今、捨てられないと老後がヤバイ!「捨てる力」の磨き方と「捨てるべき物」年表

2022/08/15

今、捨てられないと老後が大変なことに!物があふれた家では体の不調と重なり片づけがおっくうになってしまうかも。年代別に捨てるべき物の年表をご紹介します。若くて元気なうちに物を減らして老後をラクに過ごしましょう。

<教えてくれた人>
安東英子さん
一般社団法人「日本美しい暮らしの空間プロデュース協会」理事長。約40年にわたり、全国の5000軒の家の片づけをサポート。

若くて元気なうちに物を減らせば老後が断然ラクに

60~70代になると気力や体力が落ちて、物を捨てるのがおっくうになるもの。30~50代の今、物を捨てられないと、将来、物であふれた家になる可能性が高いのです。物を持ちすぎると掃除や物探しに時間がかかり、物の管理にも苦労しますが、何もかも捨てるのではなく「何を捨て、何を残すか」を判断する力が重要。自分や家族に合った「捨てる基準」を持つことで、老後も快適に暮らせます。

老後はこんな家になっちゃうかも!?

物があふれた家では、何年も放置されたままの物が多く、たいていの物がほこりをかぶった状態に。なぜか同じ日用品がいくつも見つかることも!

1 民芸品
どこで買ったか思い出せないし、他人から見ればただのがらくた。

2 つめ切り・耳かきetc
少しずつ増えてごちゃつき、見た目にもだらしない印象に。

3 取扱説明書・DM
もう壊れた家電の取説やDMがたくさんあり、本当に必要な物が埋もれている。

4 孫のおもちゃ
遊びに来るたびに増え続け、飽きてしまった物も置きっ放し。

5 造花・飾り
ほこりをかぶって薄汚れている。老眼でほこりが見えないこともありそう……。

6 CD・DVD
きっともう見ないし聴かない可能性大。ビデオテープまであるかも!?

7 本棚
10年以上読んでいない本がギッシリ。地震が来たらキケンです!

8 化粧品
「使いかけ」がどんどんたまり、使用期限が切れた物が多数。

年を取るとどんどん捨てにくくなる!年代別「捨てるべき物」年表

年を取ってからではなく、若いうちから捨てる力をつけておくと、将来の暮らしがグッとラクに。世代ごとの特徴と、捨てるべき物を確認して!

【30~40代:更年期でイライラ!?】物量増加期

子どもの物を中心にどんどん物が増加。
双方の祖父母からおもちゃをプレゼントされるなど、気づけば部屋中が子どもの物だらけに。忙しいからと「便利」「おトク」という言葉に釣られて買ってしまうと、生活用品も増える一方!

捨てるべき物

□使用期間を過ぎた子どもの物

床におもちゃの箱。ボックスで、ビンテージ トーン テディベア。寄付金。寄付。善行
yavdat/gettyimages

子どもの服やおもちゃは、成長とともに使わなくなる物が多いので、時期が過ぎたら早めに手放すことが大事。状態がきれいなうちなら、フリマアプリで売るときも高値がつきやすくなります。

【50代:重い物が持ち上げられないかも】片づけ不調期

体の不調と重なり片づけがおっくうに。
50歳前後から更年期症状が現れ、なんかだるい、イライラするなど、不調が続く時期。自分で部屋を片づけたり、物を捨てたりする気力も起こらず、ため込んだ物を見て見ぬふりする人も。

捨てるべき物

□スペースからはみ出る物

不注意に散らばった服の山。
Mukhina1/gettyimages

生活用品や書類など家族共用の物や衣類は、収納スペースを決め、そこに入る分だけの量にしぼります。家族が片づけしやすい仕組みを整えておけば、1人で頑張る必要はありません。

【60代:視力・体力・記憶力が低下傾向に】物量見直し期

子どもの物や長年ため込んだ物が蓄積。
就職や結婚を機に子どもたちが巣立ったあと、子ども部屋にもう使わない物が残されたままだと、老後の生活に支障が。足腰が弱ってきて、片づけや家具の移動もしんどくなってきます。

捨てるべき物

□独立した子どもの物
□使わなくなった食器
□着なくなった服
□重い物、割れやすい物

スタックのプレートとボウル
Gokcemim/gettyimages

実家から出る前に、子ども部屋の物は本人に処分してもらうこと!人数が減った分、食器などの日用品の必要数も減るので処分を。体が動くうちに、着なくなった服なども手放しておきましょう。

【70~80代:80代のほぼ全員に白内障の症状が】片づけ難航期

高い所や通路にある物が危険の温床に。
元気な高齢者もいる一方で、多くの人は筋力や視力が衰え、室内や通路が物でふさがっているとつまずく原因に。高い所にある物も危険!必要な物を判断する力も衰え、片づけそのものが困難に。

必要最小限の生活用品だけ、手が届く範囲に置く

年を取ると、家の中での行動範囲は狭くなります。よく使う生活用品、衣類だけにしぼり、手が届く範囲に収納して。片づけができなくなって業者に依頼するケースも増えますが、高額な費用が必要です。

※『サンキュ!』17年10月号~22年4月号に掲載された記事を抜粋、加筆、再編集しています。名前、年齢、家計などについての情報は、取材当時のものです。
※名前は本人の希望により仮名を使用している場合があります。
※都道府県名、年齢、住居形態、間取り図は、事情により掲載していない場合があります。

参照:『サンキュ!』2022年8月号「捨て方事典」より。掲載している情報は2022年6月現在のものです。編集/サンキュ!編集部

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