投資を始めるなら「まずは少額から」と思いつつも、「少額投資なんて、やっても意味ないんじゃないの?」とはじめの一歩が踏み出せない…という人は多いのではないでしょうか。月1,000円程度の投資なんて、単なる気休めにしか思えないかもしれません。
でもじつは、その「小さな一歩」にこそ、未来を変える大きな力が秘められているのです。そこで今回は、投資歴7年の主婦ライターおこめが「月1,000円の少額投資が未来を変える理由」を3つ紹介します。
※この記事では「インデックスに連動した投資信託」を選び、長期の積立・分散投資で安定した運用をめざすことを前提としています。
1.「お金がお金を生み出す」経験ができる
少額投資の大きなメリットは、家計の負担を抑えながら「実際の値動き」を体験できることです。
MMD研究所や野村アセットマネジメントの調査によると、日本で投資をしている人はまだ2割ほどといわれています。だからこそ少額でも始めることで、「一歩踏み出した側」に入ることができるのです。
たとえ積立額が1,000円でも、市場にさらせば値上がり・値下がりを経験することになります。「お金がお金を生む」感覚を実感することで、今まで他人事だった投資のニュースも「こういうことか」と体感を伴った理解に変わります。
一方で、価格が下がっているときには不安を感じやすいのも事実。コツコツ続けることで、次第に値動きにも慣れていくでしょう。
口座開設や積立設定もスマホで完結できる時代となり、思ったより手間がかかりません。小さく始めて得られる「実体験」が、判断力を育ててくれます。
2.「お金の勉強」のモチベーションが上がる
投資でお金が増える手応えを感じたら、より一層お金の勉強に前向きになれます。
実際に運用を続けるなかで、複利の力、分散・積立の重要性などの知識が自然と深まるはず。投資以外にも、節約法や家計管理、ライフプランニングや税金など、お金の勉強は多岐に渡ります。
筆者も投資を始めたことがきっかけで「お金の勉強が楽しい」と感じられるようになり、結果として暮らし全体のマネーリテラシーの向上につながりました。
3.「前向きな節約」が続けられるようになる
少額でも投資を続けていると、資産が少しずつ増えていく実感が生まれ、「投資額を増やしたい」という前向きな気持ちが育ちます。すると、日々の支出の見直しも「がまんの節約」ではなく、「投資資金をつくるための選択」へと変わっていきます。
例えば、コンビニ通いの習慣、頻回な外食、使っていないサブスクの見直しだけでも、意外と投資に回せるお金は増えるもの。目的がはっきりすると、節約がストレスに感じにくくなり、暮らし全体が整いやすくなります。
物欲が落ち着いたり、お金の使い方に軸ができたりと、好循環が生まれやすいのも特徴。無理なく続けられる少額投資は、家計管理の「追い風」的な存在です。
大切なのは「一歩踏み出した」という事実
月1,000円の投資額そのものに、将来を大きく変えるほどのインパクトはありません。しかし、大切なのは金額ではなく「一歩を踏み出した」という事実。小さく始めることで、知識も家計も無理なく整い、少しずつ未来が変わり始めます。
「少額だから」と心のブレーキをかけるのはもったいない。今から始める小さな習慣が、「あのとき行動した自分」に感謝したくなる未来をつくってくれるはずです。
■執筆/おこめ
夫婦で協力して節約×投資に励み、総資産4,000万円を達成。元小学校教諭で男の子2人の母。週5でパート勤務をしながら「自炊は最強の副業」をモットーに日々自炊に勤しむ。インスタグラムは@ocome_money_life
編集/サンキュ!編集部