「普通するよね」「安心のために」「最新がいいでしょ」──そんな何気ないひと言が、実はお金を減らす原因になっていることがあります。資産を育てたいなら、思わず口にしがちなフレーズに潜む「落とし穴」に気づくことが大切です。
そこで今回は、節約と投資で資産形成に取り組む主婦ライターおこめが、今日から意識したい「お金の意外な落とし穴ワード」3つを紹介します。
1.「普通」に見える選択が貯められない理由になる
「家庭を持ったら新築マイホーム」「車は新車で買うもの」「バレンタインには高級チョコを買う」など、こうした「世間の普通」に合わせようとすると、気づかないうちにお金がどんどん出ていきます。
もちろん、心から欲しいと感じるものや生活に欠かせないものは、買う価値があります。しかし「みんな持っているから」「買うのが当たり前だから」といった理由で手を伸ばすのは、家計にとって大きな負担になりがちです。実際、こうした「常識」の多くは、企業やメディアのマーケティングによって形づくられてきた面もあります。
大切なのは「自分にとって必要かどうか」という基準で選ぶこと。周囲に流されず、自分の暮らしに合ったお金の使い方を意識することで、むだな出費を減らし資産を守ることにつながるでしょう。
2.「安心」をお金で買おうとしすぎるのは危険
「もしものために」と契約する保険やサービスは、生活を守る上で大切なものです。ただし、不安な気持ちを刺激されるままに次々と加入してしまうと、家計を圧迫する原因になりかねません。
たとえば生命保険や医療保険の過剰加入、スマホや家電の高額な延長保証、科学的根拠の乏しい健康食品の定期購入などは代表的な例です。「安心をお金で買う」こと自体が悪いわけではありませんが、支払い続けた先にどのくらいのリターンが見込めるのかを冷静に考える視点は欠かせません。
むやみに保険を増やすより、健康づくりや生活習慣の改善に投資したほうが、長い目で見てコスパが良いこともあります。安心の名のもとに支出が膨らみすぎないよう、自分にとって本当に必要かどうかを見極めることが大切です。
3. 「最新」を追いかけるほどお金が逃げる
家電やスマホは年々進化していますが、最近は基本性能が十分に高く、「それ本当に必要?」と思うような追加機能で価格が大きく上がるケースも少なくありません。
一方で2〜3世代前のモデルなら性能が実用的で、価格も手頃な場合が多いです。また、シンプルな機能のものほど壊れにくく、結果的に長く使えることもあります。
「新作だから」「みんな買っているから」と流される買い物は、家計にとって大きな負担になりかねません。流行のドリンクやスイーツ、ファッションアイテムも同じこと。一つ一つは小さな額でも、積み重なると大きな出費になりかねません。
もちろん、最新アイテムに魅力を感じるのは自然なこと。だからこそ「これだけは欲しい」と優先順位をつけることが重要です。必要なものや機能を厳選することで、無理なくお金を守りながら、暮らしの満足度も高められるでしょう。
大切なのは、自分にとって必要かどうか
お金にまつわる口癖は、日々の習慣や選択を左右します。「普通」「安心」「最新」を一度疑ってみるだけで、家計のゆとりはぐっと変わるはず。
「なんとなく」に流されず、納得感のあるお金づかいを心がけることで、暮らしの満足度を高めていきましょう。
■執筆/おこめ
夫婦で協力して節約×投資に励み、総資産4m000万円を達成。元小学校教諭で男の子2人の母。週5でパート勤務をしながら「自炊は最強の副業」をモットーに日々自炊に勤しむ。インスタグラムは@ocome_money_life
編集/サンキュ!編集部