働き過ぎて体調不良そして休職。やむなく家計の見直しをしたら、ラクに心穏やかにお金を貯められるようになった
2022/11/20
夫婦で休職を経て「貯蓄は大事」を痛感。忙しくても自然に貯まる「ラクやりくり」こそ自分軸です!頑張りすぎないことで前向きな気持ちに&夫婦共通の夢で究極のメリハリ使いができるように。秘訣を教えてもらいました。
<教えてくれた人>
大井英子さん〈仮名〉(東京都 32歳)
夫(31歳)、長女(1歳)の3人家族。結婚5年目。住まいは2LDKの持ち家一戸建て。人事職の正社員。「現在は育休中ですが、もうすぐ復職します!」。
◎TOTAL MONEY DATA◎
月収(手取り) 28万円
ボーナス(年間· 手取り) 164万円
(年により大きく変動。貯蓄のあてにしない)
年収(手取り) 500万円
月貯蓄額 10万円
年貯蓄額 120万円~
総貯蓄額 430万円
忙しくて疲れても「全部ネットで買う」と貯まる!
以前の仕事が忙しすぎて体調を崩し、1年以上働けなくなったと大井さん。「生活費と薬代で貯蓄がほぼゼロに。やっと治ったら今度は夫が同じ理由で休職……。これでは子どもに迷惑をかけると、働き方もお金も見直しました」。今の仕事は順調ですが、復職後は育児との両立で多忙になるのは必至。「また倒れるわけにいかないので、"ラクに回る"を全ての軸に。買い物はネットをフル活用して体力を温存。献立は頑張らず、家計管理も手間を省けるアプリに」。頑張りすぎないことで前向きな気持ちを保て、復職後はさらに貯蓄を伸ばせそう!
大井さんの1カ月の家計表
<収入>
月収(手取り) 28万円
<支出>
先取り貯蓄 10万円
娘名義の口座に自動振り込み
<支出>
住居費 7万円
水道·光熱費 1万8000円
通信費 8000円
楽天モバイルの無料プランが終了後、すぐにキャリアを乗り換え!固定費は絶対に上げません
食費·日用品費 3万円
(週5000円×5週間+α)
外食費 1万1000円
子ども費 3000円
離乳食やミルク、洋服の布代など
美容費 3000円
主に夫の散髪代
医療費 2000円
夫婦小遣い ポイ活で稼ぐ
予備費 3万5000円
楽天ポイントが貯まりやすいお酒の他、浮き輪などその月しか買わない日用品はここから
※22年7月現在、妻が育休中の家計表です。
●娘名義の口座なら引き出しにくいから貯まる!
先取り貯蓄は全額、子ども名義の口座に入金。「娘のお金と思うと触れないし、夫も私も貯めるモチベーションが上がる。投資も娘名義でできるジュニアNISAにしました」。
●ぜーんぶネットスーパーで買ってムダ買いゼロに!
●家計簿は20回ぐらい挫折したから→入力すら必要ないスマホ家計簿にした!
クレジットカードと口座を家計簿アプリ「マネーツリー」に連携。「支出の入力と集計が自動に!いくら使ったかいつでも確認でき、初めて予算を守る生活が続けられました」。
●10年後に1200万円が確実に貯まる仕組みに!
教育費の目標は1000万円。子どもの口座に月10万円を先取りします。「小学生の間に貯め終えたい。貯蓄は生活防衛費も兼ねているので、もう少し貯まるまで投資は少額に」。
●"ポチ"の前が全て!「カート内やりくり」で予算オーバーなし
買い物はほぼ通販。食費と日用品はイオンで週1回5000円、予備費は楽天を月1~2回利用で合計3.5万円までと予算化。「上限を決めたら優先順位をつけられ、ムダ買いが激減。カートで予算を守っているので、細かい振り返りはしません」。
●管理しきれないから→カードは2枚に減らした!
以前は7枚も持っていたクレジットカードを減らし、食費・日用品はイオン、その他は楽天に整理。「アプリで明細を見れば、使った内容が一目瞭然。現金はほぼ使いません」。
"まさかの休職"を経て「自分軸」をつくるためにやったこと3
自分も夫も体調を崩して働けなくなった経験から、人生で実現したいことを真剣に考え、1つずつ行動に移しました!
1 「働きながらでも続く」を基準に「ラク」なやりくりにどんどんトライ!
2 夫と夢を話し合い、「何にお金を使うのが幸せか」を考え抜いた
3 自分も「楽しく長く働いて稼ぐ」ために「本当にやりたい仕事」を考えた
自分軸=「忙しくても自然に貯まる仕組み」ができた!
夫婦共通の夢を持ったら究極のメリハリ使いがラクにできるように!
●「YouTubeを見ながら」なら毎晩夫とお金の話ができる
夫婦で旅行が趣味で、モルディブとディズニーワールドに行くのが夢。「そのために貯めたいから晩御飯のときは一緒にYouTubeの"リベラルアーツ大学"でお金の勉強を。節約に自然と協力し合え、貯め力が上がりました!」。
●最新のベビーカーは素敵だけど、レンタルで十分と割り切った
短い期間しか使わないA型はレンタル、長く使うB型は実家にあった物を活用。「古いけど十分使える。何でも買う前に、ある物でしのげないかを考え出費を最小限に」。
●夫婦の小遣いはポイ活で「自分で稼ぐ制度」に
小遣いは夫婦ともに予算化せず、不用品を売ったりアンケートに答えたりしてポイ活でゲット。「簡単なスカートを作ってネットで売り、3000円ぐらいの収入になることも!」。
●子ども服は「作る」か「もらう」でカワイイを諦めない!
「簡単な子ども服なら洋裁の経験がなくても作れ、安い布でも十分かわいい。作る過程も楽しめ、すっかり趣味に」。さらにGUのモニターにも応募して当選。「Tシャツやスパッツなどを定期的にいただけて、大助かり!」。
子ども服も自作!
●興味がない食器は、必要な数さえあればいい
平日の献立は、ご飯・汁もの・おかずの3点だから、食器もこの3つを用意できれば十分。「少なくても何も困らないし、出し入れもしやすい。自炊が苦になりません♪」。
こだわりの映え料理は休日限定(笑)。
できないことは諦めるほうが時間も貯まる
●店頭だと100%ムダ買いするから→ネットスーパーに変えたら、時間もコストも体力も最小限に!
子連れで買い物に行くと疲れるし、余計な物も買ってしまう。「ネットスーパーなら労力ゼロ。献立をざっくり決め、在庫を見ながら買えばムダもありません。自分にゆとりができるから、外食や惣菜に頼りたくなる気持ちも自然とセーブ」。
●平日は定番おかずのみ。オーブンにお任せ調理で「ゆとり」を大事に
献立は凝ったものは作りません。「よく使うのはアレンジのきく豚こまやひき肉、魚の切り身。復職後も自炊を続けるために、ハンバーグなどの焼きものはオーブンの自動調理を使い、少しでも手を空けてラクに」。
買う物が同じだから「食費」も固定費化に成功!
「いつも買わない食材でごちそう」は危険です!
「桃やチーズをバルサミコ酢であえるおしゃれメニューに憧れて、買った食材をほぼ余らせた苦い経験が……。『簡単そうで素敵』でも、慣れない食材や調味料を使うレシピには、手を出すまいと決めました」。
「幸せに働き続ける」ために勉強する
●どんな勉強も全部やりくりにつながる
整理収納アドバイザーの勉強は、「必要な物」を見極めるのに役立ち、出費を判断する軸に。「キャリアコンサルタントの資格は、収入のつくり方を考える力に。年収より、長く幸せに働くことが目標に」。
●キャリア支援の道に進むのが目標
休職の原因は、就活で自分に合わない仕事を選んでしまったことと分析。「合わないマッチングは人も企業も不幸。いつか大学院でキャリアデザインを学び、将来は学生の企業選びのお手伝いがしたい」。
大井さんの勉強年表
【21年】
2月 整理収納アドバイザー2級取得
3月 メンタルヘルス・マネジメント(R)検定合格
4月 産休に入る
6月 整理収納アドバイザー1級取得
9月 『サンキュ!』「年末までに10万円貯めようコンテスト」に挑戦&応募
【22年】
6月 『サンキュ!』同企画の銀賞受賞
7月 キャリアコンサルタント(国家資格)に合格
参照:『サンキュ!』2022年12月号「私たちが本当に貯まる方法コレでした!」より。掲載している情報は2022年10月現在のものです。撮影/林ひろし 編集/サンキュ!編集部