飯を別の食材に置き換える
オムライスのカロリーが高い理由の1つとしてご飯が多く使われていることがあげられます。ケチャップオムライス1食(489.5g)850kcalのうち、ご飯だけでおよそ半分の437kcalを占めています。
カロリーを抑えるにはご飯の量を減らすことが最も簡単な方法ですが、白米の半分をほかの食材に置き換えるという方法もあります。ゆでて細かく刻んだカリフラワーや、フライパンで水分を飛ばした豆腐などに置き換えてみるといいでしょう。
ご飯を減らして鶏肉を多めに入れる
鶏肉は高たんぱく低脂質な食品として扱われている食材です。
鶏肉のなかでも、むね肉はもも肉と比べて脂質が少なくおすすめです。また、皮を外すことでさらにカロリーを抑えられます。
鶏肉を増やした分ご飯を減らすと、チキンライスの量はそのままでカロリーと糖質量が減らせ、一石二鳥といえます。
野菜を先に食べる
食物繊維を多く含む野菜を先に食べることで、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。
また、歯ごたえのある野菜を食べることで咀嚼回数を増やして満腹中枢を刺激し、少ない量でも満足感を得られるようになります。サラダで食べるのであれば、脂質や糖質が含まれているドレッシングのかけすぎに気をつけるといいでしょう。
スープをいっしょに食べる
食事をするときに温かいスープをいっしょに食べることで、空腹感を落ち着かせてくれます。
また、野菜は食物繊維を含むものが多く、食物繊維は整腸効果だけでなく、糖質の吸収を抑えるはたらきがあり、余った糖質が体脂肪とし蓄えられるのを減らすことも期待できます。
野菜たっぷりのスープには、ダイエットの効果を助けてくれるはたらきも期待できるため、ダイエット中の食事に取り入れることをおすすめします。
オムライスを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
オムライスのカロリーや炭水化物量、食べる際のポイントを紹介してきました。
この記事でもカロリーオフの方法を紹介しましたが、その方法をもってしても抑えられるカロリーには限度があります。かといってご飯をすべてカリフラワーに置き換えてしまうと、やはり本来のオムライスの魅力が失われてしまうのも事実です。
カロリーが気になるならできれば避けたいオムライスですが、昼食に食べた際は夕食のメニューを調整するなど上手くカロリーをコントロールして楽しみましょう。