お金と家の問題について話す男女

コロナ不況で収入が激減した家庭が、今すぐやるべきたった1つのこと

2020/10/07

ある日突然、あなたの家の収入が激減したら、家計と生活を守るためにどんな対策をとりますか?コロナ不況の今は、そういう状況がいつ、誰の身に起こってもおかしくはありません。そして、そういう時こそ早く、正確な対処をする必要があります。節約アドバイザーの丸山晴美さんに「収入が激減した時にまずすべきこと」を聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2020年7月時点の取材情報を元にしています。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「収入が激減した時するべきこと」!

コロナ不況は、1997年以降の消費増税不況とよく似た状況

今、新型コロナウイルスの影響で経済活動が停滞し、不況になりつつあります。これは、1997年に消費税が3%から5%に上がった際に経済が停滞し、不況になった時とやや重なるものがあります。
1997年の時は、住宅ローンや家賃で苦しむ家庭が続出しました。家計が苦しいことを周囲に見せまいとしてキャッシングや消費者金融に走る人が増え、ついには任意整理や自己破産となって、泣く泣くマンションを手放したご家庭も多くありました。
当時の住宅ローン金利は2~3%と現在のものより高く、同じと考えるにはやや無理があるところもありますが、世帯収入が減ることで住宅ローンが重くのしかかるのは、変わらない現実でしょう。

コロナ不況で収入が激減したご家庭が、そのような事態に陥らないためには、家計の体力があるうちに早く「住居費の見直し」をすることが必要です。

住居費を見直す目安は「収入が5割以上減+住居費が手取り額の5割以上」

住居費とは管理費や共益費を含めた家賃や、住宅ローンなどのことです。これらの見直しが必要な目安は、「世帯収入が5割以上減り、かつ住居費が毎月の手取り額の5割を超えた」場合です。

一般的に「住居費は手取り収入額の3割まで」と言われ、これがギリギリ貯蓄ができる比率です。住居費が手取り額の5割を超えた場合は、貯蓄ができないだけでなく、生活そのものが苦しくなります。早い段階で住居費を見直して、生活を守る必要があります。

賃貸住宅は「引っ越し」で早く効果的に対策を

賃貸住宅の場合は、今より安い家賃の家に引っ越すことが、最も手早くできて効果的な対策と言えるでしょう。家賃が5万円安くなれば、年60万円、2年で120万円ものお金が節約でき、更新料の負担も大きく軽減できます。
賃貸住宅に住んでいて収入が大幅に減った場合、「住居確保給付金」(国や自治体が家賃相当額を支援する制度)の対象となる場合もあります。お住まいの自治体窓口へ相談してみましょう。

住宅ローンを払っている場合は、急いで支払い方法の相談を

住宅ローンを払っている場合は、ローンの契約書を確認し、契約した銀行などに相談することが大切です。月の支払い額を少なくして支払期間を長くしたり、家計が落ち着くまでは主に利息分だけを支払う「中ゆとり」、ボーナス払いの内訳変更など、滞納せずに支払い続ける方法を相談しましょう。家計が「もうどうにもならない!」という状況になる前に動くことが重要です。

それでもダメだった場合は、「売る」決断も時には必要です。家はどの時点で売るかで、手元に残る金額が大きく変わります。ローンの引き落としが滞ると、半年くらいで差し押さえが入って競売にかけられ、相場より安く買いたたかれることが少なくありません。それを考えると「任意売却」、つまり自分たちで処分したほうが傷は浅く済みます。

現在の収入と支出がいくらかという目の前のことではなく、5年後、10年後も毎月ローンを払っていけるのか、ローンを払いつつ子どもの教育費や老後の資金を捻出できるのかを、冷静に客観的に判断することが何より大切です。

あきらめずに前向きに行動することが、家計を救ういちばんの力に

収入が大きく減ると、誰でも自信を失い、悲観的になりやすいもの。実は私も昔、住宅ローンを抱えて月々のやりくりに大変苦労した時期がありました。
当時、私は住宅ローンを組めたことで安心し、勤めていた会社を辞めてフリーランスの道を選びました。しかし、仕事のツテなどほぼない状態で、1年間は前年の年収の約半分以下にまで落ち込みました。住宅を買ったばかりの少ない貯金も、切り崩してあっという間に減っていきました。そしてついに、使える食費が週2,000円という状態になったんです。

最初は落ち込みました。でもその後で、「ないならないでしょうがない!」と開き直り、「2,000円もある」と考えることにしたんです。下調べをして特売品や見切り品を見つけ、よく検討していちばんお得な物を買い、最後までムダなく使い切ることを、ゲーム感覚で楽しみながらやりました。
すると、少しずつ貯金ができるようになり、その時のやりくり術が注目されて仕事が増え、住宅ローンも支払うことができました。これは家族もおらず、1人暮らしだったからできたことかもしれませんし、この方法が必ずしも正解とも限りません。

ただ、その経験から、収入が減ってもあきらめずに、前向きにできることをやることがすごく大事だと実感しています。落ち込んで悲観的になるほど、物事は悪い方向に行きやすくなり、それは家計も同じです。気の持ち方で、家計も変わるのです。
こういう時期こそ、前向きに具体的な対策を立てましょう。節約だけではどうにもならないなら、副業やパートタイムを見つけて収入を増やすなど、前向きな行動をしましょう。それが長い目で見た時に、家計を救ういちばんの力になると思います。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

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