「株価が一気に上がる場面で株を買えたらたら…!」それは、投資したことがある人もない人も、誰もが一度は抱いたことのある願望ではないでしょうか。
株価が急上昇するチャンスを逃さないことは、資産を増やすうえでとても重要。そこで今回は、投資歴7年の主婦おこめが、誰にでも再現可能な「株価の上昇を逃さない投資法」を紹介します。

前提
この記事では、S&P500やオルカンといった「米国株を中心とするインデックスに連動した投資信託」を取り上げます。複雑な値動きをする「個別株」を狙った売買テクニックではありませんので、その点はご注意ください。
1.株価の急上昇は予測できない
過去の統計を見ると、株価の大きな上昇は「年間のほんの数日」に集中しています。もしその日を逃してしまえば、期待できるリターンは大幅に下がってしまいます。
では、その上昇の瞬間を予測できるのかというと、答えは「ほぼ不可能」。
経済誌などで年末年始に特集される一年の株価予想を見返してみてください。「優秀なアナリストや一流の機関投資家ですら当てることはできない」という事実がよくわかるでしょう。
バリバリのプロでさえ、あらゆる知識・情報・経験を総動員しても的中させるのはむずかしいのですから、私たち個人投資家が短期売買で勝ち続けることは現実的ではないのです。
では、どうすれば急上昇の波に乗ることができるのでしょうか。
2. 一番大切なのは「市場に居続けること」
そこで最も重要なのが「いつ投資するか」ではなく「投資を続けるかどうか」ということ。「長期投資」だけが、偶然の急上昇を取りこぼさない、唯一の方法なのです。
「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」と語ったのは、投資の神様として知られるウォーレン・バフェット。彼は、長期投資を基本とする投資戦略で、巨額の富を築きました。
筆者もこの春、トランプショックによる大暴落により、たった数日で150万円近くの含み損を抱えました。不安にさいなまれながらも、「この後訪れる回復相場を逃してはいけない」と自分に言い聞かせ、淡々と買い増しを続行。その結果、のちの株価上昇によって損失を取り戻すことができました。
つまり、一時的な下落にうろたえて市場から退場してしまわなければ、次に来る上昇の波に乗れるチャンスがあるのです。
3.積立×分散がリスクを減らす最強の仕組み
市場に居続けることが大切だとわかっていても、短期的な値動きにより大きな含み損を抱え、「見なかったことにしたい」と思う瞬間は少なくありません。そんなときに力を発揮するのが「積立」と「分散」の組み合わせ。
毎月コツコツ積み立てれば、高値づかみのリスクを抑えながら、時間をかけて購入単価を平均化することができます。株価が下がればふだんより多く買えるため、下落相場でさえ「ラッキー!」と、前向きにとらえられるのです。
さらに、インデックスに連動した投資信託を選べば、米国や世界の優良企業に広く分散投資できます。「インデックス」とは市場全体の動きを示す指標で、業績の良い企業が常に入れ替わる仕組み。業種も幅広いため、一部の業界が不調でも全体への影響をやわらげてくれます。
この「積立×分散」こそ、感情に振り回されずに長期投資を続けられる最強の仕組みであり、初心者から上級者まで幅広い層から支持される理由なんです。
4.未来を予測するより、コツコツ続けることが最強の戦略
投資の一番の味方は「時間」。長期運用すればするほど、複利の力で雪だるま式にお金が増えていきます。※
さらに、インデックス投資なら特別な知識やセンスも不要。世界経済の成長をそのまま取り込めるのだから、乗っからない手はありません。長期・分散・積立投資で、誰でも堅実に、そして着実に資産を築いていきましょう。
※分配型インデックス投資信託を除く、「無分配型」や「累計型」の投資信託を指す。
■執筆/おこめ
夫婦で協力して節約×投資に励み、総資産4,000万円を達成。元小学校教諭で男の子2人の母。週5でパート勤務をしながら「自炊は最強の副業」をモットーに日々自炊に勤しむ。インスタグラムは@ocome_money_life
編集/サンキュ!編集部