【3月のアクション】プログラミングで教育のレベルアップを

2021/03/03

世界が抱えるさまざまな課題を地球に暮らす私たち皆で解決し、サステナブル(持続可能)な社会をつくろう。「SDGs(エスディージーズ)」とは、地球の明るい未来をつくるための約束。SDGsを考えるきっかけになる、今月のアクション「質の高い教育をみんなに」をご紹介します。

今すぐできる素敵なくらしのアイデアを毎日発信中。お金の貯め方から、時短掃除、洗濯、料理作りなどの家事の知恵、...

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◎What's SDGs◎
国連が定めた、地球の明るい未来のための17の目標。
「貧困をなくそう」「不平等をなくそう」「地球温暖化など気候変動への具体的な対策をしよう」など、これからの世界が解決すべき17の目標。2030年までの達成をめざしています。

IT社会を生きる土台のプログラミングを親子で学んでみよう

<ナビゲーター>
慶應義塾大学教授 石戸奈々子先生
東京大学卒業後、マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員研究員を経てNPO法人CANVAS、デジタルえほん、一般社団法人超教育協会などを設立、代表に就任。デジタルえほん作家としても活動中。一児の母。

世界中のすべての子どもたちが豊かで充実した人生を送るためには、質の高い教育を受けられることが必要です。教育水準の高い日本でも、時代に合わせた教育をめざし、2020年4月から小・中学校でのプログラミング教育が義務化されました。
 
今や私たちの生活はありとあらゆるものがコンピューターによって制御されています。コンピューターに「やること」を指令するのがプログラミング。これからの時代は「読み・書き・プログラミング」というくらい、プログラミングはよりよく生きるための「基礎教養」となります。また、プログラミングを学ぶことで、身近なことから大きなことまで、いろいろな社会課題について「自分ならどう解決するか?」を考え、それを実現する力を自然に育むことができます。
 
子どもはもちろん私たち大人にも、プログラミングはこれからの必修科目。親子で学び始めましょう。

学校教育のプログラミング必修化の目的は?

コンピューターや情報化社会とは何かを体験しながら学ぶ

急速にデジタル化が進む情報化社会を生き抜くために必要な力をさまざまな角度から体験して得る。

各教科の学びを深める

教科にプログラミングを取り入れることで理解がスムーズに深まる。

プログラミング思考(論理的・創造的思考)を身につける

プログラミングを通して論理的に考え新しい価値をつくりだすことを学ぶ。社会で生きていくときの、大きな力になる。

サンキュ!STYLEライターが直撃取材 子どものプログラミング学習って?

デジタル?プログラミング??自分も得意じゃないのに、どうしよう(汗)。素朴な疑問をぶつけてみました!

<サンキュ!STYLEライター>
渡邉有紀さん(32歳)・けんしんくん(年中)
日本ダイエット健康協会認定インストラクター。有紀さんはプログラミングの知識はゼロ。ゲームなどデジタル系のおもちゃより外遊びが好きな健真くんをプログラミングに親しませるにはどうすれば?と悩み中。

Q 小学校でプログラミングはどのように学ぶんですか?

A さまざまな教科の中で基礎教養として学びます。

英語のように独立した授業として行われるのではなく、例えばプログラミングを使って図工で絵を描いたり、算数で多角形を描いたり。さまざまな教科の中で、プログラミングを体験していきます。プログラミングのスキルを習得しようとするよりも、「道具」として使いこなして、新しい発想を刺激し、何かをつくり出す力を養うことが大切です(石戸先生)。

Q 親もプログラミングがわからないと困りますか?

A ぜひ、親子で一緒に学んでみましょう。

これからの社会では、プログラミングは字が書ける、計算ができると同様の、必須の能力となります。未来を生きるのは子どもだけではなく、大人の私たち親も同じ。「プログラミングなんて…」と尻込みせずに、親子で一緒にプログラミングを学ぶチャンスと考えてみましょう。ときには親が子どもに教わることが子どもの自信につながります(石戸先生)。

Q 家にパソコンは必要ですか?

A おうちのデジタル化もこれからは大切です。

感染症の拡大で学校が一斉休校になったのがきっかけで、学校だけでなく家庭でのICT(情報通信技術)化は欠かせないと認識されるようになりました。ランドセルや勉強机を用意するのと同じように、パソコンは「学びに必要な文房具の1つ」として考えましょう(石戸先生)。

「プログラミング入門」おすすめ教材

●CANVAS
デジタルを使った子ども向けのさまざまなワークショップ、イベント、講座をオンラインとリアルで開催している。

https://canvas.ws/

●子ども向けのアプリ
無料で手軽にダウンロードできる子どもや初心者向けアプリで、プログラミングの楽しさを体験。

Scratch https://scratch.mit.edu/
Viscuit https://www.viscuit.com/

●『さわって学べるプログラミング図鑑』¥2,750(石戸奈々子〈訳・監修〉/学研プラス)

プログラミングの基本的な考え方がわかりやすく解説され、子どもも大人も一緒に楽しめる。

●進研ゼミ 小学講座の「プログラミング講座」
21年4月開講。キャラクターが解説する授業とゲーム感覚の実践演習でプログラミング的思考が楽しく身につく。子ども1人で取り組める小学生専用の設計。パソコンの操作方法も学べる。

https://sho.benesse.co.jp/op/program/

サンキュ!STYLEライターがチャレンジしました

石戸先生が監修した『絵でわかるはじめてのプログラミング』(学研プラス)を読みました。「順次」「くり返し」「条件分岐」など、プログラミングの基本の考え方がたっぷりのイラストですっと理解できた!

タブレットに自分で描いた絵を思いどおりに動かすにはどうしたらいいかなー?と楽しそうに工夫する息子。私よりも断然、習得が早くて焦りました(笑)。

身構えないで触れてみたら、プログラミングって面白い!

これからの新しい時代を、子どもたちだけでなく大人も豊かに暮らすために、プログラミングを理解していることが大切というのが、よくわかりました。子どもと一緒に親も楽しみながらプログラミングを学んで、いろいろなことに挑戦してみたいと思います。

参照:『サンキュ!』2021年4月号「Find your SDGs」より。掲載している情報は2021年2月現在のものです。イラスト/macco 取材・文/工藤千秋 編集/サンキュ!編集部

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