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【高齢出産家庭の家計チェック】年収700万円台のリアル家計簿。格安SIMに変えて年12万カット

2022/06/21

晩産で将来に不安を感じている読者のリアル家計を拝見!教育費、老後資金、住居費の3大支出の備え方のポイントをファイナンシャル・プランナーの竹下さんにチェックしてもらいました。

<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 竹下さくらさん
なごみFP事務所にて、個人のコンサルティングを主軸に、講演・執筆活動も行う。2児の母。最新著書は『緊急対策 奨学金 上手な借り方新常識』(青春出版社)など。

家計の見直しなど、いろいろ対策をしているつもりだけど、賃貸住まいのままでも大丈夫?

【年収700万円台・40代】
kさん(神奈川県 41歳)
夫(44歳)、長男(4歳)、長女(2歳)の4人家族。結婚7年目。賃貸住宅。正社員。「出産前は、国内外の旅行や外食三昧で、貯蓄スピードは遅めでした」。

◎MONEY DATA◎
世帯月収(手取り) ・・・・58万円
世帯年収(手取り)・・・796万円
月貯蓄額・・・・・・・13万5000円(投資含む)
年貯蓄額・・・・・・・・・約350万円(投資含む)
総貯蓄額・・・・・・・・約1300万円(投資除く)

長男の出産前にライフプランを作成したら、将来的に資産がマイナスになると目に見えてわかって焦りが!「そこから、固定費のムダを徹底的に削って、その分投資信託などで教育費、老後資金を貯め始めました。でも、賃貸住宅なので、このままで老後の暮らしが維持できるか心配です……」。

3大支出への備えは?

【教育費】
1人につき500万円ずつが目標
●投資信託 月3万円 
●つみたてNISA 月3万円
●ロボアドバイザー 月1万円
●ジュニアNISA 年160万円
●児童手当(2人分) 年24万円

【老後資金】
目標額は特に設定していません
●投資信託 月5万円 
●持ち株会 月1万5000円
●株式 年30万~80万円

【住居費】
今は賃貸ですが、老後は夫の実家をリフォームしてお店を開くのが夢。そのための備えはまだしていません。

教育費と並行して、早めに老後資金を貯め始めるのは◎

自然の緑の背景にコインのお金のスタックとガラス瓶の上に卒業ハット, 教育の概念のためにお金を節約
MonthiraYodtiwong/gettyimages

教育費の備えは、つみたてNISAや投資信託がメインですが、現金貯蓄もされているので、このペースで続ければほぼ問題ないでしょう。40代のうちから少しずつでも老後資金を分けて貯めておけば、教育費がかかるピーク時に貯蓄が減ったときに焦ることがありません。

kさんが実践した家計見直しポイント

●固定費のムダを徹底的にカット
貯蓄を殖やす前にやったのが固定費の見直し。携帯電話は格安SIMに変更、車、保険を減らすなど、徹底的にムダを削ったことで大幅節約に成功!

モダンなバスルームでシャワーヘッドと蛇口から流れる水。
ben-bryant/gettyimages

節水シャワー、蛇口を導入 → 水道代 年1万8000円減
携帯電話 格安SIMに乗り換え → 通信費 年12万円減
自動車1台売却 → 車関連費 年約40万円減
保険 1社分解約 → 保険料 年6万円減

1カ月の家計表

<収入>
夫月収(手取り) 23万円
妻月収(手取り) 35万円
貯蓄(投信、株) 13万5000円

<支出>
住居費 13万3000円
水道・光熱費 1万7000円
通信費 1万8000円
車関連費 6500円
子ども費 3万7500円
保険料 7000円
食費・日用品費 3万5000円
レジャー費 1万円
医療費 1万円
夫小遣い(フリマアプリで捻出) 0円
妻小遣い 1万5000円
使途不明金 5万6000円

残し貯め(投資資金) 10万円

ボーナス(年100万円)+残し貯めの主な使い道

ジュニアNISA(子ども2人分) 160万円
株式投資 約30万円
特別出費など 約30万円

今のうちに生活費をミニマムにしておけば、老後の不安が軽くなります

早いうちに固定費を見直し、支出を減らしたのは、とても大事なこと。今の生活レベルをキープし続けることができれば、子どもが独立したあとの生活によりゆとりが生まれるはず。老後に収入が減っても、最小限の生活費で暮らしていけるという安心材料になります。

子どもが大学生のころ夫が60歳に。教育費は確保できても、老後資金がたりるか心配

●中学に入るまでがいちばんの貯めどき!妻の収入を維持して貯蓄キープを

日本円記号と硬貨を持つ木製のブロック。
Seiya Tabuchi/gettyimages

妻の転職も考えているそうですが、収入が減ってしまうと、現状の貯蓄を維持するのは厳しくなります。転職した場合、同等の収入が得られるかが基準に。子どもが中学に入るまでの今の時期が貯めどき!できれば今の仕事を続けて、貯蓄を継続するのがベストです。

ずっと賃貸のままでいいのか、悩んでいます。持ち家がないと、老後破産しないか怖い

●老後、夫婦でどう暮らすのかを想定して、資金を貯めておくようにして

台所でラップトップを使用して若い日本のカップル
itakayuki/gettyimages

年金生活になっても、今の家賃のままだと負担が重くなります。将来は夫の実家に住む案もあるそうなので、家を買うよりも、実家のリフォーム費を想定して、老後資金を手厚くしておいたほうがいいでしょう。現状のまま貯蓄を殖やすのが厳しいようなら、家賃が安い住宅に移ることも検討して。

参照:『サンキュ!』2022年7月号「晩産家庭の家計のリアルをのぞいてみた」より。掲載している情報は2022年5月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

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