鋳造鍋で調理

お金の専門家が解説!コロナ禍の「食費節約術」

2020/10/21

新型コロナウイルスの影響で自炊や家飲みが増えて食費がかさんでしまった……というご家庭が増えているそうです。一方で、月々の収入やボーナスは減っているケースも少なくありません。節約アドバイザーの丸山晴美さんに、自炊や家飲みが多い状況でもできる食費節約法を聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2020年9月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「コロナ禍の食費節約法」!

食費にかけるお金の目安は「月に1人2万円」

1カ月にかける食費の目安は、1人2万円(外食費込み、米代抜き)が基本です。家族4人なら2万円×4人で月8万円。これはコロナ禍によって家で過ごす時間が増えた今でも変わりません。自炊や家飲みで食費がかさんできたと感じたら、まずは1人2万円に収めることからスタートしましょう。

買い物は3日に1回、1人で行く

予算内に収めるには、買い物の仕方を見直すことが第一歩です。

「まとめ買いとちょこちょこ買いはどちらが得か」という質問をよく受けますが、まとめ買いした1週間分の食材を1週間でムダなく使い切るには、高い料理スキルが必要です。家族の人数によってはそもそも食材が冷蔵庫に入りきらなかったり、詰めすぎて奥の食材が傷みやすいといったムダの原因にも。かといって、毎日買い物に行くと、特売品や見切り品が目についてつい買いすぎてしまいがちです。

そこで、買い物はその中間の「3日に1回」をおすすめします。

3日に1回にしても、家族を連れて買い物に行っては節約できません。それぞれの欲しい物を買って、出費が増えてしまうことが多いからです。週末に家族で遊びがてら巨大スーパーへ行くのは、さらにNG。せっかく来たんだからと買い込んでしまううえに、1日中歩き回って疲れ、外食に走ってしまうことになりかねません。

食費が増えがちな今は、「予算を決め」て「買い物の回数を減らす」ことと、「買い物に行く人数を減らす」ことが大事です。

ネットスーパーは使い方次第で節約効果大!

ネットスーパーは冷蔵庫の中を確認しながら必要なものだけ注文できるので、ムダな買い物が減るうえに、お米などの重いものを運ぶストレスも減らすことができます。

また、実店舗での買い物では、あらかじめ予算を決めていても、レジで計算したらオーバーだったということがよくあります。でも、ネットスーパーはカゴに入れるたびに合計金額が表示されるので、予算が守りやすいというメリットもあります。

食費の予算はひと月を5週に分け、その中でやりくりしましょう。4人家族なら、最初にお伝えしたとおり月8万円なので、週に1万6,000円が予算となります。

ネットスーパーでのまとめ買いを活用することで、食費だけではなく時間と体力の節約もできます。小分け調理や下味冷凍、つくり置きおかずをつくる余裕も生まれます。

ただし、ネットスーパーは会社によって、広告の品が買えなかったり、見切り品が買えない場合があります。そういうものを買いたい場合は近所のスーパーに行くなど、上手に使い分けましょう。

家にある食材だけで済ませる「無買デー」をつくろう

「無買デー」とは「お買い物を一切しない日」で、家にある食材だけで食事を済ませます。

例えば、買い物を3日に1回と決めた場合、買い物をしてから4日目、5日目は買い物せずに、買い置きしてある乾物や缶詰なども利用して食事を済ませます。そして6日目にまた買い物をするという具合です。

もちろん、無買デーを4日目の1日だけにして、慣れてきたら2日続けてみるというのでもよいでしょう。自分なりにルールを決めることが、長く上手に続けるコツです。

こうして買い物せずに済ませる日をつくると、効率よく食費の節約ができるようになります。

マイバッグの数にも注意

買おうとしたものがマイバッグに入りきらない量だったとき、あなたはどうしますか?レジ袋を購入する手もありますが、節約を考えるなら「買うのはマイバックに入る量だけ」と決めてしまうのがおすすめです。

こうすれば、マイバッグの大きさを選ぶことで、買う量を制限することができます。大きいマイバッグは避け、必要なものが買える程度の枚数にすれば、運ぶにも楽ですし、自然と節約につながります。

「1カ月の食費1人2万円」は決して簡単ではありませんが、「2万円しかない」と考えるのではなく、「2万円の中でどれくらいやりくりできるか」を楽しんでみましょう。引いてはそれが、あなたのやりくり力を高めることにつながります。自炊が増えている今の生活だからこそ磨けるスキルと考え、前向きにトライしてみてください。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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