「人が来るから、とりあえず片付けなきゃ!」と、急いで物を押し込んでごまかしていませんか?
その場しのぎの片付けは、後々の探し物やリバウンドの原因になりがちです。
今回は、ありがちな “来客前片付け”のNG行動と、片付けのプロが実践する「元に戻せる収納」づくりのポイントを、整理収納アドバイザーであるライター持田友里恵がご紹介します。
NG1 とりあえず全部「押し入れや物置」に詰め込む
来客直前、リビングにあるモノをとりあえず押し入れや物置に突っ込んで…。
・どこに何を入れたか覚えていない
・探すたびに出し入れして、またごちゃつく
・空間が “仮置き場”だらけになってしまう
改善ポイントは「一時避難用のスペースを決めること」。
例えば、来客時だけ移動する小物類は、あらかじめ「このカゴにまとめてこの棚へ」と決めておけば、戻すのも簡単です。
“しまう場所が決まっている”というだけで、その後の片付けのラクさが段違いになります。
NG2 紙袋や段ボールに詰めて “隠すだけ”
散らかったモノを紙袋や段ボールにとりあえず詰めて、クローゼットや部屋の隅に…。
一見スッキリしても、
・中身が何かわからず “開けたくない箱”が増える
・片付けた気になって、時間が経ってもそのまま
・中に必要な物が入っていることすら忘れてしまう
改善ポイントは「仮収納ではなく“定位置収納”を作る」。
使ったモノは “元に戻す場所”が決まっていれば、そもそも来客前に焦ることが減ります。
紙袋収納は “使いづらさの象徴”と心得て、手放す勇気も必要です。
NG3 片付けたことで「モノの行方」がわからなくなる
焦って収納すると、そもそも何をどこにしまったのか記憶に残らず…。
・「あれどこにしまったっけ?」が頻発
・出すのが面倒で新しく買ってしまう
・生活動線が崩れて、余計に散らかる
改善ポイントは「自分が使いやすい収納」を意識すること。
片付け=見た目を整えること、ではありません。
「よく使うモノは使う場所に」「取り出しやすく戻しやすく」を徹底することで、急な来客でも慌てなくて済む環境が作れます。
片付けの基本は “自分のため”に整えることです。
「しまう」ではなく「戻す」仕組みを!
来客前だけの片付けは、どうしても “仮置き”や “詰め込み”になりがち。
しかしそれでは、根本的な解決にはなりません。
本当にラクな暮らしを目指すなら「元に戻せる仕組み」を整えることがカギです。
収納は “しまう”より “戻す”を基準に考えてみてください。
日常的に戻しやすい工夫ができていれば、来客前に慌てる必要もありません。
少しずつでも、自分と家族に合った収納ルールを整えていきましょう。
■執筆/持田友里恵
整理収納アドバイザー。片付けられない主婦から片付けのプロに!“片付け=自分を大切にすること”という信念のもと、片付けの工夫や仕組みをInstagram(@yurimochi.home)で発信中。
編集/サンキュ!編集部