お金が逃げる「ブラック財布」の実態をあばく!
2018/09/16
お金が貯まる人、貯まらない人の差は、財布の使い方にもあり!財布はお金の流れをつかさどるもの。使い方でその人のお金づかいのクセがすべてわかるんです。貯まる家計に変えたいなら、まず財布を整理することから始めてみましょう!
●教えてくれた人……丸山晴美さん
消費生活アドバイザー。ファイナンシャル・プランナーとしても活躍。これまで1000件以上の家計を見てきた経験から、貯められない理由をズバッと斬ります!
貯まらない人の「ブラックな財布」5つの共通点
1.汚れや破れ、壊れた部分がある
2.小銭がパンパン!
3.ポイントカード、クーポンが20枚以上!
4.カードポケットや仕切りのルールがない
5.クレジットカードを2枚以上持ち歩く
財布が汚れていたり、パンパンに膨らんだ状態は、お金を大切に扱っていない証拠。お金やカードがどれだけ入っているか把握できず、どんぶり勘定になる傾向が。さらに「いつか使うかも」「あったら便利」を理由に、カードやクーポンに振り回されるとお金の流れが悪くなる一方です。
さて、お金が逃げていってしまう人のお財布は、どんな状態なのでしょうか。貯まらない人の3つのタイプ別に、実際の財布の中身をチェックしてみました。あなたの財布にも当てはまるところはありませんか!?
タイプ1:お得なことに意識高いつもり系
●『サンキュ!』読者 A・Tさん(38歳)
夫(33歳)、長女(5歳)、二女(4カ月)の4人家族。結婚7年目。「今は育休中で収入が減っているため、毎月赤字。貯蓄を取りくずさなければいけない状況です」
・・・MONEY DATA・・・
・世帯月収(手取り) 45万円
・世帯年収(手取り) 640万円
・住居費 9万円
・通信費 2万3000円
・食費、日用品費 5万円
お金を下ろすタイミングは、給料日に10万円ほど一気に下ろし、たりなくなったらその都度ちょこちょこ下ろす。それでもたりなくなったら、カード払いすることも。
*使用年数 約10年
(キャッシュカード 2枚/クレジットカード 3枚/電子マネー 4枚/ポイントカード、会員証 約50枚)
「お得なポイントが大好きで、いつ必要になるかわからないから、全部持ち歩いてます」(A・Tさん)。家計簿はつけていないので、レシートもある程度たまったら捨てるだけ。
【アドバイス】
ポイントカード類が多い=「それだけ得している」と勘違いしているパターン。たくさんあるほど、「元をとらなきゃ」とわざわざ買い物に行くなど、ムダの温床に。お得よりも、本当に必要なものをしぼり込むことが大事です。電子マネーやクレジットカードも多すぎるので、支払いは現金のみに一本化して、レシートを見返す習慣づけを!
タイプ2:予算分けして頑張ってるつもり系
●『サンキュ!』読者 I・Yさん(35歳)
夫(35歳)、長男(15歳)、長女(13歳)、二男(10歳)、二女(8歳)の6人家族。結婚16年目。「やりくり費の予算は分けているものの、結局月の後半にはお金がたりなくなり、カード払いで自転車操業状態です……」
・・・MONEY DATA・・・
・世帯月収(手取り) 36万円
・世帯年収(手取り) 520万円
・住居費 5万円
・通信費 5万円
・食費、日用品費 7万円
妻の給料をすべて1000円札で下ろし、食費、日用品費用に1日1500円ずつ仕分け。その他の雑費は、夫の口座から引き出し。
*使用年数 8年
(キャッシュカード 0枚/クレジットカード 3枚/電子マネー 3枚/ポイントカード 約40枚/会員証 4枚)
「買い物に行くときは、日割り予算の3日分+2000円を財布に。レシートはほとんどその場で捨ててしまうので、残っていません」(I・Yさん)
【アドバイス】
ポイントカードが約40枚も!日割り予算を守れていないのに、ポイント目的のお店ばかり増やすのは本末転倒です。レシートは捨てずに1カ月の支出額を洗い出し、生活費予算の見直しを。できれば、生活費は財布を分けて、よけいなカード類を持たずにやりくりするクセをつけ、ポイントをためることよりも「予算を守ること」を優先しましょう。
タイプ3:一見ムダなく買い物しているつもり系
●『サンキュ!』読者 Y・Aさん(47歳)
夫(46歳)、長女(10歳)の3人家族。結婚20年目。「長年使っていた財布のカード入れがゆるくなったので、今年買い替えたばかり。ネット通販などのカード払いが多くて、なかなか貯蓄できません」
・・・MONEY DATA・・・
・世帯月収(手取り) 30万円
・世帯年収(手取り) 500万円
・住居費 10万円
・通信費 3万円
・食費、日用品費 5万円
給料日に一度まとめて下ろし、月末の残高に余裕があればさらに下ろす。たりないときは貯蓄の口座から引き出す。
*使用年数 半年
(キャッシュカード 1枚/クレジットカード 3枚/電子マネー 1枚/ポイントカード 約20枚)
【アドバイス】
一見整理されていますが、クレジットカードが3枚もあるのは危険!「現金がたりなかったらカードで」という習慣や、ネット通販が〝見えない支出〞のもと。そもそもやりくり費の予算を決めていないと、ムダ払いが増える一方です。カード払いしたら、その都度現金で取り分けて〝使える限度額〞を意識するようにしましょう。
あなたのお財布は大丈夫ですか?気づかないうちに、ブラック財布になっているかもしれません。自分は大丈夫と過信せず、チェックしてみてください。
参照:『サンキュ!』9月号「『貯蓄ゼロ』からの大逆転!脱・ブラック家計」より。掲載している情報は18年7月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
『サンキュ!』最新号の詳細は こちら!