【韓国ドラマ】チ・チャンウク主演『サムダルリへようこそ』幼馴染で元恋人の2人が再会し動き出すラブストーリーを韓ドラマニアが徹底解説!
2024/11/08
「アジアの貴公子」チ・チャンウクと「国民の娘」シン・ヘソンの共演で話題となった『サムダルリへようこそ』。幼馴染で元恋人の2人が、故郷・済州島のサムダルリで再会することから始まるハートウォーミングなラブストーリーです。
気になる本作のあらすじ・見どころ・豆知識まで!韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに解説してもらいましょう!
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- あらすじ:全てを失ったトップフォトグラファーが故郷サムダルリへ舞い戻り…。
- 『サムダルリへようこそ』見どころは?
- 韓ドラ豆知識:作中に出てくる「チョ・ヨンピル」ってどんな人?
- 筆者の感想:あなたの「戻って来れる場所」はどこですか?
あらすじ:全てを失ったトップフォトグラファーが故郷サムダルリへ舞い戻り…。
済州島のサムダルリで生まれ育ったチョ・サムダル(シン・ヘソン)は、フォトグラファーになるという夢を追い上京。長い下積み生活を経て、著名人からも厚い信頼を寄せられるトップフォトグラファーとして成功を収めていました。
しかしある出来事をきっかけに、これまで築いてきたキャリアは一瞬で崩壊し名声も失うことに…。記者から追われる立場になったサムダルは、ソウルで一緒に生活していた姉ジンダル(シン・ドンミ)、妹へダル(カン・ミナ)と共に、サムダルリへ逃げ帰ります。
一方、サムダルの幼馴染チョ・ヨンピル(チ・チャンウク)は、済州島気象庁の予報官としてサムダルリに住む人々を守っていました。気象誤報により海女だった母を亡くしていたヨンピルは、予報に関しては非常にこだわりが強く、ソウル本庁にも平気で意見してしまう優秀な問題児です。
生まれた時からの幼馴染、そしてかつては恋人だったサムダルとヨンピル。2人はサムダルの帰郷によって8年ぶりの気まずい再会を果たすのですが…。
『サムダルリへようこそ』見どころは?
見どころ1:生まれた時からの幼馴染!一度は終わった2人の愛に再び火は灯るのか⁉︎
母親同士が親友で、生まれた時間も一緒という特別な縁で結ばれたサムダルとヨンピル。幼馴染から恋人となり愛を育んでいましたが、8年前に破局を迎えます。それ以来サムダルは済州島を、ヨンピルはソウルを避けて暮らしてきました。
傷ついて帰郷してきたサムダルを心配し、これまで同様に優しく寄り添おうとするヨンピル。全てを失い逃げ帰ってきた惨めな姿をヨンピルに見せたくないサムダル。
複雑な再会を経た2人の心に、再び愛の火は灯るのでしょうか⁉︎これまでの2人の歴史も振り返るように描かれていてトキメキいっぱいです!
済州島を愛する真面目な青年ヨンピルを演じたチ・チャンウク。幼い頃からサムダル一筋で、別れてもなおサムダルを思いやる純情な男という役柄は、まさにチ・チャンウクのイメージにピッタリ!彼の爽やかさと済州島の青く美しい海は本当によく似合います。
「小川で生まれた龍になる」と済州島を飛び出した負けず嫌いなサムダルを演じたのはシン・ヘソン。これまでも親しみの湧く役柄で「国民の娘」と称されてきましたが、本作でさらにそのイメージが強まりました。
同性でも惚れてしまうカッコ良さと気の強さがありますが、それ故に素直になれず、弱さを見せられない繊細な姿を愛嬌たっぷりに演じています。
見どころ2:個性豊かな家族・友人・村の人々!故郷の温かさに涙が溢れる!
サムダルの母を演じるのは、数多くのヒット作で母親を演じ「韓ドラの母」と呼ばれるキム・ミギョン。
本作ではパワフルすぎる三姉妹の母であり、サムダルリ海女協会の会長という頼もしい役柄。済州島独特の方言もとても似合っています。
サムダルの姉ジンダルは、地元では超有名な怪力女番長!客室乗務員になり財閥2世と結婚しましたが、財閥一族の非道なパワハラに耐えかね離婚していました。
ジンダルを演じるのは『青春の記録』や『ヒョンジェは美しい』で知られるシン・ドンミ。ジンダルの元夫を演じるのは『愛の不時着』で注目俳優となったヤン・ギョンウォンです。特別な個性を放つ2人の「元夫婦」というケミストリーからも目が離せません!
さらに『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』や『美男堂の事件手帖』出演のカン・ミナが、サムダルの妹で9歳の子どもがいるシングルマザーという役どころを演じています。
お酒が大好きで自由奔放な、いつも騒がしい三姉妹!それを一瞬で制圧してしまう最強の母!そしてそんな女性陣に押されてしまう穏やかで優しい父(ソ・ヒョンチョル)も。
サムダル一家の賑やかさや、いざという時の深い絆に、笑いと涙を誘われます!
サムダルとヨンピルには他にも幼馴染がいます。
済州島気象庁の警備員ワン・ギョンテ(イ・ジェウォン)はサムダルリの拡声器。彼に知られたら一瞬で村中に噂が広まります。済州島気象庁の観測官チャ・ウヌ(ぺ・ミョンジン)は、ぽっちゃりした可愛らしいビジュアルなのに「顔の天才」俳優チャ・ウヌと同姓同名というのがポイント!そして母親の食堂が大成功し、黄色いスポーツカーを乗り回す成金になったプ・サンド(カン・ヨンソク)です。
ギョンテの母親が経営するコンビニが溜まり場で、いつも何気なく集まってはお酒を飲む幼馴染5人衆。サムダルが久しぶりに帰郷したことで、友情も再び動き出しました。
5人のわちゃわちゃ感がとにかく最高!そして幼馴染だからこそ言い合い、分かり合える信頼関係に胸が熱くなります。
ちなみに「サムダルリ」は実在しない架空の村ですが、小さな村ならではの「村中みんな家族」という雰囲気にほっこりします。隠し事はできないけれど、都会にはない懐かしさや温かさに癒しを感じました。
サムダルは家族や故郷の人々との交流を通し、もう一度立ち上がることができるのでしょうか…⁉︎
見どころ3:済州島に行きたくなっちゃう!美しい自然と懐かしい町並みに癒される!
本作の舞台・済州島は朝鮮半島の南西に位置する島です。冬の寒さが厳しい韓国本土と比べると済州島は年間を通して温暖なため、リゾート地として愛されています。
リゾート開発が進む一方で、ユネスコ自然遺産に登録されている火山・漢拏山(ハルラサン)など豊かな自然も残されています。本作に登場する「済州島の海女」もユネスコ無形文化遺産に登録されています。
大切に守られている美しい海や自然、そして済州島ならではの文化を楽しめるのが本作の魅力のひとつ!何気ない町並みにも哀愁と懐かしさを感じ、ロケーションの美しさに感動しました。
韓ドラ豆知識:作中に出てくる「チョ・ヨンピル」ってどんな人?
本作中ではのど自慢大会に出場した幼いヨンピルが、チョ・ヨンピルの代表曲『おかっぱの髪』を歌っています。それもあって、この曲はサムダルとヨンピルにとって思い出深い曲となっています。サムダルの母とヨンピルの母が、共にチョ・ヨンピルのファンであることから仲良くなったというエピソードなども描かれています。
チョ・ヨンピルは1968年にグループでデビューし、1975年にソロに転向。日本の演歌のようなトロットや、ロック、バラードなど幅広いジャンルをこなすシンガーソングライターです。
「国民歌手」や「永遠のオッパ(お兄さん)」と呼ばれ、韓国で知らない人はいないと言っても過言ではないほど絶大かつ圧倒的な人気を誇っていました。日本でも多くの曲をリリースし、紅白歌合戦に初めて出場した韓国人歌手であります。
筆者の感想:あなたの「戻って来れる場所」はどこですか?
海女の教えとして「欲を出さず、自分の息の分だけ行って帰ってくる」という言葉が出てきます。
穏やかに見えても危険がいっぱいな海、自分の息が続く分だけ耐えて限界が来たら、出発点の水上に戻って息を整えればいいという教訓です。この言葉が本作の内容にぴったりとリンクしていて、とても印象強く残りました。
人生という果てしない海で、自分の出来る限りを尽くしても耐えられない時が来たら、出発点に戻ることは決して悪いことではありません。戻って来れる場所があるから、もう一度立ち上がることができます。
故郷・家族・友人・恋人、「戻って来れる場所」は人それぞれ違うと思いますが、そういう場所があることへの感謝の気持ちを思い出させてくれる心温まる作品でした。
そして二児の母である筆者は、子どもたちが大海原に出て疲れた時に安心して戻って来られる場所であり続けられるよう、いつまでも元気で頼もしくいなければ!と新たな決意をしました。
優しくてスウィートなヨンピル役のチ・チャンウクに、もう、メロメロ〜!
前作『最悪の悪』はガッチガチのノワール作品。武器を持ち血を浴びるチ・チャンウクを見ていただけに(それはそれでカッコ良かったですが)、本作の180度違う優しすぎる役柄にすっかり骨抜きにされてしまいました。
また本作は助演陣の演技がとても輝いていたと思います。登場人物の個性がとても濃く、愛すべきキャラクターの宝庫でした!
美しい自然に癒され、故郷の温かさや友人・家族の愛に励まされ、トキメキ要素にも刺激をもらえる本作。サムダルのように全てを失うほどではなくても、日々の生活に疲れを感じたり心をリセットしたい時に、元気をくれることでしょう!
■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。