共働きなのに貯まらない夫婦は相手を信頼しすぎている!?節約アドバイザーが解説
2022/08/22
共働きで2人分の収入があるからどんどん貯まる、というわけではありません。「夫婦のお金をどう管理するかで、貯まりやすさに大きな差がつきます」と節約アドバイザーの丸山晴美さんは言います。共働き夫婦の家計管理3タイプの、メリットとデメリットを聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年7月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「共働き夫婦の家計管理」!
共働き夫婦の家計管理法・3タイプの特徴とは
共働き家庭には、お金の出入り口が夫側と妻側の2つあるため、それをどのように管理するかで貯まりやすさに大きく差がつきます。共働き家計の管理方法は、大きく分けて3タイプ。それぞれの特徴を知っておきましょう。
最も効率よく貯まる「まとめ管理」
一般的に最もよく貯まるのは、口座を一緒にして全収入を1つにまとめ、その中でやりくりする「まとめ管理」です。家計全体を把握することができ、何にいくら使ったかが見えやすいので、ムダを省いて節約しやすいのがメリット。貯金も計画的に、早く多く貯めることが可能です。
ただし、収入全てを1つにまとめるので、妻や夫が個人的に自由にできるお金はほぼありません。自分へのご褒美を買うなど、個人的な楽しみが持ちにくいのがデメリットです。
そこそこ貯まってそこそこ自由な「折半管理」
「折半管理」とは、例えば月の生活費を20万円と決めたら、それを夫婦で折半して出し合う方法です。月に貯蓄する額も決め、それも2人で出し合います。それらを出した残りは個人のお小遣いとして、おのおの自由に使います。
自由に使えるお金を残しておく分、「まとめ管理」ほどガッツリ貯めることはできません。しかし、支出内容を把握できるので家計管理がしやすく、「まとめ管理」の次に貯まりやすい方法です。それでいて自由に使えるお金も確保できるのが魅力です。
頑張っているつもりなのに貯まらない「分担管理」
「分担管理」とは、例えば「家賃と光熱費は夫が担当し、あとの生活費は妻にお任せ」など、適当にざっくりと分担を決めてやりくりする方法。担当分を出した残りのお金は、おのおの自由に使います。
一見「折半管理」と同じに思えますが、「分担管理」は生活費がいくらなのかなど、支出額があいまいなのが特徴です。光熱費なども月によって変わりますが、自分の担当以外の支出額は把握できず、何にどれだけ使ったか全体像が見えにくくなりがち。
貯蓄額も決めていないので、なかなか貯めることができません。勝手に「相手は私よりしっかりしているから、ちゃんと貯めているだろう」と考えて、ついつい使ってしまう傾向があります。
上手に管理するには「見える化」がポイント
上記3つが主な共働き家計の管理方法。あなたの家庭はどのタイプですか?
今は平均初婚年齢が上がってきており、ある程度、社会的な地位や収入、資産を形成してから結婚する人が増えています。いくら貯まりやすくても、収入全てを1つにする「まとめ管理」は「不自由でイヤ」という人が増えています。「まとめ管理」は現代の感覚に合わない管理方法になってきていると言えるでしょう。
そこで、最近おすすめしているのが2番目の「折半管理」です。ある程度計画的に家計管理や貯蓄ができ、それでいて自由に使えるお金も確保する「折半管理」は、現代の夫婦にもっとも馴染む方法だと思います。
ただし、支出内容などをしっかり把握できていないと、折半管理の効果は半減してしまいます。支出内容を把握するには、支出を「見える化」するのがポイント。最近は夫婦で共有できるお金管理アプリがいろいろ出てきていますから、そういうものを活用してラクに家計を見える化するのがおすすめです。
取材・文/かきの木のりみ