子どもが6人いると出費も6倍!?大家族の冷蔵庫の中を見せてもらった!

2023/07/23

見せてもらうのは、「棚」と「引き出し」と「冷蔵庫」の中。今回は、お子さんが6人いながら、人気ファイナンシャルプランナー(FP)として活躍中の橋本絵美さん宅に伺いました。今回は、家計のついてのお話です。参考になる考え方やテクを教えてもらいました。全3回記事の2回目です。

テレビの大家族番組を見て「子だくさんの素敵な大家族になる!」と決意

ファイナンシャルプランナーの橋本絵美さんは、子ども6人の8人家族。子どもは10人は欲しいと、若いころから決めていたと言います。

「子どものころに大家族もののテレビ番組が流行していて、よく見ていたんです。それで、私は素敵な大家族を作りたいなって思ったのがきっかけだった気がします。当時から家事にも家計にもすごく興味がありましたし。ただ、今となっては、家事や家計の大変さ、大家族にはそれなりの苦労があるっていうのもわかるんですけど、そのころはもう、『私ならできる!』とかって思っていました(笑)」。

そのため、大学時代からつきあっている夫(当時の彼氏)にも、

「とにかく貯金がない人とは結婚しない、一人暮らしをして生活力のある人としか結婚しない、と言っていました。だから、夫には結婚前から、『ちゃんと一人暮らししてね、財形貯蓄してね』みたいな感じで(笑)。『そうじゃないと私は結婚しません』って言ってましたね」。

ただ、「子どもは10人」については、夫は最初から同意していた訳ではなかったそうです。

「結婚当初は、『う〜ん、5人なら』という感じでしたが、夫はもともと子どもが好きだったので、大丈夫かなと踏んでいました」。

小さいサイズの冷蔵庫、基本は3日に1回の買い物ルールでムダなく使い切り

とはいえ、大家族の家事や暮らしはどうやって回しているのでしょう。まずは冷蔵庫を拝見しました。8人家族の割には小さいサイズのように思いますが、それにはワケがあります。

スッキリ片付いたキッチン。冷蔵庫はコンパクトサイズです。

「FPとして、私は、3日サイクルの買い物ルールを提唱しています。3日分の食材を買い、それを使い切るというやり方です。なので、冷蔵庫もそんなに大きなものは必要ないという考えです。ただ、うちはさすがに人数が多いので、もう少しお買い物頻度は高く、だいたい2日に1回買い物するくらいにはなってますが」。

お買い物は夫の担当で、献立も決めず、適当に2日分くらいの食材を買ってきてくれることになっています。
「だいたいスーパーのカゴ2つ分くらいの分量と決めていて、お野菜やお肉、卵や豆腐、麺類などを買っています。お米だけは実家から送ってもらっていますが、この方法で、食費は月6万円ほどで収まっています」。

買い物は夫で料理するのは妻だと、献立が決まらないようにも思うのですが、橋本さんはその方がラクだと言います。
「あんまり色々考えたくないんです。自分で買い物に行くと、買い物の時に何作ろうかなって考えて、いざ作るときにまた何を作るか考えてって、2回考えることになって嫌じゃないですか。なので、買い物は夫に任せて、買ってきたもので何か作る方がラクなんですよね」。

この日は、買い物したばかりの日。これが2日間で空になる。調味料は基本的なものが常にそろっているように。
冷凍庫には、お腹が空いたら子どもたちが自分で用意できるように、冷凍ごはんを常備。この日はふるさと納税の返礼品も入っていた。
野菜室には、ニンタマジャガの基本野菜を中心に。何かしらできるよね、という野菜を補充している。

当たり前を見直すことで、劇的に家計改善することができる

次に、見せてもらったのは、洗面所の棚。日用品はここにまとめて収納して、在庫管理はオリジナルリストで行っています。

日用品のストックはここにあるだけ。7割収納だから見やすく、無駄な在庫もなし。
日用品の在庫リスト。最後の一つを取った人が丸をつけておく。もちろん、ペンも一緒に置いてある。

「ストックはこの棚だけにして在庫が見やすいようにしています。最後の1個を棚から出すときに、扉に貼ったリストにまるをつけます。それがそのまま買い物メモになる方式です」。

日用品の月予算は、だいたい5,000円ほど。必要なものを計算してみたら、その金額になりました。
「おむつがなくなったので、5,000円を超えることはもうなくなりました。思うに、洗剤などは、色々な種類を持つから金額いっちゃうんですよね。窓専用、床専用、トイレ専用、お風呂専用とかって考えると、それぞれ買わなきゃいけないし、ちょっといいやつが出たらもう前のを使わなくなるとか、そういう感じだとお金がワーッっとなくなっていきます。でも、お尻拭きとウェットティッシュってそれぞれ買わなくてもいいんじゃない?と思うんです」。

玄関収納も拝見。8人家族でこの靴の数。「一人3足がルールですが、パパだけは5足かな」。

当たり前を見直すことも節約につながるのかもしれません。大家族にはあって当然だと思われる車も、橋本さんは必要ないと言います。

「うちの場合、みんなを乗せようとすると、もうハイエースとかバス?になっちゃうっていうのもありますけど、車は持っていないです。電動自転車2台で、10キロ圏内だったらどこでも行けます。買い物はもちろん、小学生以上は自分の自転車に乗ることもできるので、公園やちょっと遠くの回転寿司なんかにも、みんなで行けます。車だと駐車場代も高いけど、駐輪場は1日100円とかで済む。たまに車が必要なときはレンタカーやカーシェアを利用します。パパと上の子たちだけ電車で行って、下の子たちと荷物と私はタクシーで行くといったこともできます」。

確かに、交通機関を有効利用する手も、今は色々とありますね。ただ、地方の場合はそうはいかないとも聞きます。
「車を持つべきっていう固定概念も私はいらないと思っています。うちは40分くらいの距離だと自転車で行くんです。でも車で行くのが当たり前だと思っていると、40分自転車に乗るとかありえない、っていう感覚になっちゃう。でも、初めから自転車生活していたら気にならないんです」。
それが当たり前になれば、徒歩や自転車でも移動は可能なのかもしれません。

「車って人によっては贅沢品です。本体代と維持費とトータルで考えたら、家を買うくらいかかります。思い込みというか、家族ができたら車、みたいなのも見直してもいい。車だって、家だって、買う買わないは人ぞれぞれだと私は思ってます」。

小学生2人の宿題は、ダイニングテーブルでママと一緒に。「学習机がなくても勉強はできます」。

橋本さんのお話を聞いていると、節約方法もまだまだありそう。
子どもを持つと、どうしてもお金がかかってしまうから、少子化が進んでしまうという説もありますが?

「子どもを育てる上でお金がかかることは事実ですが、子どもっていう大事なものができたら、大事な子どもたちにお金も時間もかけたいから、他の無駄なものが自然となくなっていく。子どもがいることで、逆に無駄が省けている気がします。

それに、変な言い方かもしれませんが、大事なもののためなら、仕事をがんばったり、どうにかしようと何とかするものなので。

もし、お金がかかるから2人目3人目はあきらめようという人がいるなら、無駄がなくなればきっとお金は足りるので、心配しすぎず産んでほしいなあ、と私は思いますね」。

3回目は、子育てや教育についてお伺いします。

●PROFILE
橋本絵美(東京都 39歳)。ファイナンシャルプランナーとしてFPオフィス「ハピママlabo」主宰。長男(13歳)を筆頭に、長女(12歳)、二女(10歳)、三女(7歳)、四女(5歳)、二男(3歳)と夫の8人家族。

撮影/tsukao 取材・文/尾崎真佐子 企画/サンキュ!コメつぶ

 
 

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