悲しみの若いアジアの妻が泣いて、彼女の指輪をソファーの上に座っている彼女の背後にある夫と一緒に家のインテリアで戦い、愛、離婚のカップル、家族の問題との関係の概念

夫婦の「冷却期間」ってホントに効果あるの?専門家の結論は「1カ月以内なら効果アリ」!その理由とは

2020/03/10

不仲に陥った夫婦が、関係改善のために取る行動のひとつに「冷却期間」があります。文字どおり、お互いに一度頭を冷やして冷静になる……という目的のものですが、これってホントに効果あるんでしょうか?「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんに、解説してもらいました。

冷却期間は最長1カ月!短期間に留めることが大事

筆者が運営する夫婦仲相談所には、不仲に陥った夫婦が「今後関係を修復できるか否かのジャッジ」を求めて訪れることも少なくありません。

浮気はもちろん、DV、モラハラ、長期にわたるセックスレスなどなど、不仲の原因はさまざま。そして、そのような状態では「夫といっしょの空気を吸うのが嫌だ」「妻の声が耳に入るだけでイラつく」と互いの存在に大きなストレスを感じているわけで、今後どうするかの冷静な話し合いなど到底不可能。

だから、筆者のような第三者が冷静に判断して、アドバイスをする必要が出てくるわけです。

その際、1カ月ほど妻が実家に戻るとか、夫がマンスリーマンションに住むなど「冷却期間」をとることを勧めることがあります。でも筆者の提案はあくまで短期、最長1カ月までです(それ以上長くなるとどうなるかについては、記事の後半でご案内します)。

「冷却期間」の主目的は、お互いに離れて過ごすことで「パートナーとどういう関係になりたいか」を整理をすること。相手がいなからかこそ「この人がいなくても幸せに生きることができるか?この人は私がいなくて大丈夫か?」など、相手の立場に立って考えることができるのです。

キレる夫と「冷却期間」を置いてみたら……

インターのカップルには、悲しげな男性と女性
AntonioGuillem/gettyimages

ひどい夫婦喧嘩の末に妻が実家に戻り、しばらくして夫が頭を下げて迎えに行くという行動は、もはや「夫婦あるあるな光景」と言ってもいいもの。これくらいのショート冷却なら大いに賛成です。

事実、筆者のところへ相談に訪れた夫婦のなかにも、短期間のクールダウンを経て夫婦仲が改善したケースがあります。

佳苗さん(仮名・30代後半)のケース

佳苗さんはコンサル会社を経営する夫、道雄(仮名・40代中盤)さんのすぐキレる性格に悩んでいました。夫がキレるきっかけは、佳苗さんのちょっとした発言。道雄さんが子どもをかわいがらないとか、飲み会が多いなどといったことを口にしようものなら、食卓の上にあったグラスを床に投げつけたり、殴る真似で脅してくるのです。実際に暴力をふるうことこそないものの、この威嚇行為は耐えがたいほどの恐怖でしたし、いつか本当に殴られるのではないかと、子どもとともに怯える日々でした。

一方、道雄さんはキレたあとどうなるかというと……何時間か経過すると何事もなかったかのように普通に話しかけてくるのです。「まるで瞬間湯沸かし器みたいな人です」と佳苗さん。

相談に訪れた夫婦に対して筆者はまず、佳苗さんに「怖いと感じる夫の行動」を具体的に書き出してもらいました。それを見て、自身の行いを反省した夫。さらに「あなたの威嚇行為を、子どもが真似たらどうするの」という佳苗さんの言葉も滲みたようです。

そこで筆者は夫婦に対して1カ月間の冷却期間を提案。夫には「このままでは佳苗さんは離婚を考えるでしょう、佳苗さんといっしょにいる意味を考えてください」と告げました。

自宅から車で20分くらいの場所に離れて暮らした夫は「妻と子どもがいない生活は寂しいことがわかった」と認識。一方の佳苗さんも、夫がキレる行動をしたり、怒らせる言葉を吐いていたと反省しました。

現在も夫婦仲は完全修復には至っておらず、週末の2日間だけ家族いっしょに過ごす状態ですが、明らかに夫の感情は以前より穏やかになったそうです。

長期間の別居によって生じる問題とは?

日本離婚文書
bee32/gettyimages

この実例のように、短い「冷却期間」であれば、カッカしている気持ちを落ち着ける、冷静な判断をするよう気持ちを整えるという意味で、夫婦によってはプラスの効果があります。
では逆に、長期間の別居はなぜダメなのか?もっとも大きいのは、法的な問題です。真剣に離婚を考える前の別居は、法的にどちらかが不利になるケースがあるのです。

けっきょく夫婦関係の改修ができず、さらに離婚調停になった場合、「婚姻生活が破綻しているか」をジャッジするうえで別居の有無が重要になります。片方は離婚拒否しているのに相手が勝手に出ていった場合、離婚時に慰謝料が請求されることがあります。妻側も働き続ける今日の時代、別居開始日から稼いだお金は自分だけのものという決まりもあります。

逆に収入が低い方からの婚姻費用の請求権も発生しますので、離婚を目指す場合は、安易に別居を決めぬよう注意しなければなりません。厚生労働省の調査では別居夫婦の離婚する割合は7割です。つまり、長期間の別居が必要な状態であれば冷却している場合ではないことがほとんどということ。もし、「冷却期間」が1カ月を超えるようなら、それ以降は真剣に離婚を考えるほうが、夫婦にとって建設的な判断なのかもしれませんね。



◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND