あなたの家のエアコン・ドライ機能は何タイプ? 梅雨時の上手なドライ機能の使い方を知っておこう
2023/05/13
梅雨の時期に気になるのがカビ。一度発生するとなかなか取れないし、健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。そこで活用したいのがエアコンのドライ機能ですが、物価高の今は電気代が気になります。そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さんに「梅雨時のお得なドライ機能の活用ポイント」をお聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2023年4月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「ドライ機能活用テク」!
まずは家のエアコンのドライ機能のタイプを知ること
エアコンのドライ機能を、「電気代が気になる」という理由で使うのをためらう人は少なくありません。でも、梅雨時期はカビが発生しやすく、それを放っておくと健康に害が及ぶこともあります。
最も効果的な節約法は、家族全員が健康でいることです。ドライ機能の電気代は「必要経費」と考えてしっかり活用することをおすすめします。
ただし、ムダな使い方はNG。ドライ機能のことを知って、節約しつつ上手に使いましょう。
ドライ機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」がある
エアコンのドライ機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。違いは以下の点です。
弱冷房除湿:弱い冷房をかけながら、部屋の湿度を下げる方式。湿度も下がるが室温も下がる。
再熱除湿:弱冷房で出る冷気を再度温めて放出する方式。部屋の温度を下げずに湿度だけを下げる。
梅雨時期は、肌寒いけれど湿度が高くてベタベタするという場合が多くあります。その時に弱冷房除湿を使うと、室温が下がって寒く感じてしまいます。
逆に、ちょっと暑くてムシムシする日に再熱除湿を使っても、湿度は下がりますが、室温は下がりません。冷房運転の方が快適でしょう。
自分の家のエアコンの除湿がどちらのタイプなのかは、型番をインターネットで検索したり説明書で確認する必要がありますが、ドライをかけて寒くなってきたら弱冷房除湿、そうでなかったら再熱除湿と考えて良いでしょう。
上位機種のエアコンには両方の機能が付いていて、使い分けられるものもあります。
消費電力量は再熱除湿>冷房>弱冷房除湿
部屋の温度は下げずに湿度だけ下げる再熱除湿は、寒がりさんにとっては快適な機能ですが、電気代で考えるとそうとも言えません。
なぜなら、再熱除湿は湿度を除去した際に冷たくなった空気を、再度室温まで温めてから放出するため、冷房よりも消費電力量が増えてしまうのです。
つまり、消費電力量は以下の通り。
再熱除湿>冷房>弱冷房除湿
弱冷房除湿は冷房よりも弱い電力で動いているので、経済的と言えます。
除湿量は冷房>再熱除湿>弱冷房除湿
次に、除湿量を比較すると以下のようになります。
冷房>再熱除湿>弱冷房除湿
弱冷房除湿は電気代としては経済的ではありますが、除湿量は最も少なくなります。
ドライ機能を使う時はこれらを総合的に考え、その時の状況に応じて選択をして使いましょう。
例えば、家のエアコンのドライ機能が弱冷房除湿ならば、「湿度が高くて気温が高めの日」や部屋干しした洗濯物を早く乾かしたいなど「ドライ機能を長時間使いつつ電気代はあまりかけたくない」時に使うのがおすすめ。
逆に再熱除湿の場合は、「湿度が高い時期の気温が低めの日」や「冷え性で部屋の温度を下げたくない人」に向いています。
ただし、蒸し暑い日に再熱除湿を使用すると、室温が下がらないうえに電気代も高くついてしまい、いいことがひとつもないので注意が必要です。このような場合は冷房運転がおすすめです。
なお、除湿モードで運転した後は30分以上「送風運転」モードで稼働させると、エアコン内の湿度が下がり、カビが繁殖しにくい環境にすることができます。送風運転は電気代もそれほどかからないので、ぜひ活用しましょう。
内部クリーン機能があるエアコンなら、それを設定しておくと自動的にエアコン内の湿度を下げてくれます。
梅雨時期はドライ機能を活用することで、部屋干しの洗濯物を効率的に乾かすこともできます。これまでドライ機能を使ってこなかった人も、今年は上手に生活に取り入れてみてはいかがでしょう。
取材・文/かきの木のりみ