家計を見直すアジアの女性

貯めている人はやっている!?「お金の振り返り」を11月にするべき理由を専門家が解説

2023/11/07

11月は今年1年の家計のよし悪しを振り返るベストタイミング。節約アドバイザーの丸山晴美さんは「11月にこれをするかどうかが、来年のお金に繋がるんです」と言います。なぜ11月に家計を振り返るといいのか、何をして、どう振り返るのがよいのか聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2023年10月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「家計の振り返り」!

振り返りをしないのが「貯まらない人」の典型パターン

2023年の初め、あなたは家計についてどんな計画を立てましたか?「今年はこれくらいお金を貯めたい」「今年こそこれを買おう」「今年はこれにお金がかかるから、こっちを我慢しよう」など、さまざまな希望、夢、計画を立てたのではないでしょうか。

その計画や希望がどのくらい達成できたか、ぜひ11月に「お金の振り返り」をしてみてください。計画や希望を立てただけで振り返りをしないと、同じことを繰り返しやすくなります。それが「貯まらない人」の典型的パターン。
そうならないためには、振り返りをしっかり行うことが肝心です。

12月に入ると年賀状の用意や大掃除など、年末年始の準備でいそがしくなってしまい、なかなか振り返りの時間が取れなくなります。時間に余裕のある11月こそ、年内のお金にしっかり向き合うベストタイミングなのです。

まずはお金の流れをざっくり書き出す

「お金の振り返り」で重要なのは、「なぜ計画通りに貯められなかったのか(なぜ貯められたのか)」「なぜ節約できなかったのか(なぜ節約できたのか)」、その「原因」をよくも悪くも見つけて反省することです。

原因をあぶり出すには、「家計のお金の流れをしっかり知る」という基本が欠かせません。コピー用紙やノートなど何でもいいので、とにかく一度、家計を書き出して整理してみましょう。

費目をこまかく分類していると大変なので、まずは月々の収入を書き、固定費など毎月払っているお金と、積み立てや保険などの貯蓄類、そのほかの生活費などの支出を、引き落とし口座やクレジットカードの明細を確認しながら書き出してください。

使っている銀行やクレジットの種類も書き出してみると、いらない口座やカードなども見えてくるかもしれません。そのとき、不要な口座やクレジットカードがあれば、解約することをおすすめします。

計画どおりにならなかった部分の原因を見つけて対策

これらを書き出したら、「貯められなかった(貯められた)」「節約できなかった(節約できた)」原因を探します。

「たまたま出費が多くて貯まらなかった」場合なら、出費が多くなった要因は何だったのかをチェックします。予定より貯まった場合も、「○月に固定費の見直しをしたのがよかった」など、なんらかの要因があるはずです。
原因を見つけたら、それも紙やノートに書き留めておきましょう。

原因がわかったら、今後の対策を立てます。

例えば、今はキャッシュレスでの支払いが増えていて、なかでもクレジットカードやコード決済で支払う人が多数。そのため「家計がくずれやすくなっている」人が増える傾向にあります。
お金の振り返りをして、「貯まらない原因がキャッシュレスだった」とわかったら、もう1回現金管理に戻してみるのも一案です。

ほかにも、毎月支払っている定額サービスや習いごとなどの固定費で、家計が圧迫されている可能性もあります。優先順位を考えつつ「解約をして、そのぶんを生活費や貯蓄、投資に回したらどのように生活が変わるか」を考えてみると見直しがしやすいでしょう。

また、振り返ることで、毎月貯められる金額も具体的に見えてきます。それが見えたら、その金額を先取り貯蓄する手配をしてしまいましょう。基本的な方法ですが、この仕組みをつくっておけば、あとは勝手に貯まってくれます。

本当にお金を貯めたいならば、これらの作業を必ずやることが大切。見なかったことにしていたツケの結果なのか、それともやりくりをがんばった成果なのかを今一度振り返り、来年のお金に繋げましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)、「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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