夏の電気代に差がつく!? 梅雨前にエアコンにやっておくべきことを節約のプロが解説
2023/05/06
冬に活躍したエアコン、かなり汚れが溜まっているはず。そのまま放置して夏にまた使い出すと、運転効率が悪くなって普段より電気代がかかってしまうのを知っていますか?そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さんに「節電のために夏までにやっておくべきエアコンのポイント」を聞きました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2023年4月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「夏前のエアコン」!
エアコンに汚れが溜まっていると電気代がより多くかかる!?
エアコンを汚れたまま放置していると、夏に本格稼働した際、室内にホコリやカビの胞子が撒き散らかされ、異臭や悪臭の原因に。カビの繁殖が進んでいると、健康被害に繋がる可能性もあります。
また、フィルターやエアコン内部に汚れやホコリが蓄積していると、エアコンの運転効率も下がります。すると、なかなか冷えずよけいな電力を消費してしまうだけではなく、エアコン本体に負荷がかかって故障の原因にもなるのです。
健康的な生活と電気代の節約、そしてエアコンを長持ちさせるためにも、夏までにエアコンをキレイに掃除することをおすすめします。
エアコンを長く使用しない時は、電源プラグを抜いて節電
掃除をする前に、節電のためのひと工夫をしておきましょう。
エアコンの電源プラグをさしたままでいると、電源を入れていなくても待機電力によって電気が消費されてしまいます。春や秋など長期間エアコンを使わない時季は、電源プラグを抜いて電気代を節約しましょう。
ただし、新しい機種のエアコンは待機電力もわずかなものが多いので、あまり気にする必要はないでしょう。
しばらく電源プラグを抜いていたエアコンを使用する場合は、電源プラグをさしてすぐにスイッチを入れると、大きな負荷がかかります。電源プラグをさした後、5時間くらい待ってから稼働させるのが良いと言われています。
なお、夏や冬などエアコンを頻繁に使う時季は、毎回電源プラグを抜く必要はありません。
フィルターは2週間に1回、掃除機+水洗いを
電源プラグを抜いたら、エアコンを掃除しておきましょう。
パネルを開けたら、ホコリが飛び散るのを防ぐために掃除機でホコリを吸い取り、それからフィルターを外します。
フィルターのホコリを掃除機で吸い取ったら、水洗いをします。汚れが気になる時は、中性洗剤を薄めたぬるま湯にフィルターをつけ、古い歯ブラシなどでやさしく洗います。
洗った後は、乾いたタオルで水気を取り、陰干しに。半乾きのままでエアコンに設置すると、カビの原因になるのでしっかり乾かすことがポイントです。
ただし、水洗いできないフィルターもあるので、取扱説明書で必ず確認をしましょう。
フィルターは、内部にホコリが入るのを防ぐ役割があるので、最もホコリが溜まりやすい部分。エアコンを頻繁に使うようになったら、2週間に1回程度掃除するのがおすすめです。
その際、電源がオンになっていると、掃除中にエアコンが稼働して感電やケガの原因に。掃除の前には必ず電源をオフにしてコンセントから電源プラグを抜きましょう。
フィルターの取り外しをするときは、軍手やゴム手袋を使ってケガの予防、マスクやめがねをしてホコリ対策をするとよいでしょう。
フィルター以外の内部清掃はプロに任せるのが安心
インターネットの記事などには、エアコン内部の掃除方法を解説している記事が多くありますが、やり方を間違えて万一壊れてしまったら最悪の場合、買い替えなければなりません。家で行うのはフィルター掃除のみで、内部清掃はプロにお任せするのが良いと私は考えています。
オフシーズンのエアコンクリーニングの料金は、夏・冬の繁忙期に比べて安く、予約も取りやすくなります。業者によっては、家のエアコン2〜3台をまとめてやってもらうことでさらに安くなる場合も。エアコンクリーニングを依頼する際は、複数台や平日昼間など安くなる条件を提示してもらい、交渉してみるのもおすすめです。
室外機の周りに物が散乱していないかもチェック
室外機は、室内の空気を排出したり屋外の空気を取り入れたりする部分です。雨風や汚れに強いように設計されているので、基本的に掃除の必要はほぼありません。
ただし、室外機の周りに物があって、室外機から排出された熱が上手く放出されなかったりすると、熱風が再び吸い込まれて消費電力が大きくなることに。
室外機の周りに物が散乱している時は片づけて、よけいな物を置かないようにしましょう。
今はエアコンを使わないからと放置せず、オフシーズンにこそお手入れを。そうすることで、エアコンを本格的に使う夏を快適に節約しながら過ごすことができます。
取材・文/かきの木のりみ